いよいよ2月22日(日)後楽園ホールでの引退が迫ってきた“野人”中西学選手。今回は、中西のプロレスデビュー時から、よく知る男、“GK”金沢克彦氏が現役ラストインタビューを敢行!
引退を決意した経緯、そしていままでのプロレスキャリアを総括するロングインタビューをお届け!
聞き手/金沢克彦
撮影/タイコウクニヨシ
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※以下、インタビューの「序盤部分」をWEBで無料公開!
■いろんな意味で身体の鍛え方やケアが甘かった。すべては自分がプロレスをナメてたから、しっぺ返しを食らったようなもんです
――さて、中西選手。2月22日後楽園ホールで引退試合を迎えることになりました。引退を決心するまでの過程は記者会見でも口にしていましたけど、現在は率直にどんなお気持ちですか?
中西 そうですね。やっぱり、「自分の思うような闘いができへんから、ケジメをつけたい」っていうのがまずはありますね。
――そうですか。
中西 それから次に何をやるのか具体的なことは決まってへんけど、「やるなら早くそっちのほうに行きたい」って思うたんです よ。たしかにプロレスラーというのは、ボロボロになって引退するのが一番カッコええとは思うんですけど……。
――そういう気持ちは(獣神サンダー・)ライガー選手から影響を受けているところもありますか? それとも自分自身の中でずっと思っていたことですかね?
中西 いや、ライガーさんのことを言ったら、人を羨むようなことになるから(笑)。ボクはライガーさんと違って、ケガもあって決断せなあかんところがあったと思うんですよ。
──人生に「タラレバ」っていうのは絶対にないと思うんですけど、やっぱり2011年6月4日の京都KBSホール大会の試合で負ったあの大きな首のケガ(中心性脊髄損傷と診断された)は確実に中西学の人生、そしてプロレス人生を大きく変えた出来事ではありますよね。
中西 まあ、それはあるんですけど、ケガするまでに身体のケアを怠りすぎたっちゅうのがありましたからね。全部、自分の責任で迷惑をかけてしまって、「焦りすぎた」というのもあるけど、この教訓は活かしていかないといけないですね。
──ケアを怠ったというのは、たとえば体重の部分だったりですか?
中西 いや、ケガする以前は、たとえば急にタイトルマッチを組まれても、全然動けていたんですよ。でもその後、気が抜けたわけじゃないですけど、いろんな意味で言うたら“サボってた”んでしょうね。いろんな意味で身体の鍛え方やケアが甘かった。すべては自分がプロレスをナメてたから、しっぺ返しを食らったようなもんです……。
──そこから、1年4カ月というもの凄く長い期間の欠場になりましたけど、当時は「でも、リングに戻るんだ!」っていう一心でした?
中西 うーん。自分ではそう思うていても、近くで見てた医療関係の人は「この人、何かに取り憑かれてるんちゃうか?」って思ってたと思うんですよ。
──あっ、お医者さんにそんなふうに思われてた?
中西 ええ。救急車で運ばれて、しばらく寝たきりやったけど、その時から言うてたんですよ。「もう少ししたら試合があるんですわ」と言って。そしたら、「はあ? 一生寝たきりになるかもしれへんケガなのに。そんなこと言うてるんじゃなしに、もうちょい現実を見つめたら?」みたいな顔されて(笑)。
――お医者さんもさぞかしビックリしたでしょうね。
中西 でも、コッチは全然現実を見てないというか、ネガティブな話は一切、誰にもしなかったです。「いまが最悪やから、もう良くなるしかないんや」って感じで、我ながら「どっから来んねん、そのプラス思考は!?」って感じでしたよ(笑)。
──でも、そういう強い気持ちを持ち続けたからこそ、再びリングに上がることができたんですよね。
中西 まあ、いろんな人からアドバイスもらって、いろんな人がへんぴな田舎の病院まで見舞いに来てくれましたし。「ありがたいな」って思いました。その中でリハビリを続けていたら、なんとか「普通の生活ができるやんけ」っていうところまで回復したんですよ。だから、病院側としては、「それでいいですよね」ってなるんだけど、コッチとしては「いやいや、リングに立たなどうすんの!?」って一心でしたから。だから、「何をバカなことを言うてんの、この人は?」と思われてたと思います。
■ボクは新日本プロレスが一番やと思っているし、そう思うて入った団体ですから。その団体が用意してくれる試合やったらなんでもやりますよ?
──そのあと、2012年10月8日の両国国技館大会でいざ復帰してから、「自分の試合ができないな」という違和感はありましたか?
中西 ありました! やっぱり、あのケガでここまで回復したことを良しとせなあかんちゅう気持ちもあるんですけど、「まだまだできる!」「復帰してまだ半年やし!」「いや、まだ1年やし……!」って思い続けながらも、“それ以上”の回復はなかったですからね。
──なるほど。そして、「やっぱりここらで区切りをつけたほうがいい」という心境に至ったということですか。
中西 まあまあ、そうですね……。
──さびしいじゃないですか!
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