NEW JAPAN SOUL 2011
- 日時
- 2011年7月18日(月) 14:00開場 15:00開始
- 会場
- 北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
- 観衆
- 5,800人
-
第10試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第56代王者)
- (挑戦者)
※棚橋が6度目の防衛に成功。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
序盤、バーナードが腕を取って絞ると、棚橋もすぐに腕を取って反撃。さらに、ロープとエプロンを利用した攻撃でバーナードの膝を攻める。
続いて棚橋が足4の字固めを極めると、バーナードは体を反転させて反撃。それを棚橋がさらに反転させ、力のこもった攻防が繰り広げられる。
しかし、バーナードも巻き返し、棚橋をコーナーへ逆さ吊りにして、場外から首を引っ張る。さらにリング上では、ボディスラム、エルボードロップ、セントーン、ショルダーバックブリーカー、顔面へのハンマーブロー連射、地獄突きと畳み掛ける。
苦しい棚橋は串刺し攻撃を阻止してコーナー最上段にのぼるが、バーナードがパンチで迎撃。棚橋は頭から場外へ転落してしまう。
続いてバーナードは、場外パワーボムの体勢に入るが、棚橋が頭部へのパンチ連射からウラカン・ラナで反撃。ところが、バーナードは棚橋の体を持ち上げて投げ捨て、その背中を鉄柵に激突させる。
本部席に保管されたIWGPベルトを持ち出し、自分の物ように掲げたバーナードは、リングに戻るとコブラツイスト、サイドバスター、串刺しボディアタックでさらに棚橋を追いつめる。だが、棚橋は続いてのコーナープレスをかわすと、ハンマーブローをかいくぐって太陽ブローと張り手で逆襲。そして、フライングフォーアーム2連発、ドラゴンスクリュー、テキサスクローバーホールドに繋ぐ。
その後、バーナードに突き飛ばされた棚橋が、トップロープを掴んで逆上がりで復活。ところが、バーナードがジャンピングフロントハイキックをカウンターで食らわせ、ダウンを奪う。それでも棚橋は、串刺し攻撃をかわしてバーナードをコーナーへ激突させ、スリングブレイド。バーナードがすぐに立ち上がると、もう1度スリングブレイドを見舞ってフォールへ行くものの、バーナードがキックアウトして棚橋を吹き飛ばす。そして、ついにバーナードボムが炸裂。
20分が経過し、バーナードが地獄突きからショルダータックル。だが、すぐに立ち上がった棚橋が、ラリアットでバーナードを場外に叩き落とす。そして、プランチャでダイブするものの、バーナードがかわして自爆させ、パワーボムで棚橋をエプロンに叩きつける。
先にリングへ戻ったバーナードは、レッドシューズ海野レフェリーが数える場外カウントを中断させ、棚橋が起き上がるのを待ち構える。すると、ようやく立ち上がった棚橋は、ロープ越しのドラゴンスクリューで逆襲し、コーナー最上段へのぼってフライングボディアタック。しかし、バーナードがトーキックで迎撃し、スピニングパンケーキからフォールへ行くものの、カウントは2。
続いてバーナードは、ジャンピングボディプレス、バーナードボムを連続で繰り出すが、そこからのフォールはいずれも棚橋がクリア。ここで25分が経過し、バーナードがバーナードライバーの体勢に入るが、棚橋が空中でもがいてスリングブレイドで逆襲。ダブルダウン状態となる。
両者はカウント7で同時に立ち上がり、そこから棚橋がバックを取るが、バーナードが怪力でクラッチを解く。すると棚橋は、低空ドロップキックでバーナードの動きを止め、グラウンドドラゴンスクリュー2連発。そして、スリングブレイドで追撃すると、うつ伏せ状態のバーナードへハイフライフローを投下。さらに、バーナードの巨体をひっくり返して正調ハイフライフローを繰り出すものの、バーナードは3カウントを許さず。
劣勢のバーナードは地獄突きで逆襲するが、続いてのラリアットは棚橋がかわし、ジャーマンスープレックスホールド。これもバーナードが返すと、ドラゴンスープレックスの体勢からダルマ式ジャーマンスープレックスホールドに移行。150kgの巨体をノーガードでマットへ叩きつけ、ついに3カウントを奪った。
COMMENT
——6度目の防衛、おめでとうございます!
