2019年1月17日、東京都内で『東京スポーツ』制定の2018年度プロレス大賞受賞式が行われ、授賞式の直後にMVP受賞・棚橋弘至選手の囲み会見が行われた。
■棚橋弘至選手の囲み会見の模様
(※記者が集合するのを待って)
棚橋 それでは今から棚橋の囲み会見を行います。質問がある方、よろしくおねがいします。
(やや間があって)
棚橋 えー、ないようですので、MVPを頂いた感想を言いたいと思います(苦笑)。今回でMVPをいただくのは4回目になります。初めて獲った時ももちろん嬉しかったんですけど。4回獲った中で一番嬉しいです。
それはあのチャンピオンベルトをね、なかなか巻けなくなって、怪我で怪我で苦しんで、なかなか浮上の芽が見つからず。というのがね2016年、17年と続いて。『G1』に関しては3年ぶりの優勝。このIWGPヘビーのベルト、約4年ぶりということで。このね、ボクにとってこの期間っていうのは同時期だったのかなって振り返ってたんですけども、苦しみはもちろんあったんですけど、ここ3、4年だけでやっぱりドンドン新日本プロレスの会場にお客さんが増えていって、新日本プロレスワールドで視聴してくれる方も増えて、選手のテレビ出演なども増えて、今、今チャンピオンになったらまたスゲー注目されて嬉しいなと。あのスゲー漁夫の利じゃないですけど、本当に……っていうね、やましい気持ちはなかったです。ハイ(笑)。
もう本当、純粋にボクの目にはこのIWGPが輝いて見えて。でね、チャンピオンというのは武藤(敬司)選手に昔、言われたんですけど、ベルトを持ってる期間は全力疾走する。そしてベルトを取られたとしても、今度はその獲った選手がバトンを受け取って全力疾走する。だから、プロレス界はドンドン全力疾走、トップの選手が全力疾走を続けるから目指すべきものでもあるし、盛り上がっていくんだってことをね、武藤さんに言われて。
そういった意味ではケニー・オメガっていうのは全力疾走どころか、なんだろう? 超無酸素運動のダッシュをね、ベルトを持ってる期間続けてくれたっていう。だから次、俺が何をすべきかっていう。ただ、このキャリアにして新たなプレッシャーもあるんですけども。それ以上に、その、今は凄くやる気に満ちてますんで。2019年、どうなっていくんだろうなって思って。本当に良い絵しか浮かばないですね。ハイ。ありがとうございます。何か質問があれば……。全部言ってしまいましたかね(苦笑)。
――2019年もMVPを目指すということですが、まずは2.11大阪大会でジェイ・ホワイトと初防衛戦があります。
棚橋 第一歩でしょうね。そこを乗り越えると『NEW JAPAN CUP』があって、『レスリングどんたく』があって……。いま新日本プロレスの年間スケジュールが決まってきているので予定が立てやすいなと。ボクとしての年間スケジュールも見やすいです。
――大阪で、ジェイ選手を倒すとマジソン・スクエアガーデンのメインも見えてくると思いますが。
棚橋 そう! マディソン! マディソンやべえ! 超出てえ、メインイベント。マディソン・スクエア・ガーデンの歴史に名を刻むチャンス。頑張ります。
――2019年もMVPを目指すとなると去年以上のハードルが上がると思いますけどその辺りどうやって応えていきますか
棚橋 あの。本当はこの年始の段階で「獲る」って言いたくないんですよ。なんでかっていうと2018年もまさか取れると思ってなくて獲ったんで。
――予期していない方が、いいパターンになりやすいというか
棚橋 ええ。こっちのパターンの方が嬉しいっちゃ嬉しいんですけど。でもボクの性格上、勉強勉強……。「勉強してない」って言って「100点取らないタイプ」なんで。勉強、勉強……。「勉強してる勉強してる」って言って「100点とるタイプ」なんで。100点獲る時は宣言してからとるタイプなんで。
ハイ。なので来年も獲ります。あ、今年も獲ります。……さっきね、天龍さんに「MVPの回数並ばせてもらいました」って報告したら「オウ、おまえ抜かすつもりじゃねーだろうな?」って言われたんで、「並んでおきます」って言っちゃった。あの、無言の圧力ね。「超えさせねーぞ」という(笑)。
――いい話ですね
棚橋 「オウ、超えるつもりじゃねーだろうな」って言われたから、思わず「並んだままでいます」って言ってしまって。
――プロレスには関係ないんですが、昨日の話なんですけど、大相撲の稀勢の里関が引退したということで。棚橋選手は怪我からの復活という形ですが、稀勢の里関は怪我に苦しんで引退という形に残念ながらなってしまいましたが
棚橋 スポーツニュースだったりとか、ワイドショーで観てました。凄く感情移入をして観ていましたね。その相撲という競技性の中で、一度横綱に上がった人間はね、そうするしかなかったんだろうなっていう。凄い悔しい思いっていうか心中を察しましたけどね。あのボクも怪我で苦しんだんですけど、こうやって今チャンピオンに戻れてるってことは、本当に幸運だなと思います。