激戦連発の『NEW JAPAN CUP 2021』を破竹の勢いで初優勝をはたしたウィル・オスプレイ。いまや、UNITE EMPIREのリーダーとしてその立場を大きく変えた“キングピン”は、両国でのIWGP世界ヘビー級王座戦を前に何を思うのか?
春の両国を前に、特別インタビューを無料掲載!
■『SAKURA GENESIS 2021』
東京・両国国技館
・4月4日(日) 15:30開場/17:00試合開始
★チケット情報/★対戦カード情報
※「砂かぶり席」「1階枡席A」は完売、「2階指定席A」は残りわずかとなりました。
☆当日券は14時より、当日券売場にて販売!
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■一見、イブシの方が優勢に見えるかもしれないけど、両国大会では俺の方が有利になる。その自信はあるよ。
――さて、オスプレイ選手。『NEW JAPAN CUP 2021』で優勝してから1週間が経ちました。激闘の連続でしたけど、身体の調子はいかがでしょうか?
オスプレイ 身体の調子? もの凄くいいよ。
――あ、コンディションには問題ないですか。
オスプレイ まあ、実際のところ、肩を負傷したし、鼻も折れたけど、それでも調子は凄くいいね。いまはサイコーの気分だよ。
――『NEW JAPAN CUP』を優勝するには5試合連続で勝利しなくてはいけない。さらにその後、体調万全な王者とタイトルマッチを闘うことになります。
オスプレイ その通りだ。俺は、前回のツアーで13分~30分する試合を5回も闘い、タッグマッチも何度も闘った。それに比べてイブシ(飯伏幸太)は3週間ずっと休んでいたんだ。4.4両国大会に向けて、アイツの方が身体的には有利と言える。ただし、精神的な面で言うと、話は別だよ。
――オスプレイ選手の方が、飯伏選手より闘いに集中できていると思いますか?
オスプレイ もちろんだ。俺はいつだってトレーニングを続けている。このオンラインインタビューが終わればすぐに有酸素運動をして、その後にウエイトトレーニングをする予定だ。しかも、ダイエットをしたおかげで今までよりも身体に酸素を取り込みやすくなった。一見、イブシの方が優勢に見えるかもしれないけど、両国大会では俺の方が有利になる。その自信はあるよ。
■俺はあの敗戦から立ち上がって本領を発揮した。あれから、いろいろあったけど、いまや誰もが俺の成長を認めざるを得ないだろう。
――試合後のバックステージや記者会見で、「両国国技館では今まで一度しか負けたことがない」と言っていましたね。
オスプレイ ああ、言ったよ。
――それは、オスプレイ選手が新日本デビューをはたした『INVASION ATTACK 2016』でKUSHIDA選手に敗北を喫した時(2016年4.10両国大会、IWGPジュニアヘビー級選手権)ですね。今回、飯伏選手とのタイトルマッチが両国の地で行われるということは、オスプレイ選手にとって重要なことですか?
オスプレイ ものすごく重要だ。あの新日本でのデビュー戦は、今でもフラッシュバックすることがあるくらいさ。あの時は、ピンクのタイツを履いていたな。そして、負けた。俺は、自分の国の威信を傷つけてしまった。俺はしくじったのさ。失敗……それが俺の一番恐れているモノだ。俺は、自分の失敗も他人の失敗もうまく対処できない。
――あの時の敗北は、オスプレイ選手にとって、それほど厳しいものだったんですね。
オスプレイ 試合後、バックステージで壁に頭をつけて、心の中のすべての感情を吐き出したのを覚えているよ。自分自身に心底ガッカリした。けど、俺はあの敗戦から立ち上がって本領を発揮した。あれから、いろいろあったけど、いまや誰もが俺の成長を認めざるを得ないだろう。
――IWGP世界ヘビー級王座に挑戦する最初のレスラーになるためには、相当な努力が必要だったと思います。
オスプレイ そうだ。でも、そもそも俺は、若い頃は電気技師として働いていたんだ。
――えっ、電気技師ですか。
オスプレイ そうだ。俺の先生は、「プロレスで生計を立てるなんて不可能だ」と俺に言ったよ。けど見ろよ! 今では1ツアーに参戦するだけで、アイツらが1年で稼ぐ給料よりももっと高いギャラを稼いでいる! そしていま、俺のキャリアの中で一番ビッグな瞬間が訪れている。この5年間いろいろな変化を経て、両国国技館に戻ってきて、俺はついにIWGP世界ヘビー級チャンピオンになるんだ。
――5年前、オスプレイ選手に密着した撮影班がいましたね。オスプレイ選手も当時は初来日、あの頃のオスプレイ選手はいまとまったく違います。もし当時の自分に会えるとしたら、どんなアドバイスをしますか?
