Photo by タイコウクニヨシ/『CHAOS COMPLETE BOOK』(イーストプレス刊/2013年)より
いよいよ2月21日(木)後楽園ホールにて行われる『NEW JAPAN ROAD ~飯塚高史引退記念大会~』。
この大会で引退する飯塚高史選手のラストマッチに名を連ねているオカダ・カズチカ選手に緊急インタビュー! レインメーカーとクレイジー坊主の意外な繋がりとは?
■『NEW JAPAN ROAD ~飯塚高史引退記念大会~』
2019年2月21日(木)18時30分~後楽園ホール
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※「特別リングサイド」「リングサイド」「指定席」は完売となりました。
※当日券は立見のみ16時より発売いたします。お一人様最大2枚までの販売とさせていただきます。
★2.21「飯塚高史引退記念大会」を、新日本プロレスワールドで生中継します!
■ボクが新日本でデビューしたシリーズで“いま”の飯塚高史に変わったんですよ。
──2月21日の後楽園ホール大会で飯塚高史選手の引退記念興行がありまして、その引退試合のカード(飯塚高史&鈴木みのる&タイチvsオカダ・カズチカ&天山広吉&矢野通)にオカダ選手の名前が入っていました。このカードには、ファンの方々も少しざわついていたというか。
オカダ まず、みんなも「なんでオカダなんだろう?」って思ったと思うんですよ。というかボクも同じように、「なんでオカダなんだろう?」と思いましたから(苦笑)。
──対戦カードに名を連ねている方で、天山選手は言うまでもなく友情タッグの因縁がありますし、矢野選手もタッグを組んでいた時期がありましたから、それぞれ飯塚選手との関連性は深いんですけど、オカダ選手はどういう理由があって選ばれたと思います?
オカダ ネームバリューですかね?(笑)。ただ、こうやって“誰かの引退試合”に出られる選手ってそう多くはないじゃないですか? ボクは天龍(源一郎)さんの引退試合もやってますし(2015年11月15日両国国技館)。いちレスラーとして、最後に闘えるっていうのはありがたいですね。本当に最後の1回じゃないですか?
──そうですよね。
オカダ 最初は驚きもありましたけど、やっぱりリング上で最後に飯塚高史を感じることができるっていうのはありがたいですね。
──降って湧いたようなカードでしたけど、いまは「やってやるぞ」というお気持ちになっていると。
オカダ ハイ。というのは自分と飯塚さんも関係性がないわけでもないんですよ。そもそもボクが新日本プロレスに入った時には、道場の凄く厳しい鬼コーチとしてもいましたからね。
──現在のような状態になる前の飯塚高史選手ですよね。
オカダ “ああなる前”の飯塚高史ですね。ボクが入ってデビューするまで、必ず練習についていてくれた選手でしたから。でも、ボクが新日本でデビューしたシリーズで“いま”の飯塚高史に変わったんですよ。
──ああ、そこは同時期でしたか。
オカダ ボクが新日本で再デビューしたのが2008年4月なんですよ。
──2008年4月12日の蓮田市総合市民体育館大会(当時・石狩太一、現タイチ戦)ですよね。
オカダ ええ。その時点ではまだ普通の飯塚高史だったわけです。でも、そのあとの大阪大会で変わってしまって……。
■あの当時は「新日本プロレスでもこんなことがあるんだ!?」と驚きましたよね
──その約2週間後、忘れもしない2008年4月27日の大阪府立体育会館大会ですね。
オカダ ハイ。あの試合はセコンドにも付いてましたし。なんなら、当時は試合も結構してたんですよね。自分はヤングライオンの立場でしたけど、天山さんと組んで試合もしてましたから。
──今回、天山さんと組むのも意外な感じがしましたけど、2008年頃はけっこうタッグを組んでいたと。
オカダ そうなんです。今回は本当にひさしぶりなんですけど、天山さんとは一緒に組んで飯塚さんと試合をしたり、ノアにも一緒に行ったりしましたから。
──オカダ選手は、じつは飯塚選手とも天山選手とも関係性があったと。
オカダ なので、自分はああいうふうに変貌していく時期の飯塚さんを間近で見ているんですよ。鬼コーチだったり、ヒールに変わった時期だったり、それこそ同じCHAOSで一緒にやっていた時期もあったんで。
──レインメーカーとしての凱旋帰国後(2012年)以降はCHAOSのチームメイトでしたから。でも、コーチを受けていた人が、いきなりああいう変貌を遂げたのは驚いたんじゃないですか?
