記念すべきニュージーランド興行の第1試合に登場したのは、現在、留学生として新日本に籍を置くヘナーレ。対するはキング・ハクの三男(タマ・トンガ、タンガ・ロアの弟)であるヒクレオ。2mを超す長身で、現在、ファレ道場でトレーニング中。この日がデビュー戦となる。
現時点では新日本でもっともキャリアが浅いながらも、闘志むき出しのファイトが先輩たちからの評価は高いヘナーレ。しかし、自身はまだまだグリーンボーイだと謙遜する。デビュー戦の相手を務めるのはもちろん初めてとあって、雑用に追われながらも試合前は緊張の色を隠せなかった。
それを振り払うように、大声をあげながらの攻撃で自らに気合を入れるヘナーレ。序盤はヒクレオの未知数の実力を警戒し、パンチ、スレッジハンマーをかわして、サイドヘッドロックで動きを止めにかかる。そして、エルボーを叩き込んでいくと、「カモン!」と相手にも気合を入れていく。
腕を引っ張られただけで、体のバランスが崩れてしまうほどの力の持ち主であるヒクレオは、セカンドロープを利用しての首絞め、最上段から振り下ろすハンマーパンチ、ストンピングで反撃。その一発一発が強烈で、ヘナーレの動きは止まってしまった。
それでもヘナーレは、長身のレスラーの泣きどころである足に攻撃を集中させていく。ローキックで動きを止めると、ボディスラムは背後の滑り下りて回避。すかさず背後から丸め込むなど、キャリアの差を見せつける。
さらに正面からサッカーボールキックを叩き込むと、エルボーの打ち合いに持ち込む。さすがに打撃技では耐久力が上のヘナーレ。フライングショルダータックルでダウンさせると、焦ったヒクレオが仕掛けてきたブレーンバスターを背後に降り立ち、振り返ったところをスモールパッケージで丸め込んでカウント3を奪った。