いよいよ開幕する“ルチャの祭典”『NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2020』!
いまや新日本プロレスワールドのCMLL解説でもおなじみ、日本を代表する“ルチャ女子”こと元井美貴さんと、今回はCMLLでも活躍していた女子プロレスラー・下田美馬さんが注目のルチャドールを徹底解説!
聞き手/小松伸太郎
■元井「お客さんもマスクを被って応援される方が年々増えてますし、ルチャ人気も凄く高くなったなって、会場の雰囲気で実感しますね」
──今回の『CMLL FANTASTICA MANIA 2020』は10回目の記念すべきシリーズです。参戦選手も過去最多の21人になりますね。
元井 多いですよね! いつも選手の方々が、「ミマ! あれどこにあるの?」とか、下田さんを凄く頼りにされているので、今回はいつもより大変そうですね。
下田 もう元井さん、助けてよ!(笑)。
──いつも以上に下田さんがご活躍する頻度が増えそうですね(笑)。でも、こういったシリーズが10年も続いたということは凄いことだと思います。
元井 一番最初の2011年のシリーズは後楽園で2DAYSだったんですよね。
下田 私はまだその時はメキシコに住んでいたんですけど、そういうイベントが日本で行なわれたということもあとから知ったんですよ。メキシコでの巡業中にみんなで『FANTASTICA MANIA』のDVDを観て、「ラ・マスカラの具合が悪そうだな」って思ったことが記憶にありますね。最初のシリーズのメインイベントが初代ミスティコvsアベルノだったかな?
元井 ダブルメインでしたね!ミスティコ選手はその直後にアメリカに行かれたんですよね。
下田 そうそう。2019年に『FANTASTICA MANIA』に電撃復帰したカリスティコね。
元井 最初は後楽園ホールだけだったのが、いろんな会場で観たいっていうファンのみなさんの声があって、今のようにシリーズ化したんだと思うんですけど。
下田 2014年には新木場1stRINGでもやってるんですよね、メキシコ人だけで。日本の選手はTAKA選手とタイチ選手だけで、ほぼCMLLの選手だけで大会をやったのを憶えています。
元井 メインがボラドールJr.選手とラ・ソンブラ選手のシングルマッチで、ボラドール選手が凄いところから飛んだんですよね。
下田 懐かしいね。思い出に浸っちゃった(笑)。
──でも、回を重ねるごとにどんどんスケールアップしていきましたよね。
元井 お客さんもマスクを被って応援される方が年々増えてますし、ルチャ人気も凄く高くなったなって、会場の雰囲気で実感しますね。
■下田「海野レフェリーもネグロさんとは親交が深いみたいで、『最大限におもてなしをする』っておっしゃっていましたし、皆さん待望の来日なんですよね」
下田 とにかくチケットが買えない。私、よく聞かれるんですよ、「チケット買えませんか?」って。そういう時は、「新日本さんのファンクラブに入るのが一番ですよ」って答えるんですけど、それですら抽選ですもんね。プレミア感が高まったシリーズになりましたよね。でも、メキシコ人たちにとっても楽しみなシリーズなんですよ。彼らにとって、日本は夢の国であり、宝の国なんです。それを体感したら、自分にも箔が付くというか、グレードが上がることを実感できるし、本当に夢のツアーなんですよね。
元井 メキシコに帰ると凄い認められて、試合順もメインになったりとかしますよね。
下田 みんな新日本のジャージを着て帰るの(笑)。
──このシリーズが出世のステップになっているということですね。
