KING OF PRO-WRESTLING
- 日時
- 2014年10月13日(月) 14:30開場 16:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 9,100人(超満員札止め)
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第10試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (チャレンジャー)
- (第60代チャンピオン)
※AJスタイルズが3度目の防衛に失敗。棚橋弘至が新王者に。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
両者が交互にクリーンブレイクする静かな立ち上がりから、AJが強烈なヘッドロック。だが、棚橋もヘッドロックをやり返し、コーナー2段目からフライングボディアタック。
その後、AJがバックブリーカーで巻き返すも、棚橋がラリアットで場外に落とす。そして、プランチャを繰り出すが、AJがかわしてリングへ戻り、スライディングキックを発射。しかし、今度は棚橋が回避。
場外戦になり、棚橋が鉄柵攻撃を狙うも、スローイングされたAJが鉄柵を飛び越えて観客席へエスケープ。そして、鉄柵を踏み台にしてスワンダイブ攻撃に出るが、棚橋が受け止め、場外マットへ叩きつけた。
リングへ戻り、AJがリープフロッグ&ドロップダウンからカウンタードロップキック。これでAJ優位の展開となり、串刺しジャンピングラリアット。そこから2発目を狙うも、棚橋が両脚キックで迎撃し、フライングフォーアームで逆転。
続いて棚橋は、ダイビングサンセットフリップで追撃するが、AJが延髄斬りで反撃。そして、スワンダイブ攻撃を狙うも、棚橋が突き飛ばして場外に落とし、コーナー最上段からボディアタック式ハイフライフロー。
リングへ戻った棚橋はコーナー最上段へのぼるが、AJが妨害し、スタイルズクラッシュの体勢に入る。これは棚橋が逃れたものの、AJがブレーンバスターでコーナーに激突させる。
AJの攻撃は続き、スワンダイブフライングフォーアーム。そして、またもスタイルズクラッシュを仕掛けるが、棚橋がバックスープレックスで投げ飛ばす。
さらに棚橋はスリングブレイドに行くが、AJが回避し、打撃ラッシュ。しかし、棚橋がダルマ式ジャーマンスープレックスホールドで巻き返し、今度こそスリングブレイド。
しかしAJは、高角度ジャーマンスープレックスホイップで流れを引き戻し、クラッチを離さずに立ち上がってリバースジャンピングパワーボム。続いてブラディサンデーを仕掛けるも、棚橋が阻止してドラゴンスープレックスホイップ。さらに、背中へハイフライフローを叩き込むと、AJを仰向けにして再びハイフライフローをさく裂させる。ところが、JJがレッドシューズ海野レフェリーのカウントを妨害。
さらにJJがエプロンへのぼると、棚橋が詰め寄る。しかし、この間にAJが立ち上がり、オーバーヘッドキックで棚橋に逆襲。そして、ブラディサンデーからフォールに行くも、カウントは2。次にAJはスタイルズクラッシュをアピールしたものの、棚橋が激しく抵抗。するとAJは、棚橋を突き飛ばし、海野レフェリーと衝突させる。
大ダメージを負った海野レフェリーが場外でダウンする中、上半身裸になったJJがリングへ乱入し、棚橋めがけてギターを振りかざす。すると、そこへ元新日本プロレスの山本尚史ことヨシタツ(今年6月にWWEを退団)が登場! キック攻撃でJJを蹴散らし、棚橋を救出した。
ヨシタツとJJがそのままバックステージへ消えると、リング上では棚橋とAJがエルボー合戦を展開。棚橋がエルボースマッシュをヒットさせるも、AJが急所へキックを見舞う。そして、新技のハローポイント(変型パイルドライバー)で叩きつけると、スワンダイブファイヤーバードスプラッシュの大技を敢行。しかし、棚橋が両膝でブロックし、間髪入れずにコーナー最上段へ。そこからハイフライフローを繰り出すも、今度はAJが両膝を立てて防御。
ここでAJがコーナー最上段へのぼり、雪崩式スタイルズクラッシュを仕掛ける。しかし、棚橋が脱出して張り手を見舞い、デッドリードライブで逆転。そこからボディアタック式ハイフライフロー、(正調)ハイフライフローと畳み掛け、強敵のAJを下した。
COMMENT
※タイムスプリッターズとキャプテンが棚橋にビールをかける
棚橋「あー!あぁ、久しぶりだ」
——IWGPが戻ってきました。どんなお気持ちですか?
棚橋「まぁ、苦しい思いでした。1年ですよね。誰もが経験できる事じゃないから。1年間ベルトに挑戦できないってなんだよ。まぁ、自分で言い出したんですけど」
——再びベルトを手にして、以前と変わった思いはありますか?
棚橋「そうですね。柴田にはおかえりって言ったけど、俺からIWGPへの感覚としたら、ただいま。そして、イッテンヨン行ってきます。っていう感覚ですね」
——両国のファンからの『おいかえり』コールはどう感じましたか?
