大好評! 株式会社カプコンで、『ロックマン』シリーズ、『めがみめぐり』などのゲームのプロデュースを行っている、野中大三さんによるプロレスコラム!
今回は「ROPPONGI 3Kとゲームキャラクターの進化」!
こんにちは。株式会社カプコンでゲームプロデューサーをしている野中です。
10.14両国大会、熱かったですね!
結果はオカダ選手が新技を繰り出してのタイトル防衛という驚きの結末が待っていました。
『G1』でSANADA選手のポップアップ式TKOという新技でペースを持っていかれたオカダ選手がどんな気持ちで新技を持ってきたのか、いろんな妄想が膨らみますね。これからもまだまだ見たいと思える可能性に満ちたカードであると再確認できた一戦でした。
さて、両国大会に負けないくらい暑くて長い残暑も去り、冬が近づいてきました。
冬といえばタッグの季節です。
今回はすでに開幕中の『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019』について書いていきます。
■注目は3連覇のかかるROPPONGI 3K!
今年も国内外から8組、16選手がエントリーされました。面白い顔ぶれですが、僕が注目するのはなんと言っても優勝候補筆頭のROPPONGI 3Kの二人です!
初出場から2連覇を達成し、3連覇をかけてのエントリーとなります。3Kとしてエントリーしてからは優勝しかしていないという驚異の成績です。
3連覇となれば『Jr.TAG LEAGUE』では早くも殿堂入りクラスの偉業になるでしょう。
ROPPONGI 3KのYOH選手とSHO選手はヤングライオン時代から同期タッグを組み、その後も以下のようにキャラクターを何度も変化させてきました。
●ヤングライオン時代
小松洋平 & 田中翔(“こまったな”と呼ばれていましたね。懐かしい。)
●CMLL時代
風神 & 雷神
●ROH時代
TENPURA BOYZ
●新日本凱旋以降
ROPPONGI 3K YOH & SHO
ふたりは遠征や凱旋という大きなステージ変化に合わせてキャラクターを変えてきました。
その過程は小松洋平選手がYOH選手に、田中翔選手がSHO選手に進化する過程だったと言えるでしょう。
このような変化はシリーズを重ねるたびに進化をするゲームキャラクターとも多くの共通点があります。
今回はそのキャラクター進化について論じてみます。
■ゲームキャラクターも進化する。
シリーズを重ねるごとにゲームキャラクターは進化していきます。
シリーズ続編が出ると、今度はどんな風に変わったのかプレイヤーさんがまず気にするのがキャラクターです。
人気シリーズのキャラクターたちは見事な進化を遂げてプレイヤーさんたちを夢中にしてきました。
進化のパターンは大きくふたつあります。
ひとつ目は「必殺技が増える」です。
もっともわかりやすい進化の形式ですね。
ストリートファイターのリュウの必殺技と言えば、「波動拳」がおなじみですが、シリーズを重ねて「真空波動拳」や「ファイヤー波動拳」といった強力な必殺技を体得してきました。最新作では「電刃波動拳」という超強力な必殺技を使うまでに進化しています。
おなじみのピカチュウも「10万ボルト」から「アイアンテール」や「ボルテッカー」と得意技を増やし、今では「1000万ボルト」といった必殺技を使うようになっています。
プレイヤーさんが愛着を持った必殺技がより強力になることで、そのキャラクターは「強くなった」と感じさせるのです。キャラクター進化の定石パターンと言えるでしょう。
ふたつ目は「基本性能が増える」です。
ゼルダの伝説のリンクが上突き、下突き、回転斬りと剣技のバリエーションを増やしたり、マリオがスピンジャンプやヒップドロップを身に着けたりするのがこのパターンです。
基本性能が増えることで、より自由な操作ができるようになり、「さらにできるようになった」と感じさせてくれるのです。
僕が扱っているロックマンも最初はジャンプとショットしかなかったのですが、スライディングやチャージショットができるようになるなど、シリーズを重ねることで、「さらにできるようになった」キャラクターと言えます。
この進化、プロレスにも当てはまりますよね?
