絶賛開催中の『WORLD TAG LEAGUE 2019』でついに復活エントリーをはたした“G.B.H”真壁刀義&本間朋晃組。このリーグ戦に賭けていた本間、その本間を待っていた真壁。
じつは、1年前もエントリー寸前まで行っていた二人のタッグの絆に迫る!
撮影/中原義史
■真壁「『WORLD TAG』で俺の選択肢は二つ、三つくらいあったと思うんだよ。でも、俺が選んだのは“ザ・こけし”だった」
――今回は『WORLD TAG LEAGUE』についてうかがいたいと思います!
真壁 オーケー、よろしく!
本間 よろしくお願いします!
――お二人は2015~2016年に『WORLD TAG LEAGUE』二連覇を果たしましたが、その後は本間選手がクビの負傷により長期欠場となり、今回は3年ぶりに『WTL』に出場することになりました。本間選手は待望のエントリーだと思いますが、真壁選手の胸の内は?
真壁 正直、今回の『WTL』で俺の選択肢は二つ、三つくらいあったと思うんだよ。
――たしかに真壁選手は17年~18年はトーア・ヘナーレ選手と『WTL』に出場し、今年はかつてIWGPタッグ王座を共に戴冠した矢野通選手とタッグを復活させていましたね。
真壁 でも、俺が選んだのは“ザ・こけし”だった。本間と『WTL』に出場するのは二人で約束したことでもあったし、彼がそれを糧にがんばってきたっていうのもあるしね。
本間 ……(神妙な顔つきで)。
真壁 本間がまずは復帰をする。そしてリングに慣れたところで、俺たちのタッグを本格的に復活させるのは、やっぱり『WTL』だと思ってたから。
――本間選手は18年6月に復帰し、今回ようやくGBHタッグの再始動となるわけですが、それまでに不安や葛藤もあったのでは?
本間 それはありました。真壁&矢野組が復活したときは、すっごいドキドキしましたし(苦笑)。「コレ、俺とのタッグはどうなるのかな?」っていうのはあったんですけど、こうして今回、真壁さんにパートナーに選んでもらって、やっとスタートラインに立てたというか。
――止まった時計の針がようやく動き出す、と。
本間 僕が入院中、身体が動けないとき、真壁さんが「オマエの居場所を作って待っててやる」って言ってくれて、それを励みに今日までがんばることができたので。でも、リング上の状況も逐一変わっていきますし、「真壁さんは誰と組むのかな?」っていう心配があったのは正直なところです。
――そして、真壁選手は本間選手とのタッグ復活にゴーを出した、と。
本間 ええ。選んでもらったからには、夢の続きっていうのをもう一回見たいなって思いますね!
――本間選手は不安を感じる部分もあったそうですが、真壁選手の中では自分の正パートナーは本間選手というお気持ちがあった?
真壁 まあ、“こけし”だろうね。だって、ヘンな話、矢野とかもともとGBHにいたヤツらと袂をわかったときに、残って俺のそばにいたのは本間で、いつも援護射撃してくれたし。
――09年に矢野選手たちが造反し、真壁選手は苦境に立たされますが、そこから本間選手と共に戦い抜き、その年の『G1』では初優勝を飾りました。そして、優勝インタビューでは「ここまで上がってくるには一人の力じゃどうにもなんねえ、本間のおかげもある」と感謝の言葉を贈っていたのが印象的です。
真壁 だから、俺の歴史で“こけし”の存在を否定することなんてできないし、彼ががんばってきたからこそ、『WTL』二連覇っていう勲章も二人で勝ち得ることができた。そのあと、アクシデントがあったにせよ、こうして復活できたんだから言うことないよ。
本間 ……。
真壁 本間が復帰できず、そのまま現役生活を終えていたとしても、それはそれでひとつの人生だった。ただ、そこで彼はあきらめず、自分にムチ打ってがんばってきて、本間自身で居場所を作ったわけだから。それは俺が作った居場所じゃねえよ。
■本間「このタッグリーグに出るためにこの一年をがんばってきたというか。いまは去年の決断に、間違いはなかったのかなって思いますね」
――じつは、いまだから明かせますけど、昨年もお二人はこのタッグを復活させて『WTL』に出場する寸前までいってたんですよね。
