いよいよ目前となった “真夏の東京ドーム”決戦! 「映画『ゴジラvsコング』Presents WRESTLE GRAND SLAM in TOKYO DOME」7月25日(日)東京ドーム大会。
今回は、エル・デスペラードの持つIWGPジュニアヘビー級王座に初挑戦する、ロビー・イーグルスに直撃インタビュー!
撮影/中原義史
■「映画『ゴジラvsコング』Presents WRESTLE GRAND SLAM in TOKYO DOME」
7月25日(日) 15:00開場 17:00開始 ※第0試合は16時開始予定
東京・東京ドーム
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★7月25日(日)東京ドーム大会を、新日本プロレスワールドでLIVE配信!
■とにかく“何か”を起こしたくて、本当にうずうずしていたんだ。
――さて、ロビー選手、おひさしぶりです。7.10真駒内大会でエル・デスペラード選手が石森太二選手からIWGPジュニアヘビー級王座を防衛した後、ロビー選手から王座挑戦表明する動画が流されましたね。
ロビー ああ。これ以上、挑戦者として見過ごされたり、チャンスを失うのはもうこりごりなんだ。だから、挑戦者の列の最前列に行くために必要なことはやったつもりだ。でも、実際に動画が流されるのを見たり、動画内での自分が少し野心的なのは少しヘンな感じがしたよ。
――いずれにしてもタイトル戦直後に、挑戦表明すべく準備しておいたと。
ロビー そうだね。あの動画を撮影して流せるように準備しておいた。とにかく“何か”を起こしたくて、本当にうずうずしていたんだ。
――昨年の『BEST OF THE SUPER Jr.27』で来日して以来、ロビー選手は何をしていましたか? オーストラリアの新型コロナウイルスへの対処方法は、他の多くの国とは少し違ったようですが。
ロビー あのツアーの後は祖国に帰って、クリスマス直後くらいまで自主隔離をしたんだよ。だから、いつもより遅れてクリスマスをお祝いしたよ。その後、出来る限りプロレスをしたね。
――今年の初め、オーストラリアでは割と多くの場所が営業していたようですね。
ロビー そうさ。俺が住んでいるシドニーでは閉鎖されているところがなかったから、現地ではトレーニングやプロレスができた。だから、チャンスがいつ来ても準備万端な状態でいられるようにコンディションを良い状態に保っていられたよ。じつは、パース(西オーストラリア州)でマイキー・ニコルスとも試合をしたんだ。
――CHAOSのチームメイトじゃないですか。
ロビー そうなんだ。すべては可能な限り、準備万端で居続けるためだった。
■ファンタズモは、またジュニア王座を獲りたかったんだろうな。だから、アイツじゃなくて俺が王座挑戦のチャンスを掴めたのは本当に満足だ。
――新日本マットでビッグマッチがあると、ロビー選手はよくSNSでその大会に関して話していますね。
ロビー ああ、話すね。
――今年、日本のジュニアヘビー級部門で起きたいろいろな出来事を見てどう感じましたか? 高橋ヒロム選手の負傷、それによる王座返上、エル・デスペラード選手の王座獲得など、いろいろなトピックがありました。
ロビー ツラかったよ。なぜって、俺は家で試合を観ていて、「もしかしたら、俺にチャンスがくるかもしれない!」「いや、いまがチャンスなのかも!」って思っていた。リングに駆け込んでいって、自分の存在感を出したかった。日本から遠く離れて、そういう状況を見ていると、自分がオバケのように感じてくるよ。
――居ても立っても居られない状態というか。
ロビー だけど、その一方であの男たちが歩んでいく過程を見るのも素晴らしいモノだった。とくに、エル・デスペラードが『BEST OF THE SUPER Jr.27』で素晴らしい功績を残してから、2.28大阪城ホール大会でIWGPジュニア王座を勝ち取るまでの過程がね。もしかしたら、彼が望むような方法で獲得できたわけじゃなかったかもしれないけど、やっとジュニア王座を手に入れられたのはデスペラードにとってのシンデレラストーリーだったと思う。しかも、エル・ファンタズモを犠牲にして、彼がベルトを手に入れたというのもうれしいね。
――2.28大阪城の3つ巴戦でピンチェ・ロコの餌食になったのは、ファンタズモ選手でした。
ロビー その通りだ。俺は、エル・ファンタズモの大ファンじゃないからね。ククク!
