• 2019.1.8
  • #Media
「ぼくは“リインベント・マイセルフ”、みずからを再構築した」クリス・ジェリコはなぜ新日本へやって来たのか? 斎藤文彦氏が直撃インタビュー!(前編)

 クリス・ジェリコとはそのルーキー時代から親交のあるプロレス評論家・斎藤文彦が直撃インタビュー(前編・後編の全2話)。ジェリコと日本のプロレス、ジェリコと日本のプロレスファン、新日本プロレスへの想いを語ってもらった――。

聞き手/斎藤文彦
撮影/タイコウクニヨシ

※このインタビューは2018年12月16日、新日本プロレス事務所で収録

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※以下、コラムの「序盤部分」をWEBで無料公開!

■アメリカでも日本でもまったく新しい層のオーディエンスが育っています。


――新日本プロレスのリングでの“1年”が経過しましたが、現在進行形の観客とかつての観客のちがい、オーディエンスの世代のちがいのようなものは感じていますか。

ジェリコ ええ、もちろん。ぼくの初めてのジャパン・ツアーは1991年(平成3年)10月でした。長い長い時間が経過しました。

――ちょっと意外な感じですが初来日はFMWのリングでした。その当時、サドン・インパクトというタッグチームを組んでいたランス・ストーム、ザ・グラジエーター、ホーレス・ボウダー、ウルトラマン系キャラクターのアミーゴ・ウルトラ、パンダの着ぐるみを身にまとったパンディータといった顔ぶれといっしょだった。時代の流れを感じます。

ジェリコ ぼくはまだ21歳でした。それから1995年(平成7年)にWARのレギュラーになって、その年は毎月、アメリカと日本を往復しました。この国がぼくのホームリングだった時代があるわけです。日本には「クリス・ジェリコを観て育った」という世代のファンがいて、その人たちその後、ぼくがどういう道を歩み、現在に至っているかをずっと目撃してくれたのだと思います。しかし、いっぽうではそういったぼくが歩んできた長い道のりについてまったく知らない新しい層のオーディエンスも存在しています。

 アルファαとオメガΩの闘い、ケニー・オメガとぼくのシングルマッチはアメリカでも日本でも大きな注目を集めた。日本のファンのなかにもこの試合のほんとうの意味、その重要性を完全には理解していないファンがいたと思います。クリス・ジェリコってだれ? WWEスーパースターだった人でしょ。日本のプロレス・シーンにおけるぼくのレガシー、ぼくのヒストリーを知らなければそのくらいのレベルの理解になるでしょう。だからこそ、ぼくはケニーとの歴史的な一戦をどうしても日本のリングで実現させたかった。

 ぼくはWWEスーパースターとして新日本プロレスのリングに立ったのではない。ぼくと日本のプロレスとの関係、ぼくと日本のプロレスファンとの関係、ぼくと日本という国の関係をもっとよく知ってもらえば、いまぼくがこのリングで何をしようとしているかがもっとよく理解してもらえると考えたわけです。

 ケニーとぼくのバックグラウンドにはひじょうにたくさんの共通点があります。ふたりともカナダのウィニペグがホームタウンだというだけでなく、世界の大きな舞台に立つ前に、まず日本のリングでプロレスラーとしてのレガシーLegacyをスタートさせた。彼もぼくもプロレスラーとしては“日本育ち”なのです。

――世代のちがう“日本育ち”のスーパースターであると。

ジェリコ この試合をどうしても観たいと思った多くのアメリカのファンがNJPWワールドに加入して、動画配信のセールスはワールドワイドでいっきに40パーセントもアップした。アメリカでも日本でもまったく新しい層のオーディエンスが育っています。

 いまぼくたちはどういう時代を生きているのか。どういう世界に生きているのか。こういうことを考えるのはとても大切なことです。たとえば、90年代だったら、日本のファンがアメリカのプロレスに、あるいはアメリカのファンが日本のプロレスに触れるためのツールはVHSのビデオしかなかったわけです。プロレスだけではなく音楽もそうでした。

 ぼくはかつて日本に来るたびに新宿のビデオショップ“エアーズAirs”に足を運んでブートレッグ(海賊版)のビデオをたくさん買い込んでいた。でも、その“エアーズ”が閉店してしまった。どうしてか? 最新のミュージック・ビデオ、マニアックなコンサート映像なんかを発見したかったらユーチューブYouTubeを検索すればいい。

 プロレスの映像もVHSビデオの時代、DVDの時代が終わって、いまはインターネットのライブストリーミングやユーチューブが主流になった。時間的なディレーがなくどんな映像だってリアルタイムで目にすることができる。ぼくらはそういう時代を生きている。それは何を意味するか? つまり、世界はスモールプレイス(ちいさな空間)になったということです。

 たとえば、テキサスのダラスには新日本プロレスの試合をNJPWワールドやアクセスTVで観ているファンがいて、日本にはWWEの“マンデーナイト・ロウ”“スマックダウン・ライブ”をライブストリーミングで毎週観ているファンがいる。新日本プロレスは現在、世界でナンバー2のカンパニーですね。

 新日本プロレスとWWEが正面からぶつかる必要はない。新日本プロレスはWWEとはちがうスタイルのプロレス、WWEとはまったくちがうスーパースターの映像を世界のオーディエンスに提供することができます。新日本プロレスのリングには日本人のスーパースターだけでなく、多くの外国人選手たちがいます。このジャパニーズ・スーパースターとインターナショナル・スーパースターのミックスが世界じゅうのプロレスファンの大きな関心を集めているのだと感じます。

■この世界的なムーブメントをデザインしたのはこのぼく、クリス・ジェリコだったのだと考えてほしい


――日本のリングで起きていることが時間的なディレーなしに、まったく同時進行で世界のオーディエンスに向けて発信されている。

ジェリコ そうです。ケニーとの闘いを通じて、クリス・ジェリコがそのブリッジ(架け橋)になったのではないかと思っています。ぼくがWWEのリングから消えて、新日本プロレスのリングに現れた。アメリカWWEユニバースは、ジェリコは日本でいったい何をやろうとしているんだろうと考えるわけです。日本でスーパースターになったケニー・オメガという選手と闘うらしい…。ケニーとぼくの闘いは、それまで日本のプロレスにそれほど興味を持たなかったアメリカのファンを新しい渦に巻き込んだ。

 アメリカのファン、世界もオーディエンスは、ケニーとのぼくの試合を観るためにNJPW
ワールドにアクセスし、カズチカ・オカダ、内藤哲也、棚橋弘至、鈴木みのる、飯伏幸太、石井智宏らのハイレベルな、それまで観たことのないスタイルのプロレスを目撃することになった。アメリカのファン、世界のオーディエンスが彼らの試合にシビれてしまったわけです。

――はじめからそこまで計算していたのですか?

ジェリコ この世界的なムーブメントをデザインしたのはこのぼく、クリス・ジェリコだったのだと考えてほしい。

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