INVASION ATTACK 2014
- 日時
- 2014年4月6日(日) 14:30開場 16:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 8,500人(満員)
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第9試合 60分1本勝負
IWGPインターコンチネンタル選手権試合- (第7代王者)
- (挑戦者)
※中邑が第8代IWGPIC王者となる。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
序盤、両者が互角の攻防を繰り広げ、場内がヒートアップ。その後、棚橋が中邑の後ろ髪を掴み、ガラ空きのボディへ太陽ブロー。さらに、ブレイクを無視して中邑の膝を攻め、ブーイングを浴びる。
すると中邑は、フェイントで棚橋にトーキックを見舞い、コーナー2段目からのフライングボディプレスを阻止。ところが、棚橋が素早く場外へ飛び出して中邑の足をすくい、膝を鉄柱へ叩きつける。
それでも中邑は鉄柵攻撃を切り返し、串刺しニーアタックを放つ。ところが、棚橋にかわされて鉄柵へ激突してしまい、棚橋が鉄柵を悪用した膝攻撃で逆襲。
リングへ戻っても棚橋の膝攻撃は続き、トーキック連射、エルボードロップ、ニークラッシャー、低空ドロップキック、ロープを悪用したバイブレーション式踏みつけ攻撃などを集中させる。
それでも中邑はエルボーを連打して行くが、棚橋は張り手で応戦し、エルボー連打をお返し。しかし中邑は、カウンターキチンシンクで棚橋の動きを止め、ハイキックを延髄へ見舞う。
ここから中邑は、カウンタージャンピングカラテキック、ミドルキック2連発、頭部への膝蹴り、バイブレーション式踏みつけ攻撃と猛攻。さらに、棚橋をコーナー最上段へ固定し、ボディにランニングニーアタックを3連発で食らわせる。
続いて中邑はリバースパワースラムを狙うが、棚橋が脱出し、エルボー&太陽ブロー&エルボースマッシュの連続弾で逆襲。それでも中邑はフェイント式ニールキックを繰り出すが、棚橋が蹴り脚をキャッチし、リバースドラゴンスクリューを見舞う。
ここから棚橋は、グラウンドドラゴンスクリュー、膝へのストンピング連射、ロープを利用したドラゴンスクリュー、膝へのハイフライフローと畳み掛ける。そして、場外へ落ちた中邑へ、ボディアタック式ハイフライフローを敢行。
それでも中邑は、スリングブレイドを回避し、バッククラッカーで逆転。しかし、次のリバースパワースラムを棚橋が着地し、膝裏へタックルをお見舞い。さらに、ダルマ式ジャーマンスープレックスホールドで3カウントを迫る。
続いて棚橋はドラゴンスープレックスを狙うが、中邑が脱出し、パンチを浴びせる。そして、いきなりスライディングボマイェを敢行。
さらに中邑はボマイェの発射体勢に入るが、棚橋がスピアーから丸め込み、そのまま立ち上がって低空ドロップキック。
棚橋の攻撃は続き、膝へのハイフライフロー、テキサスクローバーホールド、ロープを利用したドラゴンスクリュー、ボディアタック式ハイフライフロー。そして、正調ハイフライフローでダイブするが、中邑が両膝を立ててブロック。
ここからエルボー合戦になり、中邑が連打で押し込む。すると棚橋は、膝へのトーキック連射で報復し、レインメーカー式スリングブレイド、ドラゴンスープレックスホールド。
さらに棚橋が脚を取ると、中邑が下から腕に絡みつき、腕ひしぎ逆十字固め。これはガッチリ極まっていたが、棚橋は辛うじてロープエスケープ。ところが、間髪入れずに中邑が後頭部へボマイェを見舞う。
次に中邑は、ジャンピングカラテキック、ジャンピングボマイェで追い討ち。そして、(正調)ボマイェを放つも、棚橋が両腕をクロスしてブロック。しかし、中邑がすぐさまスライディングボマイェを叩き込み、今度こそ(正調)ボマイェで激闘に終止符を打った。
COMMENT
中邑「結果的には取り戻したっていうことになるんですね。なんだろうな? 何も背負ってない。試合が終わったら、なんて何一つ考えてもいなかった。それがどうせこの白いベルト、おまけもついてきたような。グレイシー、桜庭、いいんスか? マジ」
──試合の中で、棚橋選手は再三ヒザ攻撃を見舞ってきましたけど、ドームでやって、広島でやって、中邑選手の中で棚橋選手の変化は感じましたか?
中邑「この試合、3回目。一試合一試合、非常に濃い。3試合なんてもんじゃない、何十試合、何百試合やったような感じがします」
──改めて棚橋選手は中邑選手にとってどういう存在ですか?
中邑「まあ、それに答えられるほど、簡単な相手じゃないでしょう。言葉で表すのはどうでもいいです」
──そして、先ほど、ご自身の言葉の中にもありましたが、グレイシー一族がやって来ました。リング上では「やってやるし」、そして桜庭選手と「組んでやる」という発言がありました。
中邑「まあ、正直、負ったことのないような、得も言われぬ不安感があります(苦笑)。まあ、マジでどうしよっかな〜? グレイシーですよ、グレイシー。プロレスだけじゃなくて、格闘技のマスコミの人もいるでしょ? グレイシー一族がプロレスのリングに上ってんスよ。これマジすげえっス。今はパワーバランスが崩れて、なんのこっちゃっていう人もいるかもしれないけど、これはマジ、自分にとっては大ニュース。ダニエルもホーレスもいつかね、こっちから突っついてやろうと思ってたんスよ。それが向こうから。そして、桜庭? 不安を隠せません(苦笑)。これが自分の考えもしなかった、新しい刺激でしょう」
──ダニエル・グレイシーもリング上で話していましたが、2002年に中邑選手が総合のリングで敗れるという、屈辱的な苦い記憶もあるかと思いますが、どう捉えますか?
中邑「何年前ですか? 12年前ですか? 自分はデビュー2戦目。かつ、総合はプロ初戦です。全くグリーン。でも、あの試合は自分にとって、出世試合なんですよ。ましてや、ここはプロレスのリング。グレイシーの黒帯か知らないっスけど、俺、プロレスの黒帯です」
──改めてインターコンチベルトの防衛ロードが始まっていくと思います。意気込みを聞かせてください。
中邑「新しい敵を、新しい状況を、このベルトが、いや自分が引き出していきますよ。今日はマジで滾りました」
棚橋「……まだまだ進化は止まんねーぞ!!」
※セコンドに担がれながら、控室へ。