棚橋「ありがとうございました!」
——対戦相手のバーナード選手との試合を振り返って?
棚橋「バーナードもホントに新日本プロレスを愛していて。言葉は違えど、国は違えど、俺とバーナードの絆は感じてます」
——最後にバーナードを呼び寄せたのは?
棚橋「あれはですね。バーナードはいつも『シンニホンプロレス、イチバ〜ン!』と言うんですけど、俺の前で言うんですよ。でも、俺も新日本プロレスだ、と。……すべってないぞ?ねぇ? じゃあ、一緒に言おうかって、そういう気持ちです」
——そして、「タナハシ、イチバン!」とも言われました。
棚橋「はい。ホントに、うれしいっす……マジ、うれしいっす……(しみじみと)」
——初めて王者になったのが、5年前の札幌でしたが? どんな気持ちで走っていく。
棚橋「いままで以上に! いままで以上にがんばっていきます。俺の気持ちはあの日と1ミリも変わっていないです。これからもドンドン新日本プロレスをおもしろくしていきます」
——ただ、ファンの反応は変わってきたんじゃないですか?
棚橋「みなさん! ……少しは伝わりましたかね?(場内からの大歓声を聞いて)よかったっす。ホント、よかったっす」
——闘いを終えて、リングサイドにあれだけの人が集まりました。
棚橋「5年前もね、ホントに大切な一日でしたけど、また今日も大切な一日が増えました。ありがとうございました!(大歓声)。今後も期待してください。ありがとうございます!」
——さて、次は『G1』ですが、2000年以降、チャンピオンが制したことはありません。
棚橋「大丈夫です! 俺ならできます。逸材ですから! 必ず! 優勝します!」
——最後に、会場に残っているファンに向かって一言。
棚橋「じゃあ、最後にもう一回、行きますか! じゃあ、最後に!北海道のみなさん! 愛してま〜す!!(大歓声)」
——ハイフライフローを返されたのは、珍しいと思いますが? 動揺はなかった?
棚橋「5年前のあの日から、新日本プロレスは常によくしよう、よくしようと挑んできたから、自分のフィニッシュホールドが返されても、挑むことはやめないから。挑んで挑んで、どんな勝ち方であろうと、あきらめない。それが俺のファイトスタイルであり、いまの新日本プロレスですから。……いいこと言った! あれから5年、そしてこれからもがんばっていきます!」
※棚橋がビールを手にすると、KUSHIDAが近づいてくる。
棚橋「おっ! クッシー、マジ?(笑顔で)」
KUSHIDA「ええ。ほかに誰もいないっすけど(笑)。防衛おめでとうございます! カンパイ!」
棚橋「カンパイ! ありがとな、クッシー」
※ガッチリ握手。
——5年前の観客が約4000人弱、今日は、5800人だったんですが、そういう部分に関しては?
棚橋「スッゲー、うれしいっす! やっぱり、がんばりって言うのは、すぐに変化は生まない。筋肉も今日、やって明日、付くものじゃないけど。5年後、10年後の新日本プロレスを見て、俺たち動いているから。その積み重ねが、2000という数字で出たってことは間違ってなかったし、うれしく思います。……でも、一つ、改善することがあるとすれば……リング上ですべっちゃうなぁ〜(うつむいて)。それがなかったら、あと500はいけるね!」
バーナード「俺が小さい子供の頃から、大きな夢があった。それはIWGPチャンピオンになることだ。俺のその夢は今日は叶わなかった。タナハシは世界中で1番のレスラーだ。今日は最大の夢は叶わなかったが、もう1つ別の夢は叶った。なぜならそれは、世界一のプロレス団体、新日本プロレスで世界一のレスラー、タナハシと闘ったから。ありがとう」