「必殺技が増える」パターンの例を挙げるなら、カミゴェを体得した飯伏選手、GTR、GTWと必殺技を増やし続ける後藤選手らでしょう。TAKAみちのく選手のみちのくドライバーをザックドライバーとして体得したザック選手もここに当てはまります。
もともとの持ち味やバックグラウンドを活かした新技を得ることでステップアップしていった選手は多くいますね。
「基本性能が増える」パターンの例では、骨法を取り入れたライガー選手や空手を取り入れた真壁選手、ヒールターンをしてラフファイトを折り込むようになったエル・ファンタズモ選手やKENTA選手あたりがいい例ですね。
■キャラクターの進化にとって大切なもの
ここまでふたつのパターンで進化について説明をしてきましたが、どちらのパターンにも共通して大切なことがあります。
それは、「変わらない領域と変わる領域のバランス」です。
変化はいいことですが、変わりすぎて原型がわからなくなってしまうと、それはも「進化」ではなく、全く新しい別のものです。ゲームだと、キャラクターの変化が大きすぎるとプレイヤーさんがついていけなくなってしまい、楽しさを感じることはできません。
この点はプロレスにも共通していて、期間の長い海外修業の凱旋試合ならまだしも、普段の試合のなかで突然何もかも変えてしまうと、ファンも対戦相手も期待していたものとの開きが大きすぎてついていけなくなってしまいます。
ベースは変えず、その上で何かを変えて、新しさや強さを見せていく。
「変わらない領域と変わる領域のバランス」の取れた進化が求められるのです。
ROPPONGI 3Kのふたりは2年前の凱旋帰国でキャラクターとファイトスタイルを大きく変えました。
そのスタイルのまま十分な実績を残し、新日本ジュニアではタッグのトップとして君臨しています。
2連覇中の『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019』では、全チームから完全にマークされていることでしょう。
その厳しいマークをかいくぐって3連覇を成し遂げるために必要なのが、バランスのとれた進化なのです。
従来の受け身の強さに加えてテクニカルな技を磨くYOH選手には、クラシカルな技が似合います。G.O.Dからフォールを奪った丸め込み技をシングル戦でも使える一撃必殺の技にしてくれるとおもしろいですよね。
ファイブスタークラッチとは違うフォール技があれば、どちらを出すのか相手は戸惑うことでしょう。
SHO選手は帰国後、完全にパワーファイターになりました。ショックアローという必殺技を身に着け、さらに柔術を折り込むことで、上に挙げたふたつの進化を両立させています。『BEST OF THE SUPER Jr.』、『SUPER J-CUP』ではショックアローでたくさんフォール勝ちを奪いました。そのショックアローの進化版が出るなら…。
これも想像しただけでワクワクします。
個々の進化も期待したいところですが、今回はタッグリーグです。合体技の3Kとは別のフィニッシャーや、新たなコンビネーションが飛び出すことも多いに期待できます。
ROPPONGI 3Kにはまだまだ進化の可能性があるのです。
■『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019』予想
今回のタッグリーグはものすごくおもしろいメンバーがそろいました。
全チームがマークするのは間違いなく前回覇者のROPPONGI 3Kでしょう。
僕の予想は、最終戦終了時点で、ROPPONGI 3K、石森・ファンタズモ組、オスプレイ・イーグルス組、デスペラード・金丸組が同点で並ぶ、4WAYマッチの優勝決定戦を制したROPPONGI 3Kの3連覇です。昨年の混戦を上回る大混戦、こんな展開が似合うのも競争の激しい新日本ジュニアらしさではないでしょうか。
進化をとげて前人未踏の3連覇を成し遂げることができるか? ROPPONGI 3Kに注目です!
■野中大三(のなかだいぞう)
株式会社カプコン プロデューサー
ロックマンシリーズ、めがみめぐりなどゲームタイトルのプロデュースを行っている。
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに35年。
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●お知らせ
ロックマンシリーズ最新作『ロックマン ゼロ&ゼクス ダブルヒーローコレクション』
http://www.capcom.co.jp/rzzxc/
■『Road to POWER STRUGGLE ~SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019~』
・10月19日(土) 18時~ 新潟・胎内市総合体育館(ぷれすぽ胎内)
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※「特別リングサイド」「2階指定席」は残りわずかとなりました。
・10月21日(月) 18時30分~ 秋田・秋田テルサ
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※「2階指定席」は完売となりました。
・10月22日(火・祝) 16時~ 岩手・岩手県営体育館
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※「特別リングサイド」は完売となりました。
・10月23日(水) 18時30分~ 福島・鶴ヶ城体育館
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・10月25日(金) 19時~ 埼玉・所沢市民体育館・メインアリーナ
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・10月26日(土) 16時~ 群馬・ニューサンピア高崎
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※「ロイヤルシート」「指定席」は残りわずかとなりました。
・10月27日(日) 18時30分~ 東京・後楽園ホール
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※「特別リングサイド」「リングサイド」「指定席」は完売となりました。
※座席指定券が完売のため、「立見(東側)」「立見(西側)」「立見(南側)」の各券種を10月14日(月・祝)10時より「ローソンチケット」にて発売いたします。
なお、前売で予定数に達した場合は当日券の発売はございません。予めご了承ください。
・10月28日(月) 18時30分~ 東京・後楽園ホール
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・10月30日(水) 19時~ 静岡・ツインメッセ静岡 北館
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・10月31日(木) 18時~ 愛知・豊橋市総合体育館 第2競技場
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・11月 1日(金)18時30分~ 大阪・大阪府立体育会館・第2競技場(エディオンアリーナ大阪)
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※「ロイヤルシート」は完売となりました。
■『POWER STRUGGLE ~SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019~』
・11月3日(日・祝) 15時~ 大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
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※「ロイヤルシート」「1階ひな壇A」「1階ひな壇B」「2階特別席」は完売となりました。
※「1階アリーナ」「2階指定席A」「2階指定席B」は残りわずかとなりました。いずれの席種とも「ローソンチケット」のみのお取り扱いとなります。
また、「2階指定席A」「2階指定席B」は一部入場ゲートが見づらい席がございます。(リングは問題なくご覧いただけます)予めご了承ください。