日本時間・8月8日(土)朝11時より新日本プロレスワールドでスタートする、“アメリカ初”の配信限定番組『NJPW STRONG』、この中で行われる『LEC Presents NEW JAPAN CUP 2020 in THE USA』にエントリーしたカール・フレドリックス。
1回戦では、念願のKENTA戦が実現。脱ヤングライオンロードを本格的に歩みだすカールにオンラインインタビュー!
■『NJPW STRONG』第1回放送
『NEW JAPAN CUP 2020 in the USA』1回戦
日本時間:8月08日(土)午前11時~
※アメリカ時間:8月7日(金)10:00PM(ET)
★新日本プロレスワールドで配信!
■あのタイミングでKENTA戦が実現していたら俺のプロレスキャリアの中で一番大きな試合になっていただろうな。そして、今回こそそうなるに違いない。
――さて、カール・フレドリックス選手。8月8日、『NEW JAPAN STRONG』の最初のエピソードが新日本プロレスワールドで配信されます。カール選手は『NEW JAPAN CUP USA』第1回戦でKENTA選手と闘いますね。
カール ああ、この対戦カードが組まれるまでに、そんな長い時間はかからなかったな。
――KENTA選手とは、そもそも新型コロナウイルス発生前に日本で開催されるはずだった最初の『NEW JAPAN CUP 2020』で闘う予定でした。
カール そうだな。あのタイミングでKENTA戦が実現していたら俺のプロレスキャリアの中で一番大きな試合になっていただろうし、今回こそそうなるに違いない。
――最初に、『NEW JAPAN CUP 2020』が中止になった時はどう思いましたか?
カール まあ、俺は他の皆よりも早く休場になったからな。今年の1月に、肩の筋肉が断裂していたんだ。
――『NEW BEGINNING USA』のシリーズ中ですね。
カール だから、すぐにリハビリを始めたんだ。そして、『NEW JAPAN CUP 2020』に向けて、シバタサン(柴田勝頼)とトレーニングするために出来る限り早く日本に行ったんだ。
――では、あの時はすでに日本にいたんですか?
カール イエス。キックボクシングにフォーカスをおいて一生懸命トレーニングして、攻撃力を上げたんだ。なので、KENTAとの試合が決まった時は、すごくプレッシャーを感じたよ。彼を倒すためには「新しいカール・フレドリックスにならなきゃいけない」ことも、「いままでとは違う何かを見せつけられなきゃいけないこと」もわかっていたから。
――必死にトレーニングしたわけですね。
カール そうだ。毎日シバタサンの近くでトレーニングしていたから、シバタサンも俺の中に何か新しいものが生まれたことに気づいてくれたんだと思う。それと同時に、そろそろ俺がヤングライオンから卒業する時だって気づいたんじゃないか。
■『Lion’s Break Collision』を日本語実況でも観たんだけど、たしかにシバタサンのコメントはけっこう厳しかったね!
――ここ数年で、コーチの柴田選手との関係はどのように変化しましたか?
カール もちろんシバタサンは最初はすごく厳しかったけど、彼は俺の中で“親父”のような存在になっていった。LA道場でずっと一緒に住んでいたから、よく何かあったらディナーの時にシバタサンに相談していたしね。
――柴田選手は棚橋選手と『Lion’s Break Collision』で日本語実況をしていましたね。日本のファンたちは柴田選手のレスラーたちに対するピリ辛コメントと棚橋選手のソフトなコメントのやり取りを楽しんでいました。
カール フフフ。LA道場に戻った時に『Lion’s Break Collision』の大会を見返したんだ。最初に英語実況で観て、その後に日本語実況でも観たんだ。
――彼らが何を言っていたかわかりましたか?
カール さすがに全部は理解できなかったけど、知っている日本語を聞き取って彼らの話していることを理解しようと頑張ったよ。たしかにシバタサンのコメントはけっこう厳しかったね!
――完全に理解はできなくても、辛口なのはわかったと。
カール フフフ。でも、シバタサンのああいう正直なところがファンは好きなんだろうな。
■俺はある時期までアイツ(KENTA)をまるで神のように崇拝しながら、この業界で成長してきた。
――KENTA選手との試合が改めて決まって、今はどのようなお気持ちですか?
