大好評！ 株式会社カプコンで、テレビゲームのプロデュースを行っている、野中大三さんによるプロレスコラム。“春の両国”を前に、最新回をお届け！

★“IWGP世界ヘビー級ベルト”がついにお披露目！ 3月30日（火）後楽園大会の試合前、飯伏選手への“贈呈式”を実施！

　
　
■第29回　IWGP世界ヘビー級王座に求めるキラーコンテンツ

　
みなさん、こんにちは。
株式会社カプコンでゲームプロデューサーをしている野中です。

今回のテーマは4月4日（日）両国大会『SAKURA GENESIS2021』で行われる飯伏幸太選手対ウィル・オスプレイ選手で争われるIWGP世界ヘビー級王座です。

『G1 CLIMAX』二連覇を成し遂げた飯伏選手がニュースタンダードを打ち出しました。
2020年の東京ドーム二連戦では二連敗を喫し、二冠戦から遠ざかってしまった飯伏選手ですが、2020年の『G1 CLIMAX』で優勝すると2021年の東京ドームでは二連勝を飾り、IWGP二冠王になりました。そして次に提唱したのが二冠統一構想でした。

二冠論を持ち出した内藤選手とは全く違う切り口の提案である二冠統一構想を掲げた飯伏選手はSANADA選手、内藤選手、エル・デスペラード選手との防衛戦をクリアし、「IWGP世界ヘビー級王座」という新王座設立という形で構想を現実のものにしました。
1983年から38年間続いたIWGPヘビー級王座が生まれ変わるという出来事は新日本プロレス、いやプロレス界における大変革です。

IWGPヘビー級王座とIWGPインターコンチネンタル王座というふたつの伝統と価値を継承したこのベルトはまさしく新日本プロレスの頂点に君臨する存在です。
まさに、ニュースタンダードといえる存在を生み出したことになるのです。
　
■ニュースタンダードに必要なもの
　
ゲームにもニュースタンダードというものがたくさん生まれてきました。
ここ10年間ほどで生まれた例を挙げると、オープンワールド、ファーストパーソンシューティング、位置情報ゲーム、クリエイト、バトルロワイヤルといったジャンルがニュースタンダードの代表でしょう。
他にも新しいジャンルのゲームは多く生まれましたが、スタンダードにはなっていません。
新しく生まれたものがスタンダードになるには、あるものが必要なのです。
オープンワールドにシェンムーやGTAが、バトルロワイヤルにPUBGやフォートナイトがあったようにそのジャンルをメジャーに押し上げるキラーコンテンツが必要なのです。

ユーザーは新しさに熱狂するのではなく、おもしろさに熱狂します。

新しいだけでは決して満足しません。
新しくてそれまでなかったおもしろさがそこにあるからこそニュースタンダードはスタンダードになりうるのです。
そしてそこに必要なのがその新しいおもしろさをユーザーに伝えるキラーコンテンツの存在なのです。

■飯伏選手が生み出すべきキラーコンテンツ

飯伏選手が生み出したIWGP世界ヘビー級王座は新しさに満ちています。
しかし、それだけではファンは満足しません。
ファンが求めているのはIWGP世界ヘビー級を巡る新しくておもしろい戦いというキラーコンテンツなのです。
飯伏選手が言うようにIWGPヘビーとIWGPインターコンチネンタルを継承した戦いになるのであれば、まさしく「最強で最高」の戦いになります。「最強で最高」の王座にふさわしい戦いこそがIWGP世界ヘビー級王座を輝かせるキラーコンテンツになるのです。

これまでも名勝負を連発してきた飯伏選手とオスプレイ選手による一戦です。
両選手とも気持ちもコンディションも最高の状態で挑んでくれることでしょう。
この両選手だからこそ、我々ファンはハードルを上げて見てもいい、いや、むしろハードルを上げて見るべきでしょう。
ニュースタンダードとなる「最強で最高のタイトルマッチ」の歴史がこの一戦からはじまります。

■野中大三（のなかだいぞう）
株式会社カプコン　プロデューサー
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに37年。
新ベルトにインターコンチの色が残っているかを気にしている。
　
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https://twitter.com/daizonnonaka　

■『SAKURA GENESIS 2021』
4月4日（日）15:30開場　17:00試合開始
東京・両国国技館
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※「砂かぶり席」「１階枡席Ａ」は完売、「２階指定席Ａ」は残りわずかとなりました

★“IWGP世界ヘビー級ベルト”がついにお披露目！ 3月30日（火）後楽園大会の試合前、飯伏選手への“贈呈式”を実施！