本間 ……じつはそうなんです。そのときのシリーズパンフレットでも二人揃って取材してもらったのに、結局は僕が連戦に耐えられるかわからないということでドクターストップがかかっちゃって……。もちろんインタビューはお蔵入りだし、二人で表紙の予定だったのが『WTL』なのに真壁さん一人になっちゃったっていう(苦笑)。
――きっとパンフの制作スケジュール上、苦肉の策だったんでしょうね。
真壁 読む側からすれば唐突感がすごいよな、「タッグリーグなのになんで一人?」って(笑)。あのときは出場できるかどうかギリギリのラインで、少しでも迷いがあるならその気持ちが試合に影響するかもしれないし、今回は見送ろうってなってさ。
本間 当時は申しわけないのと情けないので、複雑な気持ちでしたね……。
真壁 でも、それは本間の勇気ある決断だから。いや、よく決心つけたなと思うよ。レスラーは競走馬みたいなもんなんだよ、俺たちは勲章を取るために血眼になってがんばってるわけで。でも、その中で自分の意思だけじゃなく、周りの意見も聞いて無念の決断をするっていうのは、本当に勇気がいることだから。
本間 ……。
真壁 しかもその決断が合ってるのかどうかも、結局は答えがわからないものだし、自分に問い続けるしかないんだよね。
――『WTL』に関しては、そこからまた一年待たないといけなかったわけですもんね。
本間 だからこそ、このタッグリーグに出るためにこの一年をがんばってきたというか。いまは去年の決断に、間違いはなかったのかなって思いますね。
――今回は満を持して3年ぶりの出場となります。
本間 もし今年、優勝したら……、いや、もしじゃないですね。
真壁 ウン。
本間 今年優勝したら、3年ぶりで3度目の制覇になるんですよ。数字の並び的にもいいし、もう優勝するしかないです! それにもし今年もEVIL&SANADA組が優勝したら、向こうは3度目になって、僕らの記録を塗り替えられてしまうので。
――お二人のチームが出場していないあいだに、EVIL&SANADA組は二連覇を成し遂げ、記録が並んだんですよね。
本間 彼らもすばらしい試合をしてますけど、先日の『東京スポーツ』で真壁さんの「タッグといえば真壁&本間だろう!」っていうコメントを見て、「いいこと言うなあ!」って思いましたね(笑)。
真壁 まあ、俺はいいことしか言わないからよ(ニヤリ)。
本間 意外とそうなんですよねえ~。
真壁 意外ってなんだ、意外って(苦笑)。
――真壁選手は今回の『WTL』出場に至るまでの本間選手をどうご覧になっていましたか?
真壁 本間自身が、昔の自分と比べてたんだよな。「早く戻らないと」っていうアセりが伝わってきたから。
本間 そうですよね……。
真壁 でも、俺から言わせれば、あのときの本間はもういねえんだよ!(キッパリ)。
本間 エエッ!?(思わず咳き込む)。
真壁 いや、マジで。これは悪い意味じゃなく、逆に言ったら新しい“こけし”でいいんじゃないかって。
――過去を振り返らずに前を向く、と。
真壁 そうそう。よく“昔の自分”って言うけど、人間って昔を美化しがちなんだよな。俺だってそうだよ。でも、本質はそんなんじゃねえんだって。“こけし”の魅力はいまが一番いい。
本間 ……(静かに涙をこらえている様子、上を向いてこらえている)。
真壁 だから、本間は迷うことはないし、観てる連中にもいまのこけしを応援してほしい。そして、しょっぱい試合をしたら「行け、コノヤロー!」って野次を飛ばしてほしい。それで彼も背中が押されるから。
本間 ウウッ……(こらえきれず涙を流す)。ヤバイ……、泣けてきました……。
真壁 オイ! まだタッグリーグが始まってないのに泣くな! その涙は最後に優勝するまで取っとけよ。
■真壁「EVIL&SANADAがいくら気張ってようが『バカヤロー、真正面から潰してやるよ!』って思ってるよ。俺たちがいないあいだに優勝したチームだろ?」
――今回は新生GBHタッグとしてリスタートすることになりますね。
真壁 俺たちの意気込みは昔と変わってねえし、それ以上のもの、二連覇してた頃以上のものを出そうとしてるよ。でも、やっぱりいま二連覇してるEVIL&SANADAっていうのは、全盛期に近づいてると思うんだよ。それを考えるとコッチも生半可な覚悟で優勝できるわけないし、それだけ勢いがある相手だからこそ潰しがいがあるってもんよ(ニヤリ)。
――三連覇のかかったEVIL&SANADA組を意識する部分はやはり強いですか?
