プロレス界随一の論客・“GK”金沢克彦氏の独特の視点から、現在進行形の新日本プロレスに関するコラムを続々レポート(不定期連載)!!
「11.7“大阪の乱”を大総括! 内藤、ジェイ、飯伏…“東京ドームで主役を張る男たち”が三すくみで交錯!!」
テキスト/金沢克彦
※以下、コラムの「序盤部分」をWEBで無料公開!
■してやったりの矢野と、呆然とするしかないザック。すこしばかり痛快だ。
『G1 CLIMAX30』最終戦(10.18両国国技館)の結果を受けて迎えた11・7大阪大会(エディオンアリーナ大阪)は、来年の1.4&1.5東京ドーム2連戦のカード編成に直結する注目カードがそろっていた。
シングルマッチ全6戦のうち5試合がベルト、あるいはタイトル(称号)を懸けたマッチアップ。新日本マットのトップ戦線で闘う選手たちにとっては、この日の結果いかんで東京ドームが決まる。
つまり、ドームの花道を堂々と入場できるか? しかもメインイベント、セミファイナルに王者、あるいは挑戦者として出場できるか否か? 大袈裟にいうなら、天国か地獄か? 年間最大のイベントへ向け運命が決まるわけだ。
第1試合の『KOPW2020』争奪戦ノーコーナーパッドマッチでは、タイトル保持者の矢野通が“超難敵”であるザック・セイバーJr.にリングアウト勝ちを収めた。
今回仕掛けたトラップは、テーピング作戦ではなかった。なんと場外の鉄柵越しにザックの両足のリングシューズの紐をカタ結びしてしまうという離れ技を披露。
してやったりの矢野と、呆然とするしかないザック。すこしばかり痛快だ。だれもが大苦戦するザックの関節技地獄から脱出する手段が靴紐結びとは恐れ入る。これもプロレス、いや矢野プロレス、いやいや矢野マジック全開という感じ。
■生え抜きではなくとも、新日本の原点でもあるぶつかり合い、アタリの強さ、闘いを今もっとも表現できる男が鷹木であると思う
第2試合はNEVER無差別級選手権。1勝1敗で迎えた今年3度目の鈴木みのるvs鷹木信悟のタイマン勝負。早くも“鉄板カード”と化した真っ向からの打ち合い、喧嘩勝負は今回もハズすことがなかった。
それにしても腰を負傷し最悪のコンディションであるにも関わらず、鷹木はよくも鈴木戦を乗り切ったと思う。いつもより動きにキレを欠き、スピードに乗れない分を至近距離からのラリアット乱れ打ちでカバーした。
鈴木もその性格から意地になってラリアットに耐える。しかし、あまりに食らいすぎた。最後は、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンで3カウント。
いまのところあまり話題になってはいないが、石井智宏と並ぶ名勝負製造機と呼ばれる鷹木への次期挑戦者として誰が名乗りをあげるのか? 内容重視という点では、東京ドームでのNEVER無差別級選手権に大いに期待したい。
なぜなら、新日本プロレス生え抜きではなくとも、新日本の原点でもあるぶつかり合い、アタリの強さ、闘いを今もっとも表現できる男が鷹木であると思うから。
振り返ってみれば、この2年、日本のプロレス界でイチバン名前を売り、実力を証明してきた男も鷹木。これはひいき目抜きに間違いないだろう。
■オーカーンのキャラじたいがまだ観客、ファンに浸透していないだけで、内容を残し結果も出せば、自然とファンに認められるだろう
第3試合は『G1』最終公式戦で因縁が勃発したオカダ・カズチカvsグレート‐O‐カーン(以下、オーカーン)のスペシャルシングルマッチ。オーカーンのシングルマッチを観るのは初めてだったが、体格に恵まれパワーがあり、それでいて変則的、立体的な動きが読めないからこそおもしろい。
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