オスプレイ 一言、「自分のために働け!」だ。当時の俺は、この団体のイエスマンだった。他の人々のために最善を尽くし、自分の首位の人々に自分がどれだけ優れているか、アピールしたかった。だけど、いま俺は俺自身のためだけに努力を尽くしている。いや、俺とUNITED EMPIREのために、だな。
■俺はイブシと一緒に成長してきたんだ。アイツがジュニアヘビー級からヘビー級に移る時も、俺はアイツのことをシッカリ見ていたよ。
――オスプレイ選手はキャリアを通して飯伏選手と似たような道を歩んできたと仰っていました。新日本に来る前、多くの人がオスプレイ選手のことを「イギリスの飯伏幸太」と呼んでいましたね。
オスプレイ ああ。俺は、そうやってたくさんの偉大なレスラーたちと比べられてきた。ただ、イブシに関しては……言ってみれば、俺はイブシと一緒に成長してきたんだ。アイツがジュニアヘビー級からヘビー級に移る時も、俺はアイツのことをシッカリ見ていたよ。
――自身のキャリアをスタートさせた時期にも、飯伏選手のことはよく見ていたと。
オスプレイ つまり、こういうことだ。イブシはこのリングで次々とチャンスを掴んで、『G1 CLIMAX』に2年連続優勝し、やっと最強のタイトルを手に入れた。イブシは、自分の運命をまっとうしているだけだ。その一方で、この俺はどうだ? 今回初めて、最強のヘビー級王座を手に入れる闘いに加わった。そしていま、その王座を手に入れるところなんだ。
――ようやくその位置までたどり着いたと。
オスプレイ あのイブシを相手に、IWGP世界ヘビー級王座戦を闘うなんて、まるで空想の話のように思えるけど、俺からしたら、もはやどんなことも“あり得ること”だ。もしかしたら、自分の父親を相手に闘わなくてはいけなくなるかもしれない。なんだってありえる。それでも、俺は相手を痛めつけて欲しいモノを手に入れるだろうな。
■イブシにあの攻撃をした時、自分が「汚い」存在になってしまったように感じた。だけど、いま思えばあれこそが本当の俺だったんだ(ニヤリ)
――新日本で最初に飯伏選手とシングルで対戦したのは、『WRESTLE KINGDOM 13』(2019年1.4東京ドーム)でのNEVER無差別級王座戦でした。あの夜、オスプレイ選手は危険なヒドゥン・ブレイドを使い、飯伏選手は1カ月間欠場となりました。あの時、現在のオスプレイ選手の片鱗を見たんでしょうか?
オスプレイ フフフ。あの試合で、俺が何を思い出したかわかるか? あの試合で、俺は子どもの頃に戻ったような気分になった。
――というのは?
オスプレイ イギリスのエセックスにいた頃、俺は友だちとよく危ないケンカをしていた。ヒドイ時は、刺されたりするほどエスカレートしたこともあった。東京ドームで、イブシにあの攻撃をした時、自分が「汚い」存在になってしまったように感じたんだ。
――たしかにデンジャラスな攻撃でしたね。
オスプレイ 「こんなのは俺じゃない」とさえ思った。「俺がなるべき人間は、あんなことをする人間じゃない」ってな。だけど、いま思えばあれこそが本当の俺だったんだ(ニヤリ)。
――オスプレイ選手の本来の性格の一部が垣間見えた瞬間だったと。
オスプレイ 俺の祖父は、いままで会ったことないような世界一優しい男だった。だが、厳しい一面も持っていた。俺の祖父は非常にタフな人生を生きてきた、元ボクサーだった。祖父は俺に「あらゆる障害を跳ね除けて、自分の道を突き進め」と言ってくれた。
――タフであり続けることを教えてくれたと。
オスプレイ 普通のヤツだったら、リング上でも「正しいことをしなくちゃ」とか「スポーツマンらしく、この目の前にいる男と握手を交わさなきゃ」なんていう思いが頭を巡るかもしれない。でも、プロレスは身体がぶつかり合うスポーツだ。ボクシングやUFC(総合格闘技団体)では許されないことも俺たちプロレスラーはやってのけるんだ。試合に勝つために、身体のすべてを使える。倒れそうな対戦相手の後頭部にエルボーを打つことだってできるんだ。それなのに、おじけづいたり、やらない方がいい理由なんてあるか?