――複雑な思いがありそうですね。
ロビー 結局のところ、俺もジュニア王座の取り合いに参加したかった。だから、大きな不安を抱えながら、一部始終を観ていたよ。「いったい自分には何ができるのか?」と考えながらね。そしていま、俺は全速力で前進している。
――ロビー選手が挑戦表明に踏み切るきっかけとなったのはファンタズモ選手でしょうか? 石森選手が敗れた場合、ファンタズモ選手が次の挑戦者だと予想していたファンが多かったと思います。
ロビー 間違いなくそうだ。6.7大阪城ホール大会でデスペラードがYOHを倒した後にアイツが現れた。たぶんアイツはあそこで挑戦を宣言しようとしていたけど、イシモリがその一歩先を行った。ファンタズモは、またジュニア王座を獲りたかったんだろうな。だから、アイツじゃなくて俺が王座挑戦のチャンスを掴めたのは本当に満足だ。だって、ファンタズモは王座に挑戦するのには、どうにも相応しくないレスラーだからな。フフフ。
■ほとんどの人が、デスペラードがアゴの手術を受けたことを忘れている。彼のいまのアゴが、以前のように強固なはずがない
――ロビー選手はデスペラード選手が王者にふさわしいレスラーだと思っているようですね。現在、彼がIWGPジュニアヘビー級王者であることについてはどう思っていますか?
ロビー いまは、「何をしたか」ではなく、「どれだけジュニア王座が欲しいか?」が一番大切なんだと思う。デスペラードはプロレスのルールを曲げるような行為もするけど、彼はどれほどジュニア王座が欲しいかをシッカリと周りに見せてきた。結果を生み出し、もちろんこの俺も倒した。そこに関しては彼をリスペクトしているよ。彼は、ジュニア王座にもの凄く熱い想いを持っている。ケガや病気を理由にできる場合でも、言い訳をするどころか、ケガや病気がさらに彼のファイティングスピリッツを燃やすんだ。
――デスペラード選手との試合では、ロビー選手は良い結果を残せてないようです。7.25東京ドームでは、ロビー選手にとって何が勝利の鍵になりますか?
ロビー もしかして、俺は「1つのことしか才能がないレスラーだ」と思われているかもしれない。今回も「俺が対戦相手の脚を集中的に攻撃するだろう」と思われているだろうし、実際のところ、ロン・ミラー・スペシャルはここ数年間、本当に俺を助けてくれた。でも、俺が持っているのはそれだけじゃないぞ?
――『SUPER Jr.27』の公式戦(2020年12.5 鹿児島大会)では、2人ともお互いに脚を攻撃し合っていましたが、デスペラード選手に勝ちをもたらしたのはピンチェ・ロコでした。
ロビー その通りだ。6.7大阪城ホールでのデスペラードvs. YOHも試合を観たけど、あの試合でもヒザへの攻撃が多かった。よく覚えておくよ。でも、みんなデスペラードに関して大きなことを1つ忘れている。
――というと?
ロビー ほとんどの人が、デスペラードがアゴの手術を受けたことを忘れている。彼のいまのアゴが、以前のように強固なはずがない。だから、それは1つの選択肢になるかもしれない。もしくはハイフライムーブで攻め立ててもいい。そして、450°スプラッシュで彼をやっつけるとかさ。頭から落としてやってもいいな。
――脚攻め以外にも、攻める方法はあると。
ロビー フフフ。それに、まだニュージャパンのファンが見たことのない技を、オーストラリアで習得したんだ。つまり、デスペラードを倒す方法を俺はたくさん持っているということさ。
■今回、東京ドームにどれだけの人がいようと関係ない。それでも、東京ドームは東京ドームだ。
――今度のタイトルマッチは、ロビー選手にとって初めて東京ドーム本戦で闘う試合です。今回の新型コロナウイルス流行の中で開催される東京ドームは少し雰囲気が違うかもしれません。しかし、今回の東京ドームは世界中のファンが注目しています。大会の規模に、恐れを抱くことはありますか?
