WRESTLE KINGDOM 9 in 東京ドーム
- 日時
- 2015年1月4日(日) 14:30開場 16:00開始
- 会場
- 東京・東京ドーム
- 観衆
- 36,000人(満員)
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第10試合 60分1本勝負
ダブルメインイベントII IWGPヘビー級選手権試合- (第61代王者)
- (挑戦者/G1 CLIMAX 24優勝者)
※棚橋弘至が初防衛に成功レフェリー|レッドシューズ海野 - (第61代王者)
MATCH REPORT
その後、両者がもつれてコーナーへ移動し、オカダがクリーンブレイクせずに不意打ち。棚橋が怒ってエルボー合戦が勃発し、そこから棚橋がコーナー最上段へ座る。ところが、オカダがランニングバックエルボーで場外へ落とす。
場外戦になり、オカダが鉄柵攻撃、串刺しフロントハイキック。そして、棚橋の両足を鉄柵へかけ、場外マット上でDDTを食らわせる。
さらにオカダは、特設花道でツームストンパイルドライバーを仕掛けるが、棚橋が抵抗してチンクラッシャー。そして、軽やかなステップで距離を取るも、オカダがヘビーレインで特設花道へ叩きつける。
リングへ戻り、オカダが低空ランニングフロントキックで追撃。しかし棚橋は、串刺し攻撃とセントーンを回避して流れを変え、エルボー&太陽ブロー連射、フライングフォーアーム、ダイビングサンセットフリップで逆襲。
だが、オカダがフラップジャックで巻き返し、フライングボディアタックをかわしたのちにDIDで捕獲。さらに、トップロープ越しのセントーンアトミコへ繋ぐ。
その後、両者は激しいエルボー合戦を展開。そこからオカダがショートレンジドロップキックをヒットさせ、棚橋を担ぐ。だが、棚橋が空中でスリングブレイドに切り返す。それでもオカダは棚橋をコーナー最上段へ乗せ、ドロップキックを狙う。これを棚橋が蹴散らし、ダウンしたオカダめがけてハイフライフローを発射。ところが、かわされて自爆してしまう。
これで息を吹き返したオカダは、スライディングエルボースマッシュ、リバースネックブリーカー、ボディスラム、ダイビングエルボードロップとラッシュ。そして、レインメーカーポーズからレインメーカーを放つが、棚橋がかわして回転エビ固め。さらに、ドラゴンスクリュー、低空ドロップキックで追い討ちをかける。
場外戦になり、棚橋がオカダの突進をかわして鉄柵の外へ追いやり、コーナー最上段からボディアタック式ハイフライフローを敢行。リングへ戻ると、スリングブレイドで追撃する。
次に棚橋はボディスラムアタック式ハイフライフローに行くが、オカダが受け止め、ツームストンパイルドライバーを仕掛ける。しかし、棚橋が切り返し、反対にオカダの脳天をパイルドライバーで突き刺す。続いて棚橋はコーナー最上段へのぼり、うつ伏せ状態のオカダにハイフライフローをお見舞い。そして、オカダを仰向けにしてハイフライフローからフォールするも、カウントは2。
さらに棚橋はスリングブレイドで追撃し、レインメーカーポーズを真似してからレインメーカーを発射。しかし、オカダが回避して“本家”レインメーカーをお見舞い。だが、フォールは棚橋がキックアウト。
ダブルダウンからほぼ同時に立ち上がった両者は、エルボー合戦を開始。そこからオカダがツームストンパイルドライバーを狙うも、棚橋が前方回転エビ固めに切り返し、膝に低空ドロップキック。そして、強烈な張り手を連発し、オカダをひざまずかせる。
オカダが辛うじて立ち上がると、棚橋はなおも張り手を放つ。しかし、オカダがかわして逆さ押さえ込みを繰り出し、そこから腕を離さずにレインメーカーを発射。だが、棚橋が回避し、ダルマ式ジャーマンスープレックスホールドで反撃。さらに、ドラゴンスープレックスに行くが、オカダが切り返してジャーマンスープレックスホールド。そして、クラッチを離さずにレインメーカーを狙うが、棚橋がかわして今度こそドラゴンスープレックスホールド。
続いて棚橋はロープへ走るが、オカダがカウンタードロップキックで迎撃。そして、右腕をかかげてからレインメーカーを繰り出すも、またもや棚橋が回避。
次に棚橋は、オカダをロープに絡めて固定し、リング内とエプロンからドラゴンスクリュー。さらに、ボディアタック式ハイフライフローを浴びせる。そして、グラウンドドラゴンスクリューで追撃すると、座っているオカダの上半身へハイフライフローをお見舞い。そして最後は、仰向け状態のオカダをハイフライフローで押し潰し、3カウントを奪取した。
COMMENT
——ドームで浴びるビールの味は格別ですか?