カール ものすごくいい気分さ。俺がジェフ・コブと闘った試合を観てわかったと思うけど……。
――7月25日に配信された『Lion’s Break Collision #4』の時の試合ですね。
カール あの試合では負けたけど、俺はニュージャパンが誇る一番タフなヘビー級レスラーたちの1人だってことは証明できたと思う。俺の最初のミッションはクリアしたってわけだ。ここから俺はさらにビッグなレスラーになる。そういう意味で、今回の試合は世界により大きな衝撃を与えるチャンスなんだ。
――対戦相手であるKENTA選手は、世界を股にかけて闘ってきた一流レスラーですから。
カール 俺とKENTAの間には“憎しみ”があるんだ。けど、俺はある時期までアイツをまるで神のように崇拝しながら、この業界で成長してきた。だからこの試合は大きな勝利を得るチャンスだし、少なくとも一か月ぶりにKENTAのヤツをぶっ飛ばすチャンスなんだ。(ニヤリ)
――最近では、LA道場の代表としてゲイブリエル・キッド選手が日本で活躍しています。彼とは連絡を取り合っていますか?
カール イエス。もちろん日本でニュージャパンがやっている大会もシッカリ観ているよ。キッドはすごくがんばってるよね! いまではアイツが過ごした時間はLA道場よりも野毛道場の方が長いと思う。それでも俺たちはアイツを「俺たちの仲間だ」って言うだろうけど。(笑)
■俺とKENTAとの試合を手始めに、この『NEW JAPAN STRONG』をファンにとって“絶対に観なきゃいけない”番組にしてやる。
――『NEW JAPAN STRONG』に焦点を当ててお話をしましょう。今シリーズの新しいコンセプトについてはどのようにお考えですか?
カール 素晴らしいね。ワクワクするし、新しいシリーズだし、俺自身大活躍できそうだな。前も言ったけど、俺に任せて欲しいんだ。なんでもやらせてくれ。どんな状況に俺を置いてくれても構わない。
――すごい覚悟ですね。
カール あたりまえだ。これは俺がニュージャパンを引っ張っていくチャンスなんだ。俺とKENTAとの試合を手始めに、この『NEW JAPAN STRONG』をファンにとって“絶対に観なきゃいけない”番組にしてやる。
――『Lion’s Break Collision』は、大成功に終わりましたね。
カール あのシリーズが成功したのは、他のシリーズとは方向性がはっきりと違うものだったからだろうな。心地良かったし、会場にファンがいなかったから視聴者は全員リングにいるかの様な視点で俺たちの闘いを観られたと思う。すべてを近くで観られて、すべてが聞こえて、リング上で繰り出されるすべての攻撃を感じられて、あのシリーズを通してニュージャパンとは何かをファンに示せた。実は、俺にとってあの環境はすごく馴染みがあるんだ。
――そして今度は『NEW JAPAN CUP USA』ですね。カール選手は、8月7日にようやくKENTA選手と対決できます。元々闘う予定だった3月よりも現在の方がより良いコンディションでKENTA選手との試合に臨めると思いますか?
カール 俺とジェフ・コブとの試合を観ただろ?
――観ました。
カール あれは、あまりプロレスの試合とは言えなかったかもな……。あれは“闘い”だった。そして、俺はそれをするためにここにいるんだ。あの試合でコブとやり合えたんだから、俺は誰とでも対等に闘える。あの試合には負けて最悪だったけど、俺はまだここにいて、調子も良いし、自信と不満で心がいっぱいなんだ。
――KENTA選手も不満があって、その不満がBULLET CLUBへの加入に繋がりました。けれど、カール選手はどのユニットにも入りたくないと話していましたね。新日本ではすごく珍しいですが。
カール ニュージャパンには複数人のタッグマッチが沢山あるのは知っている。でも、俺にはあのタッグマッチがバスケットボールのピックアップゲーム(即席チームを作って行うゲーム)に見えるんだ。誰が俺のチームにいようが、対戦相手のチームにいようが、そんなことはどうでもいい。俺はただ勝つために闘うだけだ。ユニットに所属していると、仲間が何を考えているかなんてわからないしな。たとえばEVILを見てみろ。
――『NEW JAPAN CUP 2020』第1回戦ではL.I.Jメンバーとして闘っていたのに、今ではBULLET CLUBにいます。
カール あえていえば、ゴトー(後藤洋央紀)とならタッグを組んでもいいかもな。俺は彼をリスペクトしているんだ。でもユニットやチームに入るのはちょっと……。いいか、これはスポーツなんだ。個人競技なんだよ。そして俺はその個人だ。自分のために入場曲まで作ったんだぞ!