下田 そうなんですよ。今ではティタンも日本に馴染んできましたけど、最初に『FANTASTICA MANIA』に来た時は若手で、控室でも一人でぽつんといたの。それで大会パンフレットをみんなに配っていたら、「僕もこれをもらってもいいの?」って。
元井 かわいい! 今では「メヒポンスタイル、メヒコとハポンスタイルで僕は闘っているんだ」って言うぐらい堂々とされてますよね。
下田 そういうことを聞くとなんかうれしいですよね。ソベラーノ・ジュニアもこのシリーズで名前が上がった一人ですよね。
元井 ネグロ・カサス選手相手に防衛を重ねているチャンピオンですからね。今回は一緒に来日されますし、防衛戦とか組まれると楽しみですよね。
下田 でも、ネグロさんは凄い人気だからね。負けちゃうかもしれないですね。
──ネグロ・カサス選手は古いファンにもお馴染みの存在ですからね。
下田 何回も来日されてますからね。前回も来る予定だったんですけど、怪我で来れなくなっちゃって。
元井 そうですね。2018年の元日興行で試合中にアバラを折ってしまって。
下田 海野レフェリーもネグロさんとは親交が深いみたいで、「最大限におもてなしをする」っておっしゃっていましたし、皆さん待望の来日なんですよね。
■元井「ルシフェルノは“ロス・イホス・デル・インフィエルノ”という恐ろしいルード軍団を組んでいる大ベテランです」
──その一方で、今回もルシフェルノ選手、タイガー選手、ドゥルセ・ガルデニア選手という3人の選手が初来日されますね。
下田 ルシフェルノは最初名前がピンと来なかったんですけど、ググったら「なんだこの人じゃん」って(笑)。
元井 いろんな名前とマスクの歴史を持っていらっしゃいますよね。
──ということは過去に来日されている方なんですか?
下田 別のマスクで来ている可能性もある(笑)。でも、『FANTASTICA MANIA』は初参戦ですね。
元井 いつもはメフィスト選手とエフェスト選手とロス・イホス・デル・インフィエルノという、それはそれは恐ろしいルード軍団を組んでいる大ベテランです。
下田 身体も大きいしね。
■下田「タイガーはネグロさんの甥っ子さんなんですよ。どこのポジションにいても自分の持ち場と見せ場をちゃんと作れる」
──タイガー選手はどのような選手なんですか?
元井 フェリーノ選手のお子さんですね。
下田 だから、ネグロさんの甥っ子さんなんですよ。
元井 カサスファミリーなので、カサス家伝統の技、ラ・カシータ(ラ・マヒストラル)を使います。
下田 私は、アレナ・メヒコで練習を始めた13年前から、彼のことを知っているんですよ。2018年に来たプーマのお兄ちゃんがタイガーで、凄くよくしてくれました。普段は本当に優しいんですよ。小さい頃からやっているので、キャリアは長いです。YouTubeで映像を観たんですけど、相変わらず凄い動きをしていますよ。カサス家の選手はみんな安定していますね。どこのポジションにいても自分の持ち場と見せ場をちゃんと作れる。空気の読めるルチャドールですね。
元井 おじい様がぺぺ・カサスさんで、お父さんがフェリーノ選手で、3代目ルチャドールっていうのが凄いですね。前はプーマ選手と兄弟でフュージョンっていうのをよくやっていたんですよ(笑)。
下田 あの兄弟は本当に場の空気が読めます。私が困っている時に、「ミマ、大丈夫。荷物見といてあげるから行っといで」とか凄い紳士! これもお父さんやおじいちゃんが紳士なルチャドールだった家系の血なのかなと思いました。
──下田さんの手のかからない人なんですね。
下田 私の味方。だいたい選別しますからね。「こっちは大丈夫、こっちは危ない」って(笑)。
■元井「ガルデニアは乙女系で動きもかわいいんですけど、ゲレーロ親分直伝のテクニックもあるんです」
──なるほど(笑)。そして、もう一人の初参戦の選手がガルデニア選手です。