オカダ そうですね。まさかヒールに変わるとは思ってもみなかったんで……。
──実力がある正統派の選手が、あそこまで極端に変貌することって日本プロレス史上でもほとんど例がないと思いますし。
オカダ だから、当時は「新日本プロレスでもこんなことがあるんだ!?」と驚きましたよね。だって、飯塚さんってバリバリの“ザ・新日本プロレス”で生きてきた人じゃないですか。
──そうですね。ただ、当時の新日本は観客動員も苦しい時代でいろいろ模索していた時期だったと思うんですけど、あの事件は一つの突破口になったと思うんです。
オカダ なったと思いますね。だって、飯塚さんがああなるなんて誰も思っていなかったじゃないですか? 天山さんと飯塚さんの友情タッグで、「これから盛り上がっていくんだな」と思っていた矢先の出来事でしたし……。
──その後、2009年に矢野選手が中邑真輔選手と結託してCHAOS結成。真壁選手と本間選手を除く選手がGBHからCHAOSに行ってしまったので、飯塚選手も行動を共にした感じでしたけど。
オカダ そうですよね。ただ、CHAOS時代には組んだことあったかな?
──何回かは組んだ気がするんですよね。初期のころは何度かあったような気がしますけど。
オカダ 組んだのはあまり覚えてないですけど、闘った印象は凄くあるんですよ。CHAOSのみんなとは普段は闘えないけど、『G1 CLIMAX』とかではシングルで闘えたじゃないですか?
ああ、飯塚選手は2009年以降は『G1 CLIMAX』に出ていないので、CHAOS時代は闘えなかったと。
オカダ ハイ。だから、飯塚さんが鈴木軍に行って闘えた時に「あ、飯塚さんと試合できる!」っていう感覚が凄くあったんですよ。
■飯塚さんは謎でしたね。一緒にやっていたCHAOS時代でさえ謎でした。
──なるほど。もともと飯塚選手は、しっかりとしたベースを持った選手でしたけど、ああいう状態になったあとに闘ってみてどう思われましたか?
オカダ ボクは逆に凄いなと思うんですよね。それまでのキャリアでやってきたことがあるわけじゃないですか? スリーパーとか代名詞的な技もありましたし、ブリザード・スープレックスみたいなオリジナル技も持っている方だったんで。まあ、スリーパーはこの前出したみたいですけど。
──それまで築き上げてきたスタイルや技を封印して、完全にリセットした感じでしたよね。
オカダ 代表的な技がアイアン・フィンガー(フロム・ヘル)になっちゃいましたからね。でも、本当にヒールらしいヒールというか、“昭和のザ・ヒール”って感じに変貌しましたよね。最近の悪くてカッコいいヒールみたいなタイプじゃなく、毎回客席を荒らしながら入ってくる。ああいうスタイルをいまの時代にやっているのは飯塚さんぐらいじゃないですか?
──世界中を見ても、あそこまで徹底している選手ってなかなかいないですよね。
オカダ いないですね。CHAOS時代も、食事会とかには絶対来なかったですからね。
――じゃあ、同じチームでもプライベートのお付き合いはなかったんですね。
オカダ ゼロですね(キッパリ)。
──このSNS全盛の時代、プライベートやリング外がまったく見えない、聞こえてこない選手ですよね。
オカダ だから、飯塚さんは謎でしたね。一緒にやっていたCHAOS時代でさえ謎でした。ただ、2年ぐらいとはいえ、一緒にやっていたわけなんで関係性はゼロではないと思うんです。同じチームだったという事実は大きいですから。
──そのCHAOSはオカダ選手やYOSHI-HASHI選手が入ってからユニットのカラーが明るく変わっていったと思うんです。もしかしたら、飯塚選手はそういう雰囲気がいづらくなって鈴木軍に行ってしまったのかな、とも思ったんですけど。
オカダ ああ、もしかしたらそれもあったかもしれないですね。……ただ、今回の引退試合で組む3人はバランスがいいと思います。GBHから飯塚さんを知っている矢野さんがいて、友情タッグでやっていた天山さんがいる。そして、一見何も関係ないように見えるんですけど、CHAOS時代のチームメイトだったボクがいると。
──しかも、オカダ選手が今回のメンバーに入ったことによって、友情タッグ時代を知らない最近のファンの方も試合を楽しめるとっかかりになりますよね。
オカダ ハイ。だから、ファンの方にはいろんなことにビックリしてもらいたいなというのはありますね。昔の飯塚さんのことを知ってビックリしてもらいたいなと。そのうえで自分、天山さん、矢野さんと飯塚さんの関係を見ていたら、引退試合をもっと楽しめると思います。まあ、ボクは天龍戦同様、バチバチ行きますけど。フフフ。
■ボク自身もシッカリと飯塚さんを狙っていきたいですね。そうすれば飯塚さんの歴史の中に残るじゃないですか?