――カール選手のオリジナル曲ができたんですね。
カール だから、俺は俺の道を歩むんだ。他のヤツらと同じようなコスチュームは着たくないし、同じ技も使いたくない。自分のチームが大きくなりすぎると、何か悪いことが自分の身に降りかかりやすくなるんだ。あのL.I.Jでさえ、最初はすごく小さなユニットだったのに、全然安全じゃなかっただろ。
――なるほど。
カール 俺がここにいるのは、リスペクト、レガシー、そして王座のためだ。そのために俺は闘っているんだ。
■ブロディ・キングとは一度も闘ったことはないけど、対決してみたいね。アイツは世界一才能あるヘビー級レスラーの1人だと思う。
――最初の王座戦ではUSヘビー級王座を巡って闘われることになりますね。もし『NEW JAPAN CUP USA』で優勝すれば、王座への挑戦権が与えられます。
カール あまりUSヘビー級王座について語られていないのは残念なことだな。ニュージャパンの王座は一つ一つにリスペクトや名声がある。でも、USヘビー級王座は2の次になっていて、もったいないよ。今回のシリーズは俺にとってあの王座を手に入れるチャンスだし、あの王座を相応しい地位まで俺が引き上げてやる。
――『NEW JAPAN CUP USA』トーナメント戦での他の試合を見てみると、ジェフ・コブ選手とタンガ・ロア選手が第1回戦試合で対決するようですね。カール選手は、ジェフ・コブ選手に勝ってほしいと思っているのではないでしょうか?
カール ジェフ・コブには勝ちあがってほしいと思っているし、コブには『Lion’s Break Collision』のリベンジを絶対にはたしたい。でも、タンガはタッグ戦線のレスラーであってシングル中心のレスラーではないだろ。いつもとは違う試合が観られるし、ジェフが負けてタンガが勝ったら逆に俺が有利になるかもしれないな。
――ブロディ・キング選手はタマ・トンガ選手と対決します。ブロディ・キング選手が新日本に最後に来日したのは、去年の『Best of the Super Jr.26』でしたね。
カール 俺とブロディは、同じ頃にカリフォルニアのインディ団体から這い上がってきたんだ。でも、アイツがプロレスリング・ゲリラ(PWG)を離れた頃に、俺はLAのプロレス界に参入したんだ。アイツとは一度も闘ったことはないけど、一度対決してみたいね。アイツは世界一才能あるヘビー級レスラーの1人だと思う。
――1回戦では、デビッド・フィンレー選手とチェーズ・オーエンズ選手も闘います。
カール その試合だったらフィンレーに勝ってほしいね。チェーズ・オーエンズが仕掛けてくるトリックを全部かわせるといいな。
――今回のトーナメント戦で勝ち続けて決勝戦まで行ったら、誰と闘いたいですか?
カール ブロディ・キングとフィンレーが第2回戦で闘って、決勝戦で俺とブロディが闘う。そして俺が勝つ。絶対にブロディ・キングと闘いたいんだ。これは、ここらへんで正統に1番タフなヘビー級レスラーは俺だって証明するチャンスなんだ。戯言はいらない。気取ることもしない。ただ、美しいバイオレンスをお届けするよ。(ニヤリ)
――『NEW JAPAN STRONG』は『NEW JAPAN CUP USA』と同時に開幕しますが、毎週日曜日に新日本プロレスワールドで配信され続けます。カール選手は『Lion’s Break Collision』で最大の注目を集めていました。今回はどのような爪痕を残したいと思っていますか?
カール このおかしな状況のおかげで、今起きているすべてのことがあるんだ。でも、今から5年後、10年後には、これが何か本当に特別なことの始まりだったっていうことを思い出せるだろ。俺のメインイベントでまだ全然客寄せが出来ていないのは申し訳ないけどな。(笑)
――お客さんを入れてないですからね(笑)。
カール でも、『NEW JAPAN STRONG』をやっていくうちに、少人数かもしれないけど、いずれはファンを動員し始めると思うし、俺はやる気に満ち溢れているんだ。この『NEW JAPAN STRONG』を背負って、ニュージャパンを世界中に広めてやる。そのために俺はここにいるし、シリーズが終われば自分のやったこと全てを誇りに思うだろうね。
■『NJPW STRONG』配信日程
※新日本プロレスワールドにて配信!
●『NEW JAPAN CUP 2020 in the USA』1回戦
日本時間:8月08日(土)午前11時
※アメリカ時間:8月7日(金)10:00PM(ET)
●『NEW JAPAN CUP 2020 in the USA』準決勝
日本時間:8月15日(土)午前11時
※アメリカ時間・8月14日(金)10:00PM(ET)
●『NEW JAPAN CUP 2020 in the USA』決勝戦
日本時間:8月22日(土)午前11時
※アメリカ時間:8月21日(金)10:00PM(ET)