Circuit2009 NEW JAPAN ISM
- 日時
- 2009年2月15日(日) 16:30開場 17:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 9300
-
第9試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第50代王者)
- (挑戦者)
※王者が初防衛に成功レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
だが、中邑は強烈なラリアットで反撃成功。ローキック&ミドルキックの連打、パワースラムと畳み掛け、反撃を狙う棚橋がロープへ走ると、カウンターラリアットをヒットさせる。
さらに中邑は、棚橋がコーナー最上段で両手を大きく広げ、ダイビングサンセットフリップを予告すると、場外へ転落させて不発させる。
中邑は、これでダメージを負った棚橋を場外カウント16でリングへ戻す。すると、棚橋はエプロンからリングへ入ろうとした中邑へドロップキック。さらにロープ越し、通常の型、グラウンド式のドラゴンスクリューを経て、足4の字固めへ。
中邑は、なかなかロープへ手が届かず、苦しい場面が続くが、何とかエスケープ。そして、後ろ回し蹴りを浴びせる。ところが、棚橋はスリングブレイドで対抗し、中邑の反撃を許さない。
その後、両者はエルボー合戦で激しく打ち合い、意地を張り合う。すると、中邑が意表を突いたグーパンチ。この反則技で観客からブーイングが飛ぶ中、棚橋は 崩れ落ちる。しかし、棚橋は、中邑のボディスラムを切り返しドラゴンスリーパー。すると、中邑は上手く三角絞めで脱出。そのまま首と腕を絞り上げるが、棚 橋は強引に抜け出し、テキサスクローバーホールドへ。ところが、中邑は腕ひしぎ逆十字固めで切り返す。
棚橋は両手でロックし、中邑に腕を伸ばさ れそうになると、上から押さえ込んで脱出。すると、カウント2でクリアした中邑は、リバースパワースラム、タイガースープレックスホールドで棚橋に3カウ ントを迫る。そして、ランドスライドの構えに入るが、棚橋に回転エビ固めで切り返されて不発。
中邑は、ラリアットで棚橋の動きを止め、再びラン ドスライドの体勢へ持ち込む。だが、棚橋は中邑の首に絡みつき、何とスリングブレイドで脱出。続けてコーナー最上段に乗ると、立ち上がった中邑に捕まえら れるが、回転してマットへ着地しパワーボム。そして、90度旋回式のハイフライフローでダイブするが、中邑の両膝で迎撃されてしまう。
勝機と見た中邑は、ここでランドスライド。棚橋にカウント2.9で返されると、ダブルアーム式パイルドライバーの構え。棚橋に踏ん張られると、ニーリフトを入れ強引にぶっこ抜く。ところが、棚橋はフランケンシュタイナーで上手く切り返す。
その直後、棚橋は中邑のハイキックを避け、だるま式ジャーマンスープレックス、ドラゴンスープレックスホールドで立て続けに3カウントを迫る。その後、ス リングブレイドからのフォールをカウント1で返されると、低空ドロップキックで中邑の動きを止める。そして、うつ伏せぎみの中邑の背中目掛けてハイフライ フロー。そして、指を立てて「もう1回」とアピールし、ハイフライフローでフィニッシュ。中邑との8度目の“ライバル対決”を制するとともに、初防衛に成 功した。
試合後、リング上で勝利者インタビューを受けた棚橋は、「今日から思う存分“エース”と呼んで下さい」とコメント。そんな 中、ステージにアングルが姿を見せる。リングインしたアングルは、棚橋と握手。「タナハシは、素晴らしいチャンピオンだ。そして、私も素晴らしいチャンピ オンだ。どうだ、4月にタイトルを懸けて試合をしないか?」と、挑戦を表明する。
棚橋は、アングルの呼びかけに「イエス! イエス、オフコース」と返答。そして、アングルは初防衛を祝うように棚橋の手を上げ、退場していった。
観客からの大声援を浴びる中、棚橋は「1つ言わせてくれ。ちゃんと理解してるぞ。俺は、日本で収まる気はない。俺は、世界一のエースになる!」と宣言。
コーナー最上段に乗り、勝利をアピールした棚橋は、ステージの階段に座る。大「棚橋」コールを浴びると両手を大きく広げてアピールし、「ありがとう。皆さ んに1つ大事なことを言い忘れていました。最後に言わせて下さい。両国の皆さん、愛してま〜す!」と、観客とともに愛を叫んだ。
COMMENT
棚 橋「ありがとうございます。俺はエースに憧れて、エースが好きで、自分から言い出して、そして勝った。こんなに充実感に溢れている時はないですね。シリー ズを通して真輔のマジメさ、ひたむきさ、ベルトに対する愛情、全部確認できたし。チャレンジャーとしてホントに不足はなかった。俺と真輔がやることで、こ の2月15日が、意味があったと思うし。一番の強敵に勝って嬉しいです。エルボー1つにしても、俺がヒザをどんだけ強く蹴っても立ち上がってきたし。心の 強い選手だし、ライバルと言われるだけはあるんじゃないですか。俺はどこの会場、どの試合でも本気です。俺の中で“エース魂”が覚醒しているんですよ。リ ング上でも言った通り、日本のエースに収まっているつもりはないから。世界のトップに、世界のエースに、宇宙のエースになる人物だから、俺は。“100年 に1人の逸材”だから、それが例えワールドクラスのカート・アングルでも、誰が相手でも乗り越えて見せますよ。(アングルについて)精密機械、世界最高の 選手ですよ。俺は見ているし、闘った事もある。ただ、俺だって負けてない。100年に1人の逸材だから。これハッタリでも何でもないから。やるんだった ら、やれよ。イエスと言ったのであれば、俺は必ずカートとやりますよ。まだ分からないけど。俺は今までにないチャンピオンになりますよ。エクステだって付 けるし、女の子にだって応援されたいし。プロレスのためだったら、何でもするから。俺は今までにない道を歩いて、プロレスを、このベルトを、世間まで届け てやりますよ(観客の反応について)まぁ、2種類あるとしたら、俺はエースと呼ばれたい人間ですから。今日のお客さんの反応、最高に嬉しいです。これから どんどんエースと呼んでもらっていいし、これで分かりやすくなったでしょう。新日本のエースは誰だと聞かれたら、『棚橋だ!』と胸を張って言ってくださ い。俺はそれだけの闘いをしていきますから」
中邑「お前の望み通り、エースなんてのはくれてやる。IWGP、また遠のいた。棚橋弘至、 IWGP、この借りを返すためだったら、何でもやる。まずは『NEW JAPAN CUP』だろ。言っておくけど、ベルトのためだったら何度だって、何度だって挑戦する。強い奴がのし上がるのがプロレスなんだ。文句は言わせねぇ。ミスを 犯したのは自分。だから負けた(と言って立ち去る)」
※試合後、リング上で挑戦をアピールしたアングルのコメント
アングル「(棚 橋vs中邑は)ここ数年間で見た中で1番いい試合じゃないかな。実力ナンバー1の選手への挑戦チャンスがあれば、僕はそれを見逃せない。彼のスタイルと僕 のスタイルがぶつかり合って、結果的には僕が勝利を得るだろう。(『棚橋とIWGP、どちらに興味がある?』)非常に難しい質問だね。どちらにも興味があ る。タナハシはシングルで対戦した事がないので、自分にとっては凄く興味深い。僕はタイトルを保持している時、いつもベストな試合を見せている。試合をす るとなれば、ベルトを獲って、ベストな試合をして、防衛をし続ける事ができればと思う」