棚橋「オカダとAJが俺には無い1年間を進めてきて、まぁちょっとしたね、不安みたいなものは少しあったけど、ウェルカムでホッとしました」
——そしてイッテンヨン行ってきますという言葉からオカダ選手がリングに上がって来ましたが、オカダ選手からの言葉を受けて改めてどんな思いですか?
棚橋「疲れてないよ。って返したけど、疲れてないからまた戻ってきたっていう。ちゃんと整合性があるでしょ?ね。で、もとをただせば、誰との闘いの中で1年間ベルトに挑戦できなかったかっていったら、オカダだから。まぁ敗れた俺が一番悪いよ?でもその1年分の借りを返せるでしょ?俺はそう思ってます」
——オカダ選手からはくすんだ太陽だという言葉がありましたが
棚橋「あながち、否定しませんよ。暗いっていうか、グレーな部分もあるし、いっぱいね、覚悟背負ってきたけど。太陽って、あるじゃん!黒点って。いっぱいさ。くすんだ太陽の方が、時として強い輝きを放つ…ホッ リング上で言ってたけど、オカダは太陽になれない。なぜなら俺が居るから。太陽は1個でいいでしょ?」
——そして、今日の試合。いろんな事が起こりましたが
棚橋「そうですね。なんかね、今日はAJしか見えてなかったからこそ、良かったかなぁと。俺から見てもAJすげぇし、ベストインザワールドだと思うし。でも、俺は世界一になりたいし。グラウンドでも。すべてで上いってやろうと思って。そんな気持ちでしたね」
——相手のセコンドの介入、こちら側も棚橋選手を助ける存在が見えましたが。棚橋選手はAJしか見ていなかったと?
棚橋「うん。岐阜の子じゃないっすか?もしかして。世界の子か岐阜の子かどっちかですよね?まぁ今後何かしら動きがあるんじゃないですか?俺は分からないです」
——さぁ、改めてそのベルト腰に巻いてドームの花道を歩きます。表明おねがいします
棚橋「はい。はぁ。一年間が溜めになると思ってないから。進化するから。俺の進化が、新日本の進化につながるから。若手の頃から1試合1試合ね、新しい動きをいれよう、新しい技をやってみようって。何千試合とやってきて、その積み重ねが今あるから。これからもっともっと変わっていけると思うし、期待には期待以上で答えるから。まぁー見ててください!」
——5年連続で東京ドームのメインイベントとなりますが、特別な思いはありますか?
棚橋「ハァ、あんまりプレッシャーをかけないでください。でもなんとかしますよ、逸材だから」
——棚橋選手がベルトを獲り戻したことで、『ベスト イン ザ ワールド』の称号も取り戻したことになりますが。
棚橋「あのねぇ、異論はあるかと思うんですけど、新日本プロレスは俺が中心じゃないと、面白くないです。サン(太陽)だけじゃダメだし、火だけじゃダメだし、両方兼ね備えてる存在。あんまり言うのやめよう(笑)。俺が中心に戻ります」
※AJはノーコメント
オカダ「まぁ棚橋さんに決まったということで、東京ドームしっかりやりたいなと思います。まぁ中邑さんもインターコンチ取り返しましたし、石井さんもNEVER獲って、次は俺でしょう。そして、楽しみになってきました。もう『G1』の借りも返して、次は東京ドーム、(カネの雨を)降らせますよ。そして、ベルトもまた取り返します」
外道「オイ、レインメーカーがなぜここに来たかわかるか? なぜここに来てしゃべってるかわかるか、オイ。これはよぉ、予告編だ、オイ。2015年1月4日東京ドームのメインイベントのよぉ、オイ、予告だコノヤロー。きっちりよぉ、沈んでもらうぞコノヤロー」
——ヨシタツ選手、今のこの登場というのは?
ヨシタツ「いや、これは別に計画したものでも、なんでもないです」
——棚橋選手を助けたというところの意味はありますか?
ヨシタツ「いや、別に棚橋弘至を助けに来たわけでなくて、会場に来て勝手に体が動いたっていう、そういうことですね」
——それは新日本のリングに対しての刺激を受けたということですか?
ヨシタツ「まぁそれももちろんありましたし、やっぱりここ(新日本プロレスのリング)は結局、ボクが帰ってくる場所だから。やっぱね、BULLET CLUBが今、凄い幅を利かせてるから、やっぱいてもたってもいられなかったっていうのが、本当のところっすね。別に棚橋弘至を助けにいったわけじゃなくて。まぁBULLET CLUB、凄い幅利かせてるみたいだから、別に俺が一人で壊滅させてもいいっすけどね。外国人ボコボコニするのは、慣れてるから。なんだったら、いきなりAJスタイルズやってもいいけどね」
——リングネームはどうされますか?
ヨシタツ「ヨシタツでいいっすよ。ボクの父親の名前から取った名前なんで。そのまま、ワンワードで。一言でヨシタツ」