ロビー もちろんだよ。俺は、公民館のような会場からスタジアムまで、本当にいろんな会場でプロレスをしてきたけど、いつも試合前にはその会場が満席になっている風景を想像するんだ。うまくやるためには、プレッシャーだって必要だ。今回、東京ドームにどれだけの人がいようと関係ない。それでも、東京ドームは東京ドームだ。
――人数は制限されても、東京ドームはやはり新日本マットの最高峰のステージですよね。
ロビー そして、そこでは多くのジュニアヘビー級レスラーたちのレガシーや素晴らしい試合が生み出されてきた。俺は、ウルティモ・ドラゴンやカネモト(金本浩二)みたいなレスラーたちの試合を東京ドーム大会で観てきた。今度の試合のために、彼らがあの会場で使ったいくつかの戦略を取り込むために、過去の東京ドームの試合を観たんだ。たとえ観客が5人でも5,000人でも、50,000人となんら変わらない。俺の中では、東京ドームは東京ドームなんだ。
――最近、メインイベントでジュニアヘビー級王座の防衛戦が行われたり、長時間のタイトルマッチも闘われています。東京ドームでは、長時間の試合に備えてトレーニングしていますか? それとも電光石火のピンフォールやKOでデスペラード選手を驚かせたいですか?
ロビー いままでは、全力を尽くして早く試合を終わらせようとしていたけど、俺は長時間の試合もやったことあるよ。
――たしかに、2019年の6.29メルボルン大会で行われたウィル・オスプレイとのIWGPジュニアヘビー級選手権試合は、34分04秒というロングマッチになりました。
ロビー 多くのファンが、ジュニアヘビー級部門を特定のスピードとファイトスタイルのある部門だと分類する。でも、いまは多くのジュニアヘビー級レスラーたちが自分のペースを崩さず、長時間の試合を闘てるし、20分、25分、30分の間もっともっとむごい仕打ちを受けるためのトレーニングをしている。
■ジュニアヘビー級部門にいる全員が全力を尽くしていることは知っているけど、俺は彼らよりさらに上を行きたい。
――改めて、ロビー選手はどのような準備をしていますか?
ロビー 両方を少しずつかな。早く試合を決められるようにスピードのトレーニングもしているし、長時間の試合に耐えられるトレーニングもしている。どちらの場合にも備えておかなくちゃ。もちろん東京ドーム用の戦略もあるけど、ここでは話さないよ。
――もしIWGPジュニアヘビー級王座を持って東京ドームを去ることが出来た場合、王者としての目標は何でしょう?
ロビー この試合は、『WRESTLE GRAND SLAM』で行うにふさわしい試合だ。テニス界では、アシュリー・バーティがウィンブルドン選手権に優勝し、オーストラリアに勝利をもたらした。ボクたちのオーストラリアチームは今度のオリンピックでも、俺たち国民にオーストラリア人としての誇りを持たせる準備をしている。そのエネルギーを、少し貰いたいと思ってる。
――オーストラリアへの愛国心が強いんですね。
ロビー 俺は、グリーンとゴールド(オーストラリアのナショナルチームの色)を心に抱いて闘うよ。もしかしたら、東京ドームのコスチュームにも付けるかもしれない。オーストラリアのスポーツを象徴し、オーストラリアに恥のない振る舞いをしたい。もちろん、世界に対しても恥のない振る舞いをしたい。
――オーストラリアを背負って、東京ドームのタイトルマッチに挑むと。
ロビー 俺は、どの試合でも自分が持っているモノすべてを注いでいる。だから、皆がなりたいと思えるような世界のジュニアヘビー級王者になりたいんだ。ジュニアヘビー級王座をさらに高めるために、ジュニアヘビー級部門にいる全員が全力を尽くしていることは知っているけど、俺は彼らよりさらに上を行きたい。そして、今後20年、30年、40年は、プロレスファンがジュニアヘビー級レスリングについて話す時、彼らの記憶にずっと残っているようなレスラーになりたいんだ!
(了)
■「映画『ゴジラvsコング』Presents WRESTLE GRAND SLAM in TOKYO DOME」
7月25日(日) 15:00開場 17:00開始 ※第0試合は16時開始予定
東京・東京ドーム
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