元井 名前が“甘いクチナシ”という意味なんですけど、インタビューを見たら元々お花屋さんだったらしくて、コスチュームにもお花がついているんですよ。2019年の6月28日にアレナ・メヒコデビューを飾った選手で、6年のキャリアがありますね。ウルティモ・ゲレーロ選手に教わっているんですよね、厳しいという噂の(笑)。
下田 もう、本当にキツい! 半端なくキツい! 地獄のウルティモ・ゲレーロクラス!(笑)。
元井 そこを乗り越えている選手なんですよ。だから、乙女系で動きもかわいいですし、ベソ攻撃ってキス攻撃を仕掛けてきたり、そういうキャラクターが目立ちますけど、ゲレーロ親分直伝のテクニックもあるんです。凄いスター性を感じましたね。
下田 今はカワトサンと抗争をしていて、毎年やっているアレナ・メヒコでの元旦興行でカベジェラ戦をやるんですよ(結果はガルデニアの勝利)。負けちゃったら、オカマキャラが通用するのかしら?(笑)。でも、CMLLの乙女キャラってマキシモっていうイメージがあるんですけど、いろんな団体にオカマキャラがいて、古くはピンピネーラ姉さんという人がいて、ガルデニアはその人とイメージがかぶる。ピンピネーラ姉さんは本物でしたから、それに近い匂いがした(笑)。
──本物だと(笑)。
元井 例えば、男の人は「疲れた」って言う時、スペイン語で「カンサード」って言うんですけど、ガルデニアさんは「カンサーダ」って女性の言葉を使ってましたからね。
下田 スペイン語って男の言葉と女の言葉が違うんですよ。そういう目で『FANTASTICA MANIA』を観ていただくと、もっとメキシコが知りたくなりますよね。だから、ガルデニアちゃんがどんな言葉を使っているんだろうって観察するのも一つの見所かもしれない。サイン会の時に、「スペイン語でしゃべります」っていうファンの方がいるんですよ。そうやってファンの人からメキシコ人に歩み寄ってくれる姿勢が凄くうれしいです。
──積極的に歩み寄ると、より楽しめるということですね。
下田 そうです。マスクを被って観戦していただいたり、スペイン語を覚えたり、今回はフエゴが来るじゃないですか? 一緒に踊っていただいて、会場がメキシコのような雰囲気になると選手もうれしいと思うし、そういった異次元の空間を体験していただくのもこのシリーズの醍醐味かなって思いますね。
■下田「今回はOKUMURAさんの25周年なんですよ。その邪魔にならないように25周年に華を添えられればいいなと思っています」
──いつもの新日本の会場の雰囲気ではないですもんね。
元井 特にフエゴ選手は入場曲がスペイン語の勉強になるんですよ。「右」とか「左」とか言いながら踊っていて、凄く勉強になります。
──フエゴ選手は2年ぶりの参戦ですよね。
下田 フエゴ選手しかり、ストゥーカ選手しかり、レフェリーの浅見さんが大好きな2人が今回は揃いますね。もしかしたら、一番ワクワクしているかもしれない(笑)。
元井 浅見さんは自分でストゥーカ選手のキーホルダーを買ってましたもんね(笑)。ストゥーカ選手といえば、下田さんのスカートが毎回大変なことになるので、今年もどうなるんだろうっていう(笑)。
下田 あれ、パンツを見せてるわけじゃないんですよ? 偶然出るんです。だから、本当のパンツ。でも、きれいなパンツを毎日穿いてます(笑)。ただ、今回はOKUMURAさんの25周年なんですよ。その邪魔にならないように25周年に華を添えられればいいなと思っています。こっちに選手を送り込む時にご苦労されていますから、じっくり日本を堪能してもらいたいです。
■下田「サンソンとクアトレロとフォラステロは、古典的なマスクを被っていながら、やるのは最新のルチャなんです」
──わかりました。他に今回の注目の選手はいますか?
