昨年、『BEST OF THE SUPER Jr.』優勝決定戦進出をはたし、高橋ヒロムとの大激闘を繰り広げたエル・デスペラード選手が激動の2020年を振り返り!
自身が語るターニングポイントとなった試合とは? そして、現・IWGPジュニアタッグ王者、エル・ファンタズモ&石森太二組にも苦言連発!
撮影/中原義史
※こちらのインタビューは2月上旬に収録したものです。
※以下、インタビューの「前半部分」をWEBで無料公開!
■「(無観客を経て)最後の最後まで、自分の精魂尽きるまで走り続けられるのは“有観客”だな」っていうのはわかったかな
――さて、デスペラード選手。2020年はご自身にとってターニングポイントとなる年になったかと思いますが、あらためて振り返ってみていかがですか?
デスペラード 前半なにもすることができずに終わって、後半はその“溜め”がきいてた分、経験値が高い試合がいくつもできたっていうのが素直な感想だな。
――いま、経験値が高い試合という言葉もありましたが、そのなかでもターニングポイントになった試合というのは?
デスペラード (6.16『NEW JAPAN CUP 2020』1回戦)石井智宏(キッパリ)。きっと周りのヤツらは『SUPER Jr.』だとか言うだろうけど、2020年の基礎となったのはあの試合だよ。
――なるほど。ファンや関係者からの評価も高かったですけど、そこまで重要な試合だったと。
デスペラード 俺はあの試合で一回、全部を引きずり出されたから、『SUPER Jr.』の決勝で自分のすべてを引き出せたと思うし、去年一年間、なにが俺のターニングポイントになったかって言えば、始まりが石井智宏戦で、終わりが『SUPER Jr.』の優勝決定戦って感じだな。まあ、両方とも負けてるけど……。
――また、2020年は新型コロナウイルスの影響で興行が中止、無観客試合を経て有観客試合という激動の一年でもありましたが、このあたりに関してはいかがですか?
デスペラード プロレスというものはお客を入れて収益を上げて、それに携わってるレスラーだけじゃなく、レフェリーであったり、リング屋であったり、すべてのスタッフを潤すという点では、まずはお客さんを入れないといけないので、そこを一番に考えなきゃいけないのはわかってるんだけど、競技者としてはべつに客がいないという状況であっても俺は相手に集中できるから、「そこはとくに苦にはならなかった」っていうのが素直なところだな。
――ただ、観客アリとナシで違った点はありますか?
デスペラード 単純にキツい、しんどい、心が折れそうな瞬間、観客の声援が背中を押すというのも事実で、「どっちの方がいい?」って聞かれるとわかんないけど、「最後の最後まで、自分の精魂尽きるまで走り続けられるのは“有観客”だな」っていうのはわかったかな。
――お客さんの側は、引き続き声援やブーイングを浴びせられない状況ですが、このあたりはレスラーとしていかがですか?
デスペラード そこに関しては、さっきも言ったように、個人的には無観客に近いものがあって、自分が相手に集中すればいいだけのことであって、そこにとまどいはないな。あとは客がしゃべれなければしゃべれないだけ、俺たちがしゃべってることがダイレクトに伝わるから、試合中いろいろくっちゃべってる俺みたいなタイプはある意味、「制限のかかった試合向きなのかな」とは勝手に思ってるよ。
――たしかに観戦スタイルが変わって、リング上の選手の声はよりクリアに聞こえるようになったと感じますが、実際、以前よりも声を張っているんですか?
デスペラード もちろん、結果的に聞こえやすくなったっていうのもあるだろうけど、半分は意識してる部分もあるんだろうな。客が声を出せない分、出した方がこっちの得だろ? というより、単純に無言で闘うっていうヤツの気持ちがよくわからねーんだよな。
――言葉にすることでご自身にエンジンをかけると。
デスペラード 個人的には、相手も自分自身も煽って(テンションを)上げていきたいっていう部分があるから、一切しゃべんないで「オォ!」とか「アァ!」だけを言うヤツらっていっぱいいるんだけど、正直、感情がなにも伝わってこないから観ててつまんねーんだよな。
――そのへんの意識の違いが、この状況で際立って見えるというか。
デスペラード プロレスにおける競技としての組み立ての能力とか、身体能力とか、タイミングをみるとかであっても、これまではボンヤリ見えてた差がよりクリアに観えて、その本質が見やすいのは、いまの(観戦)スタイルなんじゃないかなとは思うよ。
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