──花を持たせるようなことはしないと。相手チームには鈴木選手、タイチ選手がいますけど、やっぱり飯塚選手と絡みたいっていう気持ちが強いですか?
オカダ いや、それは、むしろ“向こう”がそう思うんじゃないですかね(ニヤリ)。
――たしかに、現役生活の最後で大物食いをするっていう意味で、オカダ選手の存在はうってつけですよね。
オカダ ボク自身もシッカリと飯塚さんを狙っていきたいですね。そうすれば飯塚さんの歴史の中に残るじゃないですか? 「引退試合はレインメーカーを食らって終わった」という事実が。そういう思いは天山さんも矢野さんもあると思うんですよ。もちろん飯塚さんにしてもアイアンフィンガーなのかスリーパーなのかわからないですけど、インパクトを狙ってくると思うんで。
──引退試合が反則裁定で終わったら前代未聞ですけど。あといま飯塚選手が「昔の心を取り戻す・取り戻さない」っていう話もあるじゃないですか。
オカダ ああ、ボクはそれはよく知らないんですけど。こだわっているのは、天山さんですよね。
──飯塚選手がああなる前、東京スポーツ紙の最後のインタビューで「昔の飯塚高史は等々力渓谷の祠に封印した」っていう話を本人がしていたんですけど、それを天山選手がひっぱり出してきて、手がかりを探るために等々力渓谷に行ったり、タイチ選手がその行動を止めようとしたりってやり取りをTwitter上でしてますね。ただ、飯塚選手が“心”を試合中に取り戻したら、それはそれで大変そうな気もしますけど……。
オカダ ああ、その時はどうなっちゃうんですかね。寝返って、4vs2とかになっちゃうんですかね?
──どうなんでしょう。オカダ選手はどういう最後になると思いますか?
オカダ どうなるんですかね。……ただ、単純な疑問として、引退試合で泣く人はいるのかなとは思いますね。それぐらい飯塚さんは圧倒的なヒールでしたから。
──そもそも、ああいうタイプの選手の引退試合という自体がレアケースですし。
オカダ ホントにわからないです。しかも相手は鈴木軍ですから。飯塚さんから3カウントを獲ったとしてもなんかやってくるんじゃないかって。本当に好き放題にメチャクチャやってくるかもしれない。まったく読めないですね。パートナーが鈴木さんとタイチさんなんで、絶対に飯塚さんを勝たせようとしてくるとは思うんですよ。なので試合自体はなかなか厳しい闘いになるんじゃないかなと。
──なるほど。会場の声援も今回だけは飯塚選手サイドにつくような気がしますけど……。
オカダ う~ん。そこもやってみないとわからないですね。ただ、ボクは飯塚さんは最後までブーイングを浴びてこそだと思うんですけどね。
──ああ、これまでの生き様を考えれば。
オカダ 飯塚さん自身は、最後までヒールを貫いてくると思うんで。ラストマッチと言ってもあくまで試合ですし。勝ちに行かなければ、それはそれで飯塚さんに失礼だと思いますから。自分は、シッカリとレインメーカーでフォールを狙いにいきますよ。
■『NEW JAPAN ROAD ~飯塚高史引退記念大会~』
2019年2月21日(木)18時30分~後楽園ホール
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※「特別リングサイド」「リングサイド」「指定席」は完売となりました。
※当日券は立見のみ16時より発売いたします。お一人様最大2枚までの販売とさせていただきます。
★2.21「飯塚高史引退記念大会」を、新日本プロレスワールドで生中継します!