元井 アンヘル・デ・オロ選手とニエブラ・ロハ選手の兄弟はやはり女性人気が凄いです。今回は素顔になって初めて兄弟揃っての来日なので、華やかですよね。
下田 あとサンソンとクアトレロとフォラステロ。ディナミタの3人は日本でも定着しましたよね。
元井 今やアレナ・メヒコのメインの常連ですよね。
下田 中継を観ていると、「怖いものないでしょう、あんたたち」っていうぐらい結束力とパワーがありますね。古典的なマスクを被っていながら、やるのは最新のルチャ。
元井 カッコいいんですよ! 地味なのに華やかというか。大好きですね。
下田 あとゲレーロ・マヤも復活しますね。
──2016年以来の参加ですね。
下田 彼も入場が華やかですよ。
元井 独特の癖になる音楽なんですよ。あとトペ・レベルサ。リバース・トペっていう意味ですけど、セカンドロープからふわっと飛ぶので、それも注目です。凄いクラシカルな闘い方をするんですけど、サクリフィシオ・マヤ、「マヤの生贄」っていう力強い技もあって、それが出たら決まりですね。
■元井「アウダスは飛びつき式のミスティカみたいな腕ひしぎがあったり、“人間飛行機”っていう異名もあるので華やかですよ」
──あとフライヤー選手とアウダス選手は2年連続での参戦になりますね。
下田 アウダスも昔一緒に練習してたんですよ。ペッパーランチで食べてる時に、「あなた、私のこと知ってるでしょ?」、「知ってる」、「私も知ってるよ。一緒に練習したもん」って会話をして判明しました(笑)。
元井 凄い進化してますよね。ルチャファンの人によると前回のシリーズで初参戦した時に、メキシコにコンタクトレンズを忘れてきちゃって、それがない状態で闘っていたらしいんですよ。それであのクォリティでしたからね。
下田 そうなんだ。それを私に言わないところがかわいい(笑)。「ないから、ミマ、用意してよ」って言う人が多いんですよ。そういうのを聞いちゃうと、なんかあったらすぐ助けようっていう親心を掻き立てられる(笑)。元井さん、いい情報をありがとう! だって、忘れてくるほうが悪いのに、この国で手に入らないと私が悪いことになるんです(笑)。だから、アウダスみたいな人は気になる。
──割と手のかからない人なんですね。
下田 みんな尊敬しているし大好きなんですけど、私一人しかいないからね(笑)。
元井 皆さん、常に下田さんを探されてますからね(笑)。アウダス選手は飛びつき式のミスティカみたいな腕ひしぎがあったり、“人間飛行機”っていう異名もあるので華やかですよ。
■元井「コンクルソで優勝したティタンにも注目しています。バキバキになりましたもんね」
──フライヤー選手はいかがですか?
下田 彼はボラドールの甥っ子なんですよ。だから私の家族なんです(笑)。
元井 下田さんはボラドールファミリーですからね。
下田 ミスティコが「お前はどっちのファミリーなんだ?」って言ってきて、家族対決に巻き込まれてしまう(笑)。
元井 弟のドラゴン・リー改めリュウ・リー選手が「ママ」って呼んでますからね(笑)。
下田 ボラドールの奥さんに、「ミマはムニョスなの?」って言われてしまって、「みんなのミマだよ」って言ったんですけど(笑)。でも、フライヤーも楽しみですね。今回はボラドールが来ないので、唯一来る私の家族ですからね。彼は本当におとなしいんですよ。おじさんがとてもプライドの高いルチャドールだし、彼もその血を引いているせいか、本当に穏やかだし、ワイワイガヤガヤしないです。
元井 やんちゃなイメージの方が多いですもんね。
下田 前回はファミリータッグトーナメントでボラドールと一緒に闘っていたので、日本のことも彼からレクチャーされていると思うから、前回以上に活躍してほしいなっていう期待をしています。
元井 私はコンクルソで優勝したティタン選手にも注目していますね。その肉体を維持してきてくれるんじゃないかなって。
