大好評! 株式会社カプコンで、『ロックマン』シリーズ、『めがみめぐり』などのゲームのプロデュースを行っている、野中大三さんによるプロレスコラム!
■今回は「タッグの冥利は“マッシュアップ”にあり。」
こんにちは。株式会社カプコンでゲームプロデューサーをしている野中です。
『SUPER Jr. TAG LEAGUE』は盛り上がりましたね。4強の点取りゲームに田口選手、ロッキー選手のメガコーチズが食い込んだことで見所の多いリーグ戦でした。
3連覇を果たしたROPPONGI 3Kは東京ドームでIWGPジュニアタッグに挑戦しますが、その先にもっと新しい風景を見せてくれることを期待しています。
さて、ジュニアのタッグリーグの次はヘビーのタッグリーグです。
年末恒例の『WORLD TAG LEAGUE』がいよいよ開幕となります。今回はタッグの魅力についてゲーム的プロレス論を展開してみます。
タイトルに書いてあるように、結論から言うと「タッグの冥利はマッシュアップにあり」です。
「マッシュアップ」とは「2つのもの組み合わせること」や「掛け合わせること」で、本来は音楽用語です。
■ゲーム業界はマッシュアップだらけ
この「マッシュアップ」ですが、ゲームの企画作りでは王道とも呼べるメジャーな手法なのです。
わかりやすい例だとキャラクターのマッシュアップです。
マリオとソニックがマッシュアップされたマリオソニックのスポーツシリーズ。
別会社の格闘ゲームキャラがマッシュアップされた「カプコンVS SNK」や「ストリートファイターVS鉄拳」。
テーマとジャンルのマッシュアップで生まれた名作も多数あります。
マリオとRPGをマッシュアップした「マリオRPG」シリーズ。
ロックマンとRPGをマッシュアップした「ロックマンエグゼ」シリーズ。
恋愛とシミュレーションをマッシュアップさせた「ときめきメモリアル」。
ゼルダの伝説とオープンワールドをマッシュアップさせた「ゼルダの伝説 ブレスオブワイルド」。
地図アプリとゲームをマッシュアップさせた「ポケモンGO」や「ドラクエウォーク」。
などなど、ゲーム業界はマッシュアップで生まれた名作名シリーズだらけなのです。
■マッシュアップの魅力とは
マッシュアップによる成功例が多い理由を考えてみましょう。
ちょっとゲーム寄りになりますが、そもそも人は娯楽として新しすぎるものを受け入れ辛い傾向があります。
完全に新しいものではなく、知っているものに少し新しさが加えられたものを受け入れます。
聞いたこともないキャラクターや世界観、ゲームルールだと手に取りにくいのです。
ところが、マッシュアップの場合だとどうでしょうか。
材料になっている2つの要素はどちらも知っているけど、その組み合わせははじめて、となると一気に抵抗感がなくなりますよね。
これがマッシュアップの魅力なのです。
知っているもの同士の組み合わせから、新しいものが生まれる。
新鮮だけど、既知の安心感、信頼感がある、それがゲーム企画でマッシュアップが多用される理由だと僕は考えています。
■プロレスにおけるマッシュアップ
プロレスもマッシュアップによってたくさんの魅力が生み出されてきました。
対戦、参戦などもマッシュアップですが、一番それらしいのは何といってもタッグでしょう。
攻めと受けの役割分担がきっちりできているチーム、フィニッシュへの連携が完成されているチーム、タッグの時だけのファイトスタイルを発揮するチームなど、タッグ戦のマッシュアップのバリエーションは千差万別です。
司令役と突進役がきっちり分かれていた蝶天タッグや、似た者同士でありながら息のあった連携を得意とするテンコジタッグ。アイコンタクトの瞬間すら感じさせない兄弟ならではの連携を得意とする、G.o.Dなど、本当にいろんなカラーの名タッグがマッシュアップで生まれてきました。
月並みなコメントですが、マッシュアップがうまくできているチームは足し算ではなく掛け算的に力を発揮します。そう、1+1が2で終わっていてはマッシュアップ成功ではありません。100にも200にもなるのがマッシュアップの成功例なのです。
今回のワールドタッグリーグでは各チームがどのようなマッシュアップになっているのかを考えながら見てもらうと新たな楽しさが発見できると思います。まさに“タッグの冥利”ですね。
■『WORLD TAG LEAGUE 2019』予想
最後に予想です。
本命はSANADA選手、EVIL選手組とタマ・トンガ選手、タンガ・ロア選手のG.o.Dでしょう。
シングルプレイヤー同士の役割分担が明瞭なSANADA、EVIL組と連携重視のG.o.Dは今年も優勝戦線に残ることが確実視されます。
対抗に挙げるのは、石井選手、YOSHI-HASHI選手組、鈴木選手、アーチャー選手組です。
シングルプレイヤー同士のタッグですが、タッグマッチも多くこなしている両チームだけに、このリーグ戦でチームとして開花する可能性が高いと予想します。
要注意は、矢野選手、カバナ選手組と鷹木選手、テリブレ選手組の2チームです。
WTL初参戦の両チームはどんなマッシュアップになるのか予想不能だけにリーグ戦をかき回す存在になることでしょう。
最後に僕の優勝予想は…
石井選手、YOSHI-HASHI選手組です!