棚橋「ありがとうございます。最高っす」
——やはり時代の中心は棚橋選手でしたね?
棚橋「結果的に立ちはだかりました。そういう表現がふさわしいんじゃないかなと。オカダの涙を見て思いました」
——リング上で見るオカダ選手の涙は、棚橋選手の目にどのように映りましたか?
棚橋「どんな相手とやっても、ポーカーフェイスを崩さなかったオカダが、初めて感情をあらわにした。そういう試合だったんでしょうね」
——そこであえて、「IWGPは遠いぞ」という言葉を送りましたが?
棚橋「あれは俺自身のケジメです。2011年の東京ドームで『IWGPは遠いぞ』って言って、次負けちゃったんで。これから結果を残していって、証明しますよ」
——今日試合、“史上最大の試合”にふさわしい試合となりましたが、振り返っていかがですか?
棚橋「そうですね。オカダの打撃に対しての打たれ弱さってのが、ちょっと見えたかなってのがあって。まだね、攻略する術(すべ)があったなと思いましたね。まぁあらゆる相手に対応してきてますけど、張り手がちょっと効いたかなっていう、細かい分析ですけど」
——20分を超えたあたりでの張り手がありましたが、それは棚橋選手が過去闘ってきた中で見出したウィークポイントですか?
棚橋「ボクは闘いの中でね、競った方が面白いかなって、自然とそういう感情が働いてしまうんですけど。今日はちょっと心を鬼にして、あくまで見た人から見て、勝者と敗者、そういうのがクッキリ分かれる、そういう闘いをね、心がけたというか。自分の感情をコントロールするってのは凄く難しいんですけど、まぁそこはね、あえてやってやりました」
——鉄柵を越えてのハイフライフローなど、今までとは違う棚橋選手が見れましたが?
棚橋「そうですね。“くすんだ太陽”、進化止まってるんじゃないですか? 戦前に言われましたんで。確かにね、俺自身も進化の速度、オカダの角度に比べたら、緩やかになってきてるかもしれないけど、俺は進化する気持ちがあって、止まる気持ちはないんですね。必ず進化してみせます。そして俺の進化が止まらない限り、新日本プロレスの進化は止まりません」
——5年連続ドームのメインでしたが、今年のメインからの景色はいかがですか?
棚橋「そうですね。メインイベンターっていうのは、やっぱり責任があって、5年連続任されてるってことは、新日本プロレスを託されてるんですね。それは集客であったり、試合内容であったり。ただね、その責任がプレッシャーにはならないんですよね。期待されてるっていう喜びになるから。プレッシャーってものはね、2009年の武藤戦に置いてきました。緊張の極限状態を乗り越えたんで、俺はその向こう側にいます」
——2015年はどういった1年にしたいですか?
棚橋「最高のスタートが切れたんで。今日もね、ほんとに日本全国から東京ドーム集まって来てくれたんで、また日本全国の皆さん、その場所場所で会いましょう。そんな気持ちですね」
——今年も全国の会場でビッグマッチも行われますが、ファンの方へメッセージをお願いします。
棚橋「俺のこの双肩に任せてください」
オカダ「正直……ベルト以外のモノも掛かってたと思いますから、ほんと悔しいっすね。でもほんと……また明日から……またボクは来年のドームに向けて、しっかり進んでいこうかなと思います。ただね、やっぱりボクが新日本プロレスを盛り上げないと、金の雨は降りませんから。チャンピオンになるだけじゃない。しっかりまた来年のドームへ、俺がしっかり盛り上げて、チャンピオンになってまた、すぐ俺がチャンスを得て、すぐまたチャンピオンになってやる。それだけじゃない、しっかり来年のドーム、俺がまたお客さん超満員にして、しっかりまた金の雨を降らしてやる」
外道「オイ、いいか。レインメーカーにはよぉ、今言った通り“使命”があるんだよ。レインメーカー以外の誰が、このプロレス界を盛り上げていくんだ? 来年のドーム見とけよ。チャンピオンとしてリングに上がってやる」