下田 『SUPER Jr. TAG LEAGUE』にティタンが出た時に、「帰ったらコンクルソに出るの?」って聞いたんですよ。そうしたら、「出るよ」って言ってたので、「期間がないじゃない」って言ったんですけど、「間に合わせる」って言って、本当に優勝しましたからね。
元井 カッコいいですね。バキバキになりましたもんね。
■下田「カベルナリオは頭のいい原始人なんで、今回は武器として何を使うのかも注目です」
下田 メキシコの選手って、こっちに来る時はみんなしぼって来るんです。いい自分を見せたいっていうのと、身体がしぼれていないと「こいつは練習をしていないな」って思われて、仕事がもらえないっていう感覚があるんですよ。いい自分を見せられれば、みんながグッズを買って応援してくれるし、それだけ彼らも満足度が上がる。そこが日本で自分が受け入れられたのか、受け入れられてないのかのバロメーターになるので、きっちり仕上げてきますよ。カベルナリオも仕上げてくると思います。
元井 カベルナリオ選手は頭のいい原始人なので、日本語もめちゃくちゃ上手で、マイクアピールも日本語でするぐらいになりましたからね。
下田 カベちゃんも常連になりましたね。
元井 毎年背中に何かが描かれていますよね。
下田 以前は中邑真輔選手(現在WWE)が描いていたんですよ。最近はメキシコ人が描くんですけど、これがまたきったねえの(笑)。「ミマ、これでいい?」って言うんだけど、「こっちの言葉のほうがいいんじゃない?」とか、みんなで調べてやってますよ。ただ、元井さんが言ったように頭のいい原始人なんで、今回は武器として何を使うのかも注目ですね。
元井 カベルナリオ選手は毎年尖ったグッズを持ち込みますよね。
下田 私、「骨の値段は変えちゃダメだよ!」って言ったんですよ。
元井 私は4000円で買ったんですけど、3000円になっていた年がありましたよね。
下田 「それはダメ」って言ったんですよ。「去年買った人は4000円だったんだよ? 3000円にしちゃダメだよ」って注意しました。グッズ販売まで厳しくチェックします。
元井 でも、皆さんが持ち込むグッズも楽しみですよね。
下田 アレナ・メヒコの場外の屋台で売っている本場のものですからね。クォリティはおいといて(笑)、アレナ・メヒコの風が感じられるかな?
元井 TシャツもいろんなサイズのMがあって、「本当にM……?」っていうサイズのTシャツが混じってたりしますからね(笑)。おおらかですよね。
下田 あいつらレディースサイズとかも作ってくるようになりやがって(笑)。本当に商品部の方々にもお世話になっています。でも、本当に初歩的なことなんですけど、みんな袋に入れて持ってくるようになった(笑)。あと、日本の商品のクォリティを勉強して帰っているんでしょうね。Tシャツの袖口にタグを付けたりとかしてくるようになって。今まではそんなことはしてなかったんですけど、商品も新日本さんに合わせようとみんな努力していますよ。
■元井「エウフォリアはマスクの目の角度が独特で餃子に似てる」下田「ちなみにフエゴは餃子が好きなんですよ(笑)」
──なるほど。あと、ゲレーロスのエウフォリア選手も久々に参戦しますね。
下田 エウフォリアが来る年はグラン・ゲレーロが来ないし、ゲレーロスはなかなか3人が揃わないんですよ。
元井 エウフォリア選手はマスクの目の角度が独特で、私は餃子に似てるなって思ったんですけど、ファンの方がそれをご本人に伝えたみたいで、ご本人にお会いした時に「ギョーザってなんなの?」って聞かれて(笑)。
下田 ちなみにフエゴは餃子が好きなんですよ(笑)。「ギョーザ食べたよ」ってなんのことを言っているのかわからなくて、ググったのを見せてくれて、「ギョーザっていうんだよ。僕好きだよ」って。
元井 かわいいですね。選手の方もそれぞれ好きな日本食がありますもんね。
下田 みんなお蕎麦が好きですね。この時期の日本は寒いから、温かい食べ物で暖を取りたいらしいんですよね。だから、巡業中にドライブインに止まったりすると、自動券売機の前で「あれはなんだ? これはなんだ?」って大コールが起きるんですけど、みんなたいがいお蕎麦を食べてますね。