――…………。
オスプレイ イブシと試合した時、忘れようとしてた過去の記憶がたくさん蘇ってきた。でも、あの試合でやったことが、俺の中の炎に火をつけた。そしていま、俺は俺の中にいる“モンスター”を心から楽しんでいる。俺の中には、勝つ為なら手段を選ばない祖父から受け継いだ、ファイターの魂があるんだ。
――まるでサディストのような考え方ですけど……。
オスプレイ 一部の人間は、それを侮辱として受け取るかもしれない。でも、俺はそうは思わない。俺の中の“モンスター”な部分をうまく引き出せれば、もう誰も俺を倒すことなんてできなくなる。
■ベルトが男を一人前にするんじゃない。男がベルトを価値あるものに高めるんだ。今回、俺とイブシはその“基準”をシッカリ定めなきゃいけない。
――新設されたIWGP世界ヘビー級王座の防衛戦は、今回が初めてですが、これに関しては?
オスプレイ 今回の件で、トップクラスのベルトが一つだけになってしまった。ある時期、IWGPインターコンチネンタル王座が主力のベルトとして、IWGPヘビー級王座より凄まじい試合が行われたこともある。一方で、IWGPヘビー級王座が、突出して多くのレスラーを魅了していた時期もある。そんな中、「じゃあ誰が最強なのか?」という疑問も常に存在した。ところが、いまではそんな疑問はなくなった。「ナンバー1」やら「準ナンバー1」なんていうクソみたいな順位はなくなったんだ。
――トップの座は、IWGP世界ヘビー級王座ただ一つだけになったわけですね。
オスプレイ いいか? ベルトが男を一人前にするんじゃない。男がベルトを価値あるものに高めるんだ。そういう意味では、今回、俺とイブシはその“基準”をシッカリ定めなきゃいけない。ファンがタイトルの奪い合いを見たいと思えるような、他のレスラーたちが「あのタイトルを巡って闘いたい」と思えるような、そのモチベーションとなるような凄い試合をしなくちゃいけないんだ。まあ、いい。誰もが、あのベルトから目が離せないようにしてやる。なぜなら、俺はイブシからあの王座を奪うまで止まることはないからだ。
■両国の“X”のこと? いまや俺たちの仲間に加わりたいヤツらは何人もいるんだ
――よくわかりました。そのほかの『SAKURA GENESIS 2021』両国大会の見どころは、UNITED EMPIREの新しいメンバー“X”が加わり、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとタッグで対戦します。
オスプレイ ああ、そうだな。
――UNITED EMPIREが結成された昨年10月から、オスプレイ選手は「もっと多くのレスラーが加わる」と話していました。今回新メンバーとして加わるレスラーは、オスプレイ選手が結成当時に思い浮かべていた人でしょうか?
オスプレイ いや、まったく想像していなかったような人物だ。信じてくれ。いまや俺たちの仲間に加わりたいヤツらは何人もいるんだ。そのうちの何人かはお前たちもすでに知っているレスラーであり、そのうちの何人かは現時点では他団体にいるレスラーだ。じゃあ、今回の新メンバーはどうか? その“彼”は、いまが自分のやり方でやりたいことをするタイミングだと気づき、最近、俺のところにやって来た男だ。いま俺から言えるのは、それだけだな。
――最後に、4.4両国大会の前に、飯伏選手へ伝えたいことはありますか?
オスプレイ 「すべてはうまくいく」ってことだ。『SAKURA GENESIS 2021』では、プロレスの新しい時代がやってくる。まさしく俺が想像していたような、俺の望むような時代になる。そう、“輝かしい”時代がやって来るんだ!
(了)
■『SAKURA GENESIS 2021』
東京・両国国技館
4月4日(日) 15:30開場/17:00試合開始
★チケット情報/★対戦カード情報
※「砂かぶり席」「1階枡席A」は完売、「2階指定席A」は残りわずかとなりました。
☆当日券は14時より、当日券売場にて販売!
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