セミファイナルは、『NEW JAPAN CUP 2017』1回戦、最大の注目カードといってもいい、柴田勝頼vs鈴木みのるの因縁の対決が実現。柴田が2012年に新日本プロレスに復帰してからは、初のシングルマッチとなる。
まずは、「風になれ」に乗って鈴木が堂々の入場。セコンドには鈴木軍・タイチの姿も。一方の柴田は、タオルを首にかけてまっしぐらにリングイン。そこへタイチが睨みをきかせるが、柴田はまったく視線を向けない。
場内は「柴田」コールでスタート。まずは手四つの恰好から、バックと腕の取り合いをみせる両者。ロープ際では、鈴木がポンポンとたたくと蹴飛ばしていく柴田。ここからたがいに激しいパンチ、エルボー、蹴り、掌底のラッシュで一気に場内はヒートアップ。
ここで鈴木はフライングメイヤーからサッカーボールキックを出すが、すかさずフライングメイヤーからサッカーボールキックでやり返す柴田。続いて、柴田は足4の字固めに移行したが、ここはロープエスケープを選んだ鈴木。
さらに柴田は頭部への蹴りを見せるが、両者はエルボーの応酬。さらに、フロントハイキックで鈴木を蹴り倒した柴田は、エルボーのラッシュ。だが、鈴木もロープ際で一瞬のスキから倒立式の腕十字を決めてみせた鈴木。
ここから舞台は場外戦へ。鈴木がレフェリーに相対している間に、セコンドのタイチが柴田をめった打ち。さらに鈴木も蹴りこんでいくが、再度レフェリーに相対している間に、タイチがまたもめった打ちを行うと、この暴挙に場内は「タイチは帰れ!」コール。
ここから、場内アリーナの奥へ柴田を引き連れていった鈴木が、アリーナ後方でイスを使って柴田のノド元をグイグイ締め上げる。
場外カウントが進む中、リングに柴田を招き入れた鈴木。続いて、グラウンドの状態からアームロックの体勢に入った鈴木は、腕十字を狙っていく。このクラッチが外れ、柴田は急いでロープエスケープ。
さらに鈴木は、コーナーに詰めた柴田にエルボー連射。しかし、柴田も切り返して串刺しジャンピングキック2連発。ここから柴田がコーナーに詰めてエルボーを連射すると、すくっと立ち上がる鈴木。逆に鈴木がエルボーを連射すると、すくっと立ち上がる柴田と一歩も引かない二人。
だが、柴田はヒザも交えてついに鈴木をコーナーで陥落させると、対角線から、走りこんでの顔面ドロップキックに成功。ここからコブラツイストを狙った柴田は、さらに卍固めに移行。これは不完全だったため、鈴木がロープエスケープ。
鈴木は串刺しフロントハイキックから、スピーディに胸元にサッカーボールキックをズバリ。さらに、ロープへ投げると見せかけてリング中央で卍固めをお返し。これをなんとかエスケープした柴田。
鈴木は続いてナックルパート一閃、さらにチョップ連射、これで柴田はグロッギー状態。さらに鈴木は藤原喜明式の大きいモーションからのヘッドバッド。これを2発目はエルボーで返した柴田。さらに、鈴木は柴田の首の位置を確かめてからのエルボー。ここから、たがいに「来い、オラ!」と強烈なエルボー合戦、どちらも引かない両者の激しい攻防に、場内にガツガツという音が響く。
もはやフラフラの両者、たがいに「もっと来い!」とアピールする中、それでもエルボー合戦をやめない両者。もはや意地だけで立っているような両者の凄まじい攻防を展開。しかし、鈴木はフェイントから張り手を炸裂、しかしこれにも逆襲した柴田。二人は同時にフロントハイキックを相打ちさせて、同時ダウン。
ここから鈴木は走りこんでのフロントハイキックでダウンさせ柴田をスリーパーへ。リング中央でガッチリ来まり、ロープ際から中央へと引き戻す鈴木。このピンチに場内は「柴田」コール。さらに鈴木は柴田の身体を引き上げ、ゴッチ式パイルドライバーの体勢へ。これを2度試みたものの、回避された鈴木はヒザ蹴りを放っていく。
しかし、柴田も武者返しから、強引に投げっぱなしジャーマンで反撃。そこからPKを狙うが、これは空振り。さらに鈴木がスリーパーにとるも、これは回避した柴田。そこから鈴木が走りこんで柴田のバックをとったかと思われたが、ここで柴田が“奥の手”デスバレーボムを発射!
さらに、柴田がロシアンフックのようなかたちで放った渾身の掌底が鈴木にヒット! すかさずダウンした鈴木に対してスピーディにPKを狙うと、これがズバリ命中! 尼崎を揺るがした壮絶死闘を制したのは柴田勝頼。大きな一勝を手に、『NEW JAPAN CUP』2回戦に進出してみせた。