Circuit2008 NEW JAPAN TRUTH 〜G1 TAG LEAGUE〜
- 日時
- 2008年11月5日(水) 18:00開場 18:30開始
- 会場
- 東京・後楽園ホール
- 観衆
- 1900
-
第7試合 時間無制限1本勝負
G1 TAG LEAGUE 決勝戦- (Aブロック1位)
- (Bブロック1位)
※天山、小島組が優勝レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
開始早々、息の合った連携でMVPの出鼻をくじいたテンコジ。すると、真壁は小島の脚を引っ張って場外へと引きずり込み、矢野がイスをフルスイング。小島を大流血させる。
真壁、矢野のラフ殺法に反撃できない小島に対し、控えの天山が「コジ!」と大声で呼びかける。小島は矢野のブレーンバスターを投げ返して、天山のもとへ。 天山はラリアットで2人を蹴散らし、矢野にフライングラリアット、ボディへのヘッドバット、バックドロップとラッシュ。ここで矢野は海野レフェリーを掴ん での急所蹴りからスピアー。天山を場外に落とし、真壁がチェーンパンチで流血に追い込む。
場外で散々痛めつけた後、真壁は海野レフェリーの制止 を無視して天山の首をチェーンで絞り上げる。大「天山」コールの中、天山はヘッドバット、モンゴリアンチョップで反撃。しかし、真壁はカニばさみで天山を 転倒させ、ロープの隙間から顔を出したところを、矢野がイスで一突き。さらに真壁がチェーンを持って海野レフェリーを引きつける間に、矢野が天山目掛けて イスをフルスイング。小島が飛び込んで身代わりになると、天山は真壁をマウンテンボムで叩きつけ、何とか自軍コーナーへ帰還。
小島はエルボーで 2人を蹴散らし、真壁にマシンガンチョップ、串刺しジャンピングエルボーアタック、「いっちゃうぞ、バカ野郎!」の大合唱からダイビングエルボードロッ プ。そして、エルボー合戦から小島は正面、後頭部へのローリングエルボー、ショルダーネックブリーカードロップ。すると、真壁はパワースラムで反撃し、 ジャーマンスープレックスホールド。
カウント2で返されると、真壁はラリアット。受け止めた小島は真壁のラリアットをラリアットで切り、コジコジカッター。だが、真壁もデスフォールで逆襲。ここで矢野が入ってくると、小島は両腕のラリアットで2人を蹴散らす。
真壁、矢野はスイッチした天山にトレイン攻撃。矢野がマンハッタンドロップ、真壁がラリアット。さらに、ネックブリーカードロップとバックドロップの合体 攻撃と畳み掛ける。劣勢の天山は矢野にカウンターのニールキック。そして、矢野にテンコジカッターから、天山はダイビングヘッドバットでフォールするも、 カウントは2。天山はアナコンダバイスで捕獲するも、これは真壁のカットが間に合う。その真壁を小島が攻撃すると、近くにいた海野レフェリーもまきぞい に。
天山がコーナーに上ると、ここでアイアン・フィンガー・フロム・ヘルを装着した飯塚が姿を現わし、天山に地獄突き。飯塚はそのまま一目散に 撤退し、真壁が天山にチェーンラリアット、小島にもラリアットを見舞う。そして、矢野がジャーマンスープレックスホイップからフォールするも、天山はカウ ント2で返す。
矢野は旋回式サイドバスターからフォール。天山はまたしてもキックアウト。すると、矢野は完璧な鬼殺し。それでも天山はカウント 3を許さない。矢野はカナディアンバックブリーカーで天山を抱え上げると、真壁がコーナー最上段へ。すると、小島が飛び込んで真壁をリングに落とし、矢野 にはコジコジカッター。そして、右腕のサポーターをはずし、真壁、矢野の順にラリアット。
小島のアシストを受けた天山は、矢野にTTDからアナコンダバイス。脱出しようとする矢野をアナコンダバスターで叩きつけ、アナコンダクロスへと移行。これで矢野がギブアップし、最後の最後まで苦しみ抜いたテンコジが7年ぶり、2度目のG1タッグ制覇を果たした。
試合後、歓声鳴り止まぬ中、表彰状、優勝カップ、優勝賞金1000万円の小切手を手にしたテンコジは、勝利者インタビューで次のように答えた。