タッグチームとしての実績の少ないチームですが、昨今のNEVER戦線でストレスのたまっている石井選手とYOSHI‐HASHI選手がマッシュアップされ、超攻撃的なタッグチームになると読みます。
16チームの16通りのマッシュアップを楽しみましょう。
僕が注目する公式戦は以下の4試合です。どれもリーグ戦のキーポイントになる試合です。
内容も結果も注目の4試合です。
●11月17日 後楽園ホール
SANADA&EVIL組 vs 鷹木信悟&テリブレ組
●11月29日 後楽園ホール
真壁刀義&本間朋晃組 vs タマ・トンガ&タンガ・ロア組
●12月1日 滋賀県立体育館
石井智宏&YOSHI-HASHI組 vs KENTA&高橋裕二郎組
●12月8日 広島グリーンアリーナ
石井智宏&YOSHI-HASHI組 vs タマ・トンガ&タンガ・ロア組
■野中大三(のなかだいぞう)
株式会社カプコン プロデューサー
ロックマンシリーズ、めがみめぐりなどゲームタイトルのプロデュースを行っている。
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに35年。
Twitterアカウントはコチラ!
https://twitter.com/daizonnonaka
●お知らせ
ロックマンシリーズ最新作『ロックマン ゼロ&ゼクス ダブルヒーローコレクション』
http://www.capcom.co.jp/rzzxc/
■『WORLD TAG LEAGUE 2019』
11月16日(土) 18時30分 神奈川・藤沢市秩父宮記念体育館<開幕戦>
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※「2F指定席A」「2F指定席B」は残りわずかとなりました。
11月17日(日) 18時30分 東京・後楽園ホール
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※「特別リングサイド」「リングサイド」「指定席」は完売となりました。
※座席指定券が完売のため、「立見(東側)」「立見(西側)」「立見(南側)」の各券種を11月2日(土)10時より「ローソンチケット」にて発売いたします。
なお、前売で予定数に達した場合は当日券の発売はございません。予めご了承ください。
11月18日(月) 18時30分 東京・後楽園ホール
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11月19日(火) 18時30分 福島・ビッグパレットふくしま
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11月21日(木) 19時 山梨・アイメッセ山梨
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11月23日(土) 16時30分 神奈川・カルッツかわさき
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11月24日(日) 17時 愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)
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11月25日(月) 19時 石川・小松市末広体育館(義経アリーナ)
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11月27日(水) 18時30分 静岡・アクトシティ浜松
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11月28日(木) 18時30分 東京・後楽園ホール
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11月29日(金) 18時30分 東京・後楽園ホール
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12月1日(日) 17時 滋賀・滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)
★11月3日(日)試合会場特別販売
「POWER STRUGGLE ~SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019~」大阪府立体育会館大会 会場内ロビーにて
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12月2日(月) 18時30分 大阪・大阪市中央体育館・サブアリーナ(丸善インテックアリーナ大阪)
★10月27日(日)より一般発売開始
12月3日(火) 19時 高知・高知県民体育館
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12月5日(木) 18時30分 福岡・福岡市民体育館
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※「ロイヤルシート」は完売となりました。
12月6日(金) 19時 熊本・グランメッセ熊本
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※「ロイヤルシート」は残りわずかとなりました。
12月8日(日) 16時 広島・広島グリーンアリーナ<最終戦>
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※「ロイヤルシート」は完売となりました。
※「ひな壇指定席」は残りわずかとなりました。