元井 メキシコにはないんですね。
下田 KUSHIDA選手がまだいらっしゃった時にしらす丼を、「これはタンパク質が豊富だから、皆さんに勧めていただけますか?」っておっしゃってくれたことがあるんですよ。でも、私が言っても、「こんなの食えっか!」ってなるから、「KUSHIDA選手から勧めていただけますか?」ってお願いしたら、「KUSHIDAが言うんだから、身体にいいんだろう。俺もニュージャパンの選手と同じクォリティを味わってみたい」って言って、みんな頼んでました。
──信頼のニュージャパンブランドなんですね。(笑)。
下田 そうなんです。私の言うことは聞かないです(笑)。ただ、メキシコではスペルエストレージャたちはみんなで一緒にバスで移動したりすることがないので、ストレスも溜まると思うんですよ。仲のいい子ばかりじゃないですからね。テクニコはテクニコ、ルードはルードでバスが分かれていて、私はテクニコ側に乗るんですけど、ルードはゲレーロ親分やOKUMURAさんもいるし、大人の人が多いからおとなしいんですよ。でも、テクニコはうるさい(笑)。
ライガーさんも乗っているので気を遣ってほしいんですけど、ある選手がバスの中で音楽を大きな音でかけ始めちゃって、「げっ!」って思って。ライガーさんも「それもメキシコの色だから」って大目に見てくださるんですけど、長時間かけられたら困るよって思って、「消して」って言ったんですよ。そうしたら、「なんでだ?」って。だから、「日本ではバスの中はプライベートな場所で休む所だから」って説明したら、「俺は知らなかった。ミマ、ごめんね」って言ってくれたんですけど、本当に新日本の選手やスタッフの皆さんが受け入れてくれる『FANTASTICA MANIA』なんですよね。
■下田「見せ場を譲り合うとか、そういう時に引っ張ってくれるのがカリスティコじゃないのかなって期待しています」
──そんなスペルエストレージャ揃いの今回の『FANTASTICA MANIA』の中でも、やはり目玉となるのは2年連続の参戦となるカリスティコ選手ですかね?
下田 そうなりますね。彼がテクニコのトップなので、どうやってメンバーを盛り上げてくれるのか、凄く楽しみにしています。
──やはりカリスティコ選手がリーダーなんですか?
下田 ルードはゲレーロ親分やOKUMURAさんもいるし、各々が自分のポジションをわきまえているんですけど、テクニコは華やかな動きを見せたいじゃないですか? 同じような技をやるにしても、見せ場を譲り合うとか、そこを成立させるポイントがカリスティコじゃいないかなって思います。みんなプロなのでちゃんとやりますけど、親分みたいな人が引っ張らないと難しい。何しろ、トップどころが集まっているわけですからね。そういう時に引っ張ってくれるのがカリスティコじゃないのかなって期待しています。あと参戦する日本人選手も気になりますよね。
──現時点ではまだ発表されてないですからね。
元井 田口選手がフエゴ選手と踊りながら入場したり、棚橋選手がカリスティコ選手と組んだり、楽しみが広がりますね。オカダ選手もメキシコの経験があるので、ゲレーロスの一員として動けますよね。
下田 オカダ選手がまだメキシコにいる頃、ゲレーロ親分と対戦した時に、ゲレーロ・スペシャルっていうコーナーから落とす技があるんですけど、それで脳天から落ちたことがあったんですよ。私、それを見ていて「死んだ……」って思うぐらい凄い落ち方をしたんですけど、時が経ってゲレーロスと組むことになったと。それで、「あなた憶えてる? 若い頃のオカダ選手を頭から落としたんだよ」って言ったら、「憶えている。俺は謝った」って。
──そんなエピソードがあったんですね。
下田 だから、オカダ選手も『FANTASTICA MANIA』が始まると凄くうれしそうにやってますよね。
