試合開始直後に起こった「内藤」コールを、より大きな「棚橋」コールがかき消す。
そんな中、棚橋が執拗なヘッドロックで攻め込むと、内藤はヘッドシザースで反撃。その後、コーナー付近でエルボーの打ち合いとなり、棚橋が強烈なエルボースマッシュをお見舞い。だが、内藤は棚橋の串刺し攻撃をかわし、ウィークポイントである右膝を鉄柱に叩きつける。
ここから内藤は、ミサイルキック、レッグロック、リバースインディアンデスロックなどで棚橋の右膝を徹底攻撃する。
苦しい棚橋は、エルボー連打で反撃し、ダイビングサンセットフリップ。だが、内藤は膝へのキックで棚橋の動きを止め、フライングフォーアームをフライングボディアタックで押し潰す。
さらに、ジャンピングエルボーアタックで追い討ちをかけた内藤は、スリングブレイドをキャッチしてニークラッシャー。そして、ゴリラクラッチ(腕のみで極めるテキサスクローバーホールド)で追い討ちをかける。
なんとかロープエスケープした棚橋は、低空ドロップキックをかわし、グラウンドドラゴンスクリューを連発。そして、テキサスクローバーホールドを極め、内 藤をロープエスケープさせる。さらに、ダルマ式ジャーマン、スリングブレイド、変型ファルコンアローで追撃すると、ハイフライフローでダイブするものの、 かわされて自爆。
すると内藤は、後頭部へのミサイルキック、ジャーマンスープレックスホールドで逆襲。棚橋も回転エビ固めで反撃するものの、内藤は低空ドロップキックをかわし、変型膝固めで棚橋の右膝をガッチリとロック。棚橋はのたうち回って苦しみ、辛うじてロープに逃れる。
だが、内藤の攻勢は続き、ドラゴンスープレックスホールド。これはカウントは2で返されたものの、最後はスターダストプレスで棚橋を圧殺し、3カウントを奪取した。
試合後、動けない棚橋を踏みつけて勝ち誇った内藤は、22日尼崎の準決勝で真壁と対戦することとなった。
COMMENT
内藤「よし! まぁ、計算どおりだよ。1回戦勝って、2回戦はストロングマンだと思ってたけどね。棚橋に勝って、尼崎の準決勝で真壁。ここまでは想定範囲内。決勝は誰か 知らないけど、真壁までは想定してた。まぁ、相手がケガ人だからね。これは順当でしょう。番狂わせでも何でもない。言い訳しときゃいいよ、棚橋。これで1 年3ヶ月前にやったシングルと合わせて1勝1敗だから。次が重要だろう。次、勝った時にもっと大きいこと言わせてもらいますよ。(ファンの反応について) 決まった瞬間の沸き方というのが、うれしくもあり、みんなにとっては意外な結果だったという証拠だからね。ちょっと悔しいかなという。(『勝負に徹した闘 い方だったが?』)プロレスの基本だから、これは。相手が痛めているところ、弱いところを攻めて行くというのは、鉄則だからね。今日、俺はお手本のような 試合をしただけ。『卑怯だ』って言う人がいるかもしれないけど、これ普通だからね。普通そうでしょ? ケンカしてる時に、相手が脚に包帯巻いていたら、そこを狙うに決まってンじゃん。まぁ、教科書どおりですね。前も言ったけど、なんか勘違いしてる人多いよ ね。俺ら(NO LIMIT)は『タッグじゃなきゃできない』みたいな。そんなことないよ。俺、シングルでも自信あるもん。俺、スッゲー自信あるからね。シングルの方が、 100パーセント自分の思うようにできるから。シングルになったら、俺負けないよ。4月4日(後楽園ホールのIWGPヘビー級選手権試合)、中邑の前に立 つのは俺でしょ。どこも欠点が見えてこないというか。あるなら教えて欲しいね。明後日(3/22尼崎の準決勝)、スーパースター(真壁)に。アイツは口だ けだから。誰がスーパースターだと思ってるの? 自称でしょ。俺はメキシコで確固たる地位を築いてきたから。俺は本当のスーパースターだよ。日本じゃまだ違うけど。それは認めるけど。俺はメキシコでは スーパースター。アイツは、ただ自称スーパースターなだけ。誰も認めてないよ。別に“スーパースター対決”だと思ってもらっていいけど、試合したら分かる よ。どっちがホントのスーパースターか。(IWGPヘビー級王座について)IWGPは強さの象徴。誰もが欲しがっているベルトであることは間違いないし、 俺だって欲しい。でも、こういうのって結果はあとからついてくるもんだからね。俺は今、久々のシングルを一試合一試合楽しんでいる最中だから。尼崎が終 わったら考えますよ。今はとりあえず、2試合やんなきゃいけないんで、そのことを頭に入れて楽しみたいと思います。(中邑について)俺とは見てる方向とい うか、目指す方向というか、ちょっと違うなって感じるんで。俺、あんまり中邑選手の試合を見てないです。俺と対極いっている感じなんで。見てても俺の心に は響かないんで、中邑真輔。強いとは思うよ、チャンピオンだから。でもあんまりピンと来ないですね。(『内藤選手の目指す方向とは?』)もちろん強さは 持ってなきゃいけないと思うよ、絶対に。ただ、俺はむしろお客さんが楽しめるような。小さい子供にもわかりやすいプロレスをやりたい。初めて見に来る小さ い子供であったり、女の人であったり、お年寄りだったり、そういう初めて来るお客さんに伝わりやすいプロレスというのを俺はやりたいですね。ボマイェとス ターダストプレス、どっちが初めて来たお客さんに響くか? 俺はスターダストプレスだと思っているから。俺はそういう方向」」
棚橋「俺はどうしてもNEW JAPAN CUPに出たかったし、IWGPに届きたかっただけ。また太陽は昇るからな」