真壁 そうだな。でも、俺たちなんか崖を登ってライオンになる前に、その崖にすら登らせてもらえないような人間だったんだよ。蹴落とされて蹴落とされて、それでも這い上がってここまで来た。だからこそ、どんな相手だろうと「臨むところだ、やってやるよ!」って思うことができるんだよ。
――雑草と呼ばれながらも、花を咲かせたわけですよね。
真壁 EVIL&SANADAがいくら気張ってようが「バカヤロー、真正面から潰してやるよ!」って思ってるよ。俺たちがいないあいだに優勝したチームだろ? 俺たちがどういう気持ちでここまで来たのかを、アイツらに思い知らせてやる! 勢いだけで来たヤツに、この老獪なテクニックを見せてやるからよ、フフフ。
――そのEVIL&SANADA組とは12月5日(木)福岡で対戦します。
本間 彼らには僕たちが最後に出場した3年前の『WTL』の公式戦、山口大会のメインで勝ってるんですよね。だからこそベテランの底力を見せたいですね、このチームが強敵なのはたしかに間違いないですけど。
真壁 俺ら以外にほかのチームやファンも、やっぱりEVIL&SANADAに注目してると思うんだよ。俺、基本的に人の試合は観ないんだけど、『ラストアイドル』をチェックして、その流れで『ワールドプロレスリング』は観るからさ(笑)。
――『ラストアイドル』はテレビ朝日系列で放送されているアイドルオーディション番組で、今年9月までは土曜深夜に放送されてましたね(笑)。
真壁 で、EVIL&SANADAを観てると、チームとしてのバランスがいいんだよ。あと、いまはシングルとしてもそれぞれ突出してる部分がある。3年前に俺たちが倒したままのアイツらだったら、今回も「こうやって試合中にだまし討ちかませば余裕だな」って算段ができるんだけど、いまはむしろ小細工ナシでいかないと突破できないとは思うね。
――それだけ警戒している、と。そのほか、今回の注目チームとしては2011年の『G1 TAG LEAGUE』で優勝している鈴木みのる&ランス・アーチャー組が、8年ぶりにタッグとして出場を果たします。おふたりは11月28日(木)後楽園で激突しますね。
真壁 ランスは強いな。いま、IWGP USヘビー級王者になってスゲー乗ってると思うんだよ。このまえの(デビッド・)フィンレーとの試合も凄かったしね。
――たしかに11.9サンノゼの王座防衛戦では圧倒的な強さを発揮しました。
真壁 環境がヤツを強くしてると思うんだよな。鈴木軍なんかクソ食らえだけど、ランスは怖い。アイツがタイトルを持ってなかったら、全然いけちゃうなって思うんだよ。ただ、ベルトって自分自身にスゲー拍車をかけるからな。
本間 僕は今年の『G1』のときに、ランスとはタッグで一回当たってるんですけど、もうコテンパンにやられてるんで。ただ、鈴木選手は自分の“居場所”を作るのがうまいですし、ランスをパートナーにしてまた優勝を狙ってるんでしょうけど、「そう簡単にうまくいくか!」っていうのは思ってます!
■『WORLD TAG LEAGUE 2019』
11月21日(木) 19時 山梨・アイメッセ山梨
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11月23日(土) 16時30分 神奈川・カルッツかわさき
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11月24日(日) 17時 愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)
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11月25日(月) 19時 石川・小松市末広体育館(義経アリーナ)
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※「特別リングサイド」は完売となりました。
※「リングサイド」は残りわずかとなりました。
11月27日(水) 18時30分 静岡・アクトシティ浜松
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11月28日(木) 18時30分 東京・後楽園ホール
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11月29日(金) 18時30分 東京・後楽園ホール
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※「特別リングサイド」は残りわずかとなりました。
※「指定席」は完売となりました。
12月1日(日) 17時 滋賀・滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)
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※「ロイヤルシート」は残りわずかとなりました。
12月2日(月) 18時30分 大阪・大阪市中央体育館・サブアリーナ(丸善インテックアリーナ大阪)
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※「ロイヤルシート」は完売となりました。
※「2階指定席」は残りわずかとなりました。
12月3日(火) 19時 高知・高知県民体育館
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※「ロイヤルシート」は残りわずかとなりました。
12月5日(木) 18時30分 福岡・福岡市民体育館
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※「ロイヤルシート」は完売となりました。
※「アリーナ席」は残りわずかとなりました。
12月6日(金) 19時 熊本・グランメッセ熊本
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※「ロイヤルシート」は残りわずかとなりました。
12月8日(日) 16時 広島・広島グリーンアリーナ<最終戦>
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※「ロイヤルシート」「ひな壇指定席」は完売となりました。
※「アリーナ席」は残りわずかとなりました。