元井 ゲレーロスの皆さんと一緒にポーズをしたり、トペやったりしますよね。他にもメキシコ経験のある方が多いから、オーバーマスクを作ったりして楽しみにされている方も多いですよ。
■下田「ナマハゲはメキシコでインチキ寿司を作って売ってるんですよ」
──前回、ナマハゲ選手も参戦されましたが。
下田 あれは緊急来日したんだよね。
元井 そうでした!楽しそうに試合されてましたよね。
下田 普段は日本料理屋の大将をやっているんですけど、それを放ったらかしにしてわざわざ来たらしいです。今年も来るのかな? 今はかきいれ時で忙しいんじゃないの? メキシコでインチキ寿司を作って売ってるんですよ、あの野郎は(笑)。
元井 前回は風神&雷神が出たりしているし、カマイタチ選手も来るのか? ヒロム選手が復帰して初めての『FANTASTICA MANIA』なんで、ぜひとも見たいですけどね。
下田 盛りだくさんですよね。
元井 もう、行ける限り、全部行きたいですね。
下田 でも、お天気お姉さんの仕事もあるんでしょ?
元井 それは水曜日と木曜日なので、それ以外は行きます。
下田 じゃあ、その時は私が天気予報をやろうかな?(笑)。
──下田さんのお天気お姉さんも見てみたいですね(笑)。でも、『FANTASTICA MANIA』までもうすぐですけど、楽しみが増えました。今日はありがとうございました!
■『NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2020』
・2020年1月10日(金) 18時30分~ 大阪・大阪府立体育会館・第2競技場(エディオンアリーナ大阪)
★対戦カードはコチラ!
★チケット情報はコチラ!
・1月11日(土) 17時~ 愛媛・アイテムえひめ
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★チケット情報はコチラ!
・1月12日(日) 17時~ 京都・KBSホール
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★チケット情報はコチラ!
・1月13日(月・祝) 16時~ 愛知・名古屋国際会議場・イベントホール
★対戦カードはコチラ!
★チケット情報はコチラ!
・1月16日(木) 18時30分~ 東京・後楽園ホール
★対戦カードはコチラ!
★チケット情報はコチラ!
※「ロイヤルシート」はファンクラブ先行で完売となりました。
・1月17日(金) 18時30分~ 東京・後楽園ホール
★対戦カードはコチラ!
★チケット情報はコチラ!
※「ロイヤルシート」「特別リングサイド」「リングサイド」「指定席」は完売となりました。
※座席指定券が完売のため、「立見(東側)」「立見(西側)」「立見(南側)」の各券種を1月8日(水)10時より「ローソンチケット」にて発売いたします。
なお、前売で予定数に達した場合は当日券の発売はございません。予めご了承ください。
・1月19日(日) 18時30分~ 東京・後楽園ホール
★対戦カードはコチラ!
★チケット情報はコチラ!
※「ロイヤルシート」「特別リングサイド」「リングサイド」「指定席」は完売となりました。
※座席指定券が完売のため、「立見(東側)」「立見(西側)」「立見(南側)」の各券種を12月15日(日)10時より「ローソンチケット」にて発売いたします。
なお、前売で予定数に達した場合は当日券の発売はございません。予めご了承ください。
・1月20日(月) 18時30分~ 東京・後楽園ホール
★対戦カードはコチラ!
★チケット情報はコチラ!
※「ロイヤルシート」「特別リングサイド」「リングサイド」「指定席」は完売となりました。
※座席指定券が完売のため、「立見(東側)」「立見(西側)」「立見(南側)」の各券種を12月28日(土)10時より「ローソンチケット」にて発売いたします。
なお、前売で予定数に達した場合は当日券の発売はございません。予めご了承ください。