ブシロード PRESENTS G1 CLIMAX XXI 〜THE INVINCIBLE FIGHTER〜
- 日時
- 2011年8月14日(日) 14:00開場 15:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 11,500人(超満員札止め)
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第11試合 時間無制限1本勝負
「G1 CLIMAX XXI」優勝決定戦※中邑真輔がG1初優勝。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
中邑がロープ際で内藤の頭を踏みつける。すると内藤はリープフロッグで中邑の突進をかわし、ドロップキック、ランニングサンセットフリップで追撃。さらに、ドロップキックで中邑を場外に落とし、場外戦を挑む。だが、中邑が背中へのジャンピングニーアタックで逆襲。
リングに戻った中邑は、ジャンピングニードロップ、ボディへの膝蹴り連射などで追い討ちをかける。だが、内藤はスイングネックブリーカードロップで逆襲。しかし、中邑は膝蹴り連射で内藤をコーナーへ追い込み、串刺し攻撃を狙う。
これを内藤がかわしてエプロンへ飛び出し、水面蹴りで中邑を倒す。そして、膝へのミサイルキック、ニークラッシャー、変型膝固めで追い討ちをかける。
内藤の攻撃は続き、膝への低空ドロップキック。そして、ニークラッシャーを狙うものの、中邑がジャンプして頭部へ膝蹴りを見舞う。さらに、コーナー最上段へ内藤を釘付けにすると、ボディブロー連射からジャンピングニーアタックを食らわせる。
続いて中邑は、グラウンドで膝蹴りを連射し、リバースパワースラム、後ろ回し蹴りで追撃。そして、内藤をコーナー最上段に乗せると、雪崩式リバースパワースラムの大技で叩きつける。
さらに、中邑はボマイェを発射するが、内藤が低空ドロップキックを膝に見舞って逆襲。それでも中邑はジャーマンスープレックスを繰り出すが、バク宙で着地した内藤がジャンピングエルボーアタック、ジャーマンスープレックスホールドで逆襲。
続いて内藤は、ドラゴンスープレックスの体勢に入るが、中邑が後頭部でのヘッドバットで阻止。すると内藤は、カナディアンバックブリーカーの体勢で中邑を担ぎ上げ、リバースのヘラクレスカッターの形で叩きつける。そして、ボディスラムで追撃すると、コーナー最上段からスターダストプレスを敢行。しかし、中邑がかわして自爆を誘い、ガラ空きの後頭部へボマイェを食らわせる。
ダブルダウンとなり、両者へのコールで場内が騒然とする中、中邑がフロントハイキック。対する内藤が膝へのトーキックでやり返し、エルボーの打ち合いになる。そこから中邑がエルボーを連射して行くと、内藤が張り手で報復。すると中邑が顔面パンチを放つが、内藤がかいくぐって中邑を丸め込む。
さらに内藤は、飛びつき前方回転エビ固めで3カウントを迫り、ハイキックをかわしてジャンピングエルボーアタック。だが、両膝を突き刺して防御した中邑が、変型ランドスライド(両腕を極めたまま放り投げ、自分の膝を相手の背中に突き刺す変型バックブリーカー)を見舞う。そして最後は、正面からボマイェを炸裂させ、内藤を撃破。ついに『G1』覇者の栄光を掴んだ。
COMMENT
外道「今年のG1チャンピオンはCHAOSだね。おめでとう!乾杯!おめでとう!オッケー!」(と言って乾杯)
——勝ちました今年のG1チャンピオン、中邑選手、改めておめでとうございます。
中邑「なんて言ったらいいのか……なにも考えられない。それも、もしかしたら『嬉しい』。真っ白だね、現時点では。思ったよりも長い時間が経った。プロレス人生、今年で9年、人によってはまだまだ9年。俺にとってはもう9年。モチベーション崩す時もあった。やる気がなくなることも、楽しいことも、近道も、寄り道も、全て経験したつもり。ただプロレスをやればやるほど、難しい、そして楽しい、苦しい、悔しい、自分をどうにかしたい、自分を変えたい。それが、日々、おこがましいが、逃げずにやってきた結果が今日結ばれたのかもしれません」
——長い道のり乗り越えて、ようやく手にしたG1ですが、中邑選手にとって『G1』とはどういうものですか?
中邑「そうだね、もしかすれば、IWGPよりも俺にとっては遠い。『真夏の女神がいるならば、俺は嫌われてる』そう思ってた。思えば決勝の相手には内藤。何年か下の後輩。立場もいろいろ。過ぎ去る時間と共になんていうか、ヘラヘラしてるけど、気合いが入ったよ」
——今年のG1、本当に苦しい闘いだったと思いますが、最後までたどり着いた中邑選手を支えたものってなんですか?
中邑「そうですね、言葉にすれば軽いかもしれないけれども、楽しんだね。1回戦から今日に到るまで全ての試合。俺流に楽しませてもらった。俺の空気に包んでやった。それは誰にも文句は言わせない。これ以上ない勝ち方でG1獲ったんだ」
——この先というところもファンは期待するところだと思いますが?
中邑「もう少し余韻に、9年間待ち焦がれた、G1の余韻を浸らせてほしいね。もちろんG1獲った、それと同等に、G1の副賞にあるんだろ?IWGPが。もちろん挑戦させて頂きますよ。棚橋、今回のG1、ずいぶんと負けが込んだね。いいんだぜ、俺とやる前に負け込んだレスラーとIWGP戦やったとしても。俺にはいつだって使える挑戦権あるんだから。IWGP実行委員会いんの?いいぜいつでも、棚橋弘至にも言っておこう、かかってきなさい」
——決勝の相手の内藤選手に関しては?
中邑「厳しい言い方をすれば、アイツのためにね、逃げんなって。それじゃ、俺もしくは俺達のクラスまでたどり着くのに時間がかかるぜ」
——自分や棚橋選手のすぐ下に内藤選手が迫っている?
中邑「どうかな、居た人間が決めればいい。俺はそういう風に思っているかどうかは、知らない」
※コメント終了後、公開練習を一緒に行った“雀鬼”桜井章一氏がバックステージにいるのを見て、ガッチリ握手。
内藤「(ガックリと肩肘をついて)終わっちゃった……。終わっちゃった……。夏が、G1が、終わっちまった……」
——あと一歩だったが?
内藤「う〜ん。そうですね。ははは。そうだと思いますけど……なんか俺、プロレス入って、初めてこんな注目される舞台に立ったかなって。あと一歩が、どんだけ遠いかわかんねーけど、この舞台に立てるレスラーになったんだなって喜びをシッカリ感じてました」
——手ごたえのほうは?
内藤「……ま、判官びいきあったと思うよ? それ抜きにしても、内藤コールに包まれるような、両国だけじゃなく、地方の小さい会場も含めて、これから俺のプロレスをドンドン日本中のお客さん、そして世界中のプロレスファンに、届けていきたいな、と。その手ごたえは、今日、シッカリ感じれました。負けちゃったけど……」
——IWGP王者の棚橋選手を倒しての決勝の舞台だったが?
内藤「う〜ん。そうですね、ここで棚橋、中邑に勝てばね? 一気に上までいけたかもしれないけど、そのへん一気にいけないあたりが俺のかわいさでしょ?なかなかつかみきれないけど、俺は次のチャンスを待ってる余裕はないんで。しっかり自分からチャンスをモノにしたいと思います。いや〜、G1 CLIMAX……言い方おかしいかもしれないけど、楽しかった。この決勝の舞台に立てて、幸せだった。これから俺はプロレスラーとしてもっともっと上を目指して、明日から、がんばります、ハイ。ありがとうございました」