天 山「プロレスに友情はあるやろうと、コジに聞きました。コジは俺のためにG1タッグに来てくれた。俺はそれに応えたかった。最初はボロボロやったけど、コ ジのおかげ。コジの力が俺を奮い立たせてくれたよ。俺にとってコジ、最高の、最高のタッグチーム、テンコジやな。コジも俺のために最後まで一緒に踏ん張っ てくれて、最後にこうして優勝出来た。テンコジだけやない、みんなの力をもらってここまで出来ました。コジ、ありがとう。そして、お客さん、ありがと う!」
小島「……天山、俺は優勝出来た事よりも、天山と今日まで完走出来た事の方が嬉しかった。首も痛いのに、肩も痛いのに、足も痛いのに、最後まで一緒にやってくれてどうもありがとうございました」
COMMENT
天山「コジ……ありがとう(と言って握手)」
小島「(泣きそうな顔で)ありがとうございます」
天 山「(泣きそうな顔で)最高や。もう何も……言葉に出ないですよ。最後までこうやってリングに立っていられたのが、不思議でしょうがないですよ。もういつ 体が動かへんようになってもおかしくなかった。ホンマに体中がボロボロ。俺の中ではもう、俺自身が終わったと思った。何度も何度もアカンと思った。コジに は絶対に迷惑をかけたくない。絶対に負けさせたくないと思ったから。ホンマに最後まで踏ん張ろうと思ってやったけど、やっぱり俺にとってはコジが。最後の 最後に俺をヘルプしてくれた。ホンマ俺1人の力じゃ到底無理。やっぱりコジがいたから、本物の友情があったから最後までやれたと思います。こんなに最高に 感動したのは……もう体が震えて……最後にコジにああやって言われた時、俺はもう全身が震えましたよ。コジが最後にこの後楽園でテンコジを……俺を置いて 全日本(プロレス)へ行った時、俺は反対した。でも、コジの、コジにとって最高の道やと思ったし。変な意味ちゃうけど、あの時の感動というか、『コジ、頑 張れよ!』と言った時みたいな。今日はコジがやっと俺のもとへ帰ってきた感じがして。ホンマに、ホンマの意味でコジに心の底から『帰ってきてくれてありが とう』と言いたいです。コジ、テンコジとして今日は最高の結果を出せたよ。コジ、ありがとう」
小島「良かったです。ありがとうございました(と言って天山と握手)」
天 山「コジのおかげや。感動した。最高に感動した。でも俺ら、今日で終わってホッとしている暇はないし。次のタッグの祭典、(全日本の世界)最強タッグ(決 定リーグ戦)も既に決まってる。今日は今日で明日から気持ちを切り替えて、もう1回コジと最高のチームとして全日本のリングへ行きたいと思います。よろし く、コジ(と言って小島と握手)」
小島「はい、ありがとうございます」
天山「最強タッグもあれやけど、(IWGPタッグの)ベルト。今日 の真壁、矢野、アイツらこれで文句言わへんやろって。俺らが次の挑戦(に名乗り出る)。アイツら、正々堂々と受けろって。俺とコジから逃げたらアイツらは それで終わりや。すぐ返事しろやって伝えといて下さい。なあ、コジ」
小島「はい。プロレスを長い時間やっていて辛い事ばっかりですけど、今日みた いな日があると『本当にプロレスラーでいて良かったな』と、つくづく思いました。仲間に恵まれるという事が、本当にこんなに素晴らしい事だとは思わなかっ たし。プロレスラーでいる事が出来たから、こういう素晴らしい仲間に出会えたんだと思います。自分と天山が、離れ離れなって過ごしてきた時間をこの4ヶ月 で一気に埋められたような。俺にとってかけがいのない仲間というか、パートナーというか、ライバルというか。(天山が)素晴らしい人間だと改めて思いまし た。表面上の事とか、肉体的な部分とか、そういうのはやっぱり衰えていると思います。それだけの時間が経って弱くなっていると思います、テンコジは。た だ、それと違って1つ強くなったのがやっぱり絆。時間と共に絆が凄く強くなったと思います。(テンコジの目標について)まぁ最強タッグもありますし、ベル ト(挑戦)というのもありますけど、もっと究極的な部分で言えば、少しでも長い時間、天山と組んでいられたらなと思います」
天山「間違いないです。プロレスに友情、本物の友情があったと確信しました。なぁコジ」
小島「ありがとうございました。凄く楽しかったです」
天山「ありがとう(と言って小島とガッチリ握手。その後、2人は優勝カップを使ってビールで乾杯した)」
真壁「何が聞きてぇんだ! オイ、ベルトはこっちが持ってんだ! ふざけやがって! 血の海でも足りねぇか! 上等だよ! 次は許さねぇぞ! 次はボコボコにしてやるよ! 腹の虫が収まらねぇよ、この野郎!」
※矢野はノーコメント