2月26日（月）、新日本プロレス事務所で行われた記者会見において、3月9日（金）後楽園ホールから開幕する『NEW JAPAN CUP 2018』の対戦カード（シリーズ前半）を発表。

　併せて、右膝変形性関節症で欠場していた棚橋弘至選手の復帰＆『NJC』出場が明らかになった。

■棚橋弘至のコメント
「ハイ。1月27日のインターコンチの試合で敗れて、ヒザが限界を迎えて、悪くなって。欠場をしていましたが……3月の『NEW JAPAN CUP』から、復帰します！　この復帰は、見切り発車ではなくて、自分で『イケる！』っていうね。シッカリした手応えを感じての復帰になります。変形膝関節症、っていう症状だったんですけども。

ググッたら……もうホントね、あんまりいいことが出て来なくて。でも、リハビリのやり方だったりとか、シッカリ学んで。少し体重も減らして、ヒザの負担も軽くなって。かなり攻めました！　攻めのリハビリ！　攻撃的リハビリ。

たとえば、こう関節面が当たるじゃないですか？（拳と拳を突き合わせて、ヒザの状況を説明）。ヒザを曲げると痛いけど、ヒザの負荷的にイケるな、というギリギリまで負荷をかけながらリハビリをやっていて。かなり、全方向からの体重移動に耐えられる下半身のトレーニングをしてきました。

ボク、入門以来、ヒンズースクワットが嫌いで。下半身のトレーニングは避けがちだったんですけども。2月に入って、1日から今日まで毎日、下半身のトレーニングをしました。意外な発見もあったし、脚の筋力も伸びて。まだショートタイツになるまではいかないけど、かなり脚が太く戻って来たんで。手応えを感じてます！　ハイ。

でね、タイミングを同じくして、武藤（敬司）さんが変形膝関節症で人工関節（の手術をする）。『棚橋もどうだ？」と言われてましたけど（微笑）。同じ症状は症状なんですけど、ボクはまだ武藤さんほど悪くないし、『まだまだイケる』というところを見せますし。

全然、関係ないですけど、誕生日が11月13日なんですよ。1113“イイヒザ”の日なんですよ。ね？（笑）。“イイヒザ”の日に生まれたんでね。まあ、そんだけです。フフフ。

まあ、出るからには！　……『出るからには』じゃないな？　え～。自分にね、イケるって確信を持って、優勝して、優勝したあとに、鈴木みのるにリベンジするか？　オカダのV11を止めにいくか？　そこで決めます。以上です！」

■質疑応答
――かなり復調されたということですが、仕上がりは何％ぐらいですか？

棚橋　体重も少し絞って。まだ開幕までに時間があるので、これから確認する動きはあるんですけども、手応え100％。トレーニングに向けて、気持ちを持って行くときに、いつも「前はこの動きできたのに」とか「昔はこの重量上がったのに」とか、過去との比較でやっていたんですけど、そうじゃなくて、見方を変えて、「いま自分にできることを伸ばして行こう」ということだったんで、なんか“昔の棚橋に戻って行くイメージ”じゃなくて、“新しい棚橋を作って行くというトレーニング”ができました。バッチリです（※と言いながらサムズアップ）。

――『NJC』1回戦は、3月10日（土）名古屋でタイチ戦となりました。タイチ選手はヘビー級転向ということですが、この相手に関してはいかがですか？

棚橋　ヘビー級転向1発目ですか!?

――その前に3月6日（火）大田区で内藤哲也戦が組まれています。

棚橋　あ～、なるほど。あの～、俺、内藤ほどやさしくないんで。けっこうバッサリ行くかもしれないですね。

――自信がある!?

棚橋　まあ、付き合うつもりはないですね（キッパリ）。

――膝以外にも満身創痍の状態だと思いますが、膝以外のコンディションはいかがですか？

棚橋　いい質問をありがとうございます（ニッコリ）。ファンの方もね、「今回の膝だけじゃなくて（体全部を）完全に治して戻って来て下さい」っていうホントに温かいコメントが多かったんですけど。（※右腕を指差し）こっち（筋肉が）切れちゃってるんですよ。で、手術しないと繋がらないんで。100％に戻ることはないんですけど、できることはやって来ましたし。まあ、（※左腕を指差し）こっちも切れちゃってるんでね。「ちょうどバランスがいいかな？」と（※と笑いながら両腕を曲げ伸ばしする）。すみません。自虐（ネタ）なんで笑ってやって下さい（苦笑）。あとね、気力が充実してます。もう、「こんな凄い1ヶ月を、俺、入門してから過ごして来たかな!?」っていうぐらい。スッゲーもう充実して。ホントに「ほかの選手がシリーズで頑張ってるんだ」っていうのを思ったら、休んでいるのが悔しくて。「じゃあ自分にいまできることは何だろう!?」と思って…（笑）。キャリア19年目にして“凄い1ヶ月”を過ごしたんで。『NEW JAPAN CUP』優勝したら、この2018年の2月を“奇跡の2月”と呼びます。

――膝に負担が少ない新技などを考えていますか？

棚橋　もちろんそれも考えました。ハイフライ（フロー）による自分へのダメージもありますけども、それは試合の中で見せて行けたらいいなと思います。

――（IWGPヘビー級王者）オカダ（・カズチカ）選手のIWGPヘビーV11を止めるのも、（IWGPインターコンチネンタル王者）鈴木（みのる）選手へのリベンジも、優勝するとどちらかが選べる。ファンの方たちの想像力を掻き立てられるようなシチュエーションでの復帰となりましたが、それについてはどう感じますか？

棚橋　そうですね。出るからには優勝候補ですから。期待に応えられるという自信があるので、戻って来るわけなんで。皆さんは大いに期待して下さい。

――体重を減らされたということですが、具体的にはどれぐらいですか？

棚橋　100ちょうどぐらいです。朝ごはんを抜いたら100キロ（グラム）切ります。なんか、“体重が1キロ減ると、膝への負担が5キロ減る”って書いてあったんで。かなりラクな状態で。トレーナーとかなりマンツーマンでリハビリしてたんですけど、「歩き方が普通になって来たな」っていう、ホントにそういう改善したポイントも見られますし。非常にいい状態です。

――鈴木選手に敗れたあと、マイクでかなり辛辣なことを言われましたが、それは聞こえていましたか？

棚橋　あとで文字で読みました。

――かなり悔しい思いをしての復帰になると思いますが、見方を覆したい部分はありますか？

棚橋　まあ、鈴木選手の関節技を耐えたから悪化したっていうわけではないですし…。ないと思いますし。ベルトは奪われてしまったんですけど、気持ちは折れなかったんで。いまここに戻って来れたんで。そういう悔しい気持ちは溜め込んでますんで、いつでも解放できます。

――現在、本隊以外の各ユニットが何らかのベルトを保持している状況ですが、思うところはありますか？

棚橋　強力なユニットが増えて、そのぶんだけ新日本プロレスは面白くなっているということなんで。それは新日本プロレスとしては喜ばしい状況ですけど…。まあ、本隊ってね、なんかユニット以外の残りの選手みたいなイメージがよくないんで。そのへんも変えて行きたいなと思っています。

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