3月4日(水)、新日本プロレスワールドで「内藤哲也&高橋ヒロム」スペシャルトークショウが生配信された。
撮影/山本正二
■ヒロム「コロナのヤロー、試合が消えちまったんだよ~! 世界中のみんなに迷惑かけてんじゃねーよ!」
こちらは3月1日~3月15日に予定されていた11大会の開催中止を受けて、新日本プロレスの選手やスタッフが「今できること」をかたちにして発信、配信していく『新日本プロレスTogetherプロジェクト』の一環として実現したもの。
本来、3月3日の『旗揚げ記念日』大田区総合体育館大会では、IWGPヘビー&IWGPインターコンチネンタル王座の二冠王者の内藤と、IWGPジュニアヘビー級王者のヒロムによるドリームマッチが行なわれる予定だった。それを踏まえ、師弟関係でもあるL・I・Jの両者が、それぞれ“今”の気持ちをぶつけ合う、かに思われたのだが……。
今回の会場となったのは東京・後楽園ホール。そして、司会はテレビ朝日の大西洋平アナウンサーが務め、最初に内藤が「ヒロム戦がなくなったことは非常に残念ですが、僕ら以上に残念に思っているのはお客さまなんじゃないかと。今回のウィルスの問題で悩んでるかたもたくさんいると思いますが、この番組を観てる時間だけは忘れて心から笑っていただきたいです」と挨拶。
すると、もう一人の主役であるヒロムは「コロナのヤロー、試合が消えちまったんだよ~! 世界中のみんなに迷惑かけてんじゃねーよ! みんなでかからないように、コロナのヤローをこの地球から追い出してやろうぜ!」と叫ぶと、「元気、元気! 手洗い! うがい!」とフシをつけながら連呼。
ここで「しばらくお待ち下さい」のテロップが映し出され、早くもステージ上は制御不能な空気に。早くもヒロムワールド全開に、内藤もただただ苦笑いを浮かべるばかり。
続いて、新日本プロレスワールドで今後配信される「L・I・Jヒストリー」の映像を見ながらトーク。しかし、2018年の10.8両国で、鷹木信悟がL・I・Jとして初登場した当時のことに話が及ぶと、ヒロムは突如「この頃、俺はすっごく遠くの森に修行に行って、“透明人間になれる”ようになったんです」と打ち明ける。そして、指パッチンの合図と共に姿を消すと、ヒロムはそこから一層やりたい放題に。
その後、2012年の3.4後楽園の内藤vsオカダ・カズチカや、2016年の1.24後楽園のカマイタチvsドラゴン・リーの映像を見ながら、試合を解説するコーナーに移るも、やはりヒロムは大暴走。無理やりステージ上に連行された東京スポーツの岡本記者以外の全員が、指パッチンをして透明人間と化す、放送事故ギリギリの一幕も。
■内藤「近いうちにプロレスできる日が来ると思うので、そのときをトランキーロ、アセらずに待っててください」
終盤に入ると、気を取り直して質問コーナーに突入。「お互いの好きなところは?」という問いに、内藤が「ヒロムは頑固なところ。頑固だから俺に口答えしてきたけど、それが魅力」と答えると、ヒロムは「内藤さんはそれを受け止めてくれる心の大きさ」と呼応し、師弟愛を伺わせる。
そして、内藤が「ヒロムは(3年前に放送された)『金曜8時のワンダーランド』で事故って怒られたのに、今回も事故るっていうね。どれだけ言われても曲げない、それが高橋ヒロムですよ」と笑うと、ヒロムは「やっちまえばコッチのもんですよ!」と力強く言い放つ。その後もステージ上は、 三人の“ベルトさん”のクロストークや、テーマ曲『TIME BOMB』に合わせた斬新な“ヒロムコール”のお手本など、とどまることを知らないヒロムワールドが炸裂した。
約2時間にわたって繰り広げられたL・I・J劇場。最後に内藤は「何大会も中止になってしまい、楽しみにしてくださるみなさんも残念ですよね。ただ、マイナスに考えてもしょうがないし、どんどんプラスに考えられたら。こんなヒロムが、今度は試合でどんなものを見せてくれるのか、楽しみだなって思ってもらえたらうれしいですね。近いうちにプロレスできる日が来ると思うので、そのときをトランキーロ、アセらずに待っててください」とコメント。
その横でヒロムが「番組を朝までやるぞー!」と叫び続ける中、スペシャルトークは幕を閉じた。
■内藤「今日、無観客でやってみて、『あらためてお客様がいるって凄く幸せなことなんだな』と感じた」
トークショウ終了後、二人がマスコミ陣の囲み取材に応じた。ヒロム選手は、終わってみての感想を「いつも通りすね。自分たちが見せているのは、いつも通り、闘いを見せれたなと。まあ、大会は中止にはなってしまいましたけど、自分たちがリング上で見せれるもの、こういうトークで見せれるものは、何も変わらない。届けたいものは同じというか。俺は観てる人に元気を与えたいと。笑顔になってくれるのであれば、俺はそれをどう表現して、自分自身が楽しむか。今日は俺もやってて楽しかったんで、観ている視聴者の人もそれを楽しんでくれたら正解だったんじゃないかと。つまりは楽しかったってことです」とニッコリ。
一方、内藤選手は「試合をするにこしたことはないですけども、試合ができないならできないなりに、我々レスラーからみなさまへ何か届けられるものがあるんじゃないかな、プロレス以外でも。プロレスをすること以外でも、何か届けられることがあるんじゃないかと思って。今日はああいう高橋ヒロムの一面をお届けしました」と語った。
さらに、この日は無観客の後楽園ホールで行われたことに関して「いつも来慣れている後楽園ホールとは思えない、いままで感じたことのない雰囲気を感じましたね。そういう意味でも、この場でお客様がいない状態で試合することは、やっぱり想像できないですね。あらためて普段、普通にお客様が埋まっている状態でプロレスができている状態が、凄く幸せなことなんだなと。新日本は入っているのが普通ですけど。『あらためてお客様がいるって凄く幸せなことなんだな』と感じた、今日の無観客トークショウでしたね」とコメントを残した。
こちらのトークショウ、見逃した方は新日本プロレスワールドのタイムシフト配信でぜひごらんください!
■「新日本プロレスTogetherプロジェクト」 今後の配信スケジュール
●LIVE配信
・3月07日(土) 19時~「ヤノトーーク!!何をやるかはお楽しみスペシャル」
・3月08日(日) 19時~「真壁刀義&本間朋晃のお悩み相談室」
・3月12日(木) 19時~「棚橋弘至&飯伏幸太のスペシャルトーク」
・3月14日(土) 19時~「月刊シックスドットナイン!生だョ!一緒にTogetherしようぜスペシャル」
●特別蔵出し映像
ワールド未配信だった伝説の試合、記憶に残る名試合、知る人ぞ知る一戦を特別蔵出し大公開!
3月6日(金)「旗揚げ記念大会 名試合」、IWGPヘビー級選手権の厳選名試合、伝説の「アントニオ猪木vsマサ斎藤の巌流島決戦」など