フィールズ Presents G1 CLIMAX 2008 〜HEROES OF SUPREMACY〜

日時
2008年8月17日(日)   14:30開場 15:00開始
会場
東京・両国国技館

第8試合 時間無制限1本勝負
G1 CLIMAX 優勝決定戦

  • (Bブロック1位)
  • (Aブロック1位)
※後藤がG1初優勝
レフェリー|レッドシューズ海野

MATCH REPORT

次なる挑戦者が誕生する瞬間を目撃しようと、IWGPヘビー級王者武藤敬司が解説席に陣取る中、17時54分、G1 CLIMAX 2008決勝戦のゴングが鳴り響く。

 ショルダータックル合戦を制した後藤はサッカーボールキック連発、ブレーンバスター。場外エスケープした真壁にトペフェイントから三角飛びのトペコンヒーロを発射する。
 ここで真壁は急所攻撃を見舞い、鉄柵攻撃。そして、エプロンからDDTを敢行し、リング下に立てたイスへと突き刺す。これで後藤が大流血すると、本間の介入を機に、中邑、ミラノ、稔のRISE陣営とG・B・Hによる大乱闘が勃発する。
  大ブーイングの中、真壁はリングインした後藤をスリーパーホールド。今度は大「後藤」コールが起き、後藤は脚でロープに触れる。真壁は張り手合戦から、顔 面をかきむしり、チェーンを持ち出して後藤の首を絞め上げる。すると、制止を無視し続ける真壁にレッドシューズ海野レフェリーがキックを見舞う。
  腕を離した真壁は海野レフェリーを威嚇しつつ、パワーボムを狙う。すると、後藤はリバーススープレックスで切り返し、ラリアットでなぎ倒す。そして、カウ ンターのラリアット、串刺しラリアット連発からダイビングエルボードロップを投下。さらにバックドロップ、両足をロックしてのキャメルクラッチと畳み掛け る。
 ロープエスケープした真壁は急所蹴りで挽回し、串刺しラリアットからスパイダージャーマン。脚で踏みつけてフォールするも、カウントは2。さらに、ジャンピングパワーボムで押さえるが、これもカウント2。
 ゆっくりと立ち上がった後藤は、ロープへと走る真壁を追ってラリアット。両者ダウンを挟み、真壁は傷口にパンチを連打。そして、ラリアットの相打ちが3度続き、両者はまたしてもダウン。
  2人はダウンカウント6で立ち上がると、後藤のエルボーに、真壁はパンチ、ヘッドバット。打ち勝った真壁がコーナーに上ると、後藤はそこを捕えて牛殺し へ。だが、真壁は続く昇天を後方に着地して、ジャーマンスープレックスホールド。後藤がカウント2.9で肩を上げると、真壁は後頭部、正面からラリアット の乱れ打ち。これもカウント2。
 真壁はトドメとばかりにトップロープからのキングコングニードロップで急降下。後藤は間一髪のところでこれを避けると、真壁はバックを取る。そして、後藤を押して目の前にいた海野レフェリーに衝突させ、後藤にドラゴンスープレックスホイップ。
 ここで真壁はチェーンラリアットを狙うも、後藤はニールキックで迎撃。なおも襲いかかってくる真壁にドロップキックを放つ。
 後藤はバックドロップ2連発からカバー。真壁がカウント2で返すと、昇天が炸裂。真壁はカウント2.9で肩を上げると、後藤は渾身のラリアット。ダウンする真壁を強引に引きずり起こして昇天・改。後藤がG1初出場・初優勝の偉業を成し遂げた。

 試合後、G1 CLIMAX表彰式へと移り、後藤に坂口征二相談役より表彰状が送られた。その後、優勝賞金1,000万円と優勝旗を受け取った後藤は優勝インタビューに答えた。

後 藤「ありがとうございます。(G・B・Hの介入について)まぁ、予測は少なからず出来たのですが、勝てて良かったと思います。まぁ、今までがそんな楽な道 のりじゃなかったので、やっと結果が出て嬉しく思います。これも応援してくれる皆さんのおかげです。(同世代で最初にG1を制したが)これから競い合えば いい話で、たまたま最初に俺が獲っただけですよ」

 さらに後藤は、IWGP王者武藤へ向けて、「オイ、武藤、G1獲ったぞ、『新日本を潤す』とか言ってるけどな、ふざけんじゃねぇよ。8月31日、この両国でキッチリ俺が取り返すからな!」と挑戦をアピール。武藤は後藤に向けて拍手をしながら、余裕の表情を浮かべていた。

  最後はファンに向けて、「ありがとうございました。新日本プロレスG1 CLIMAX、予想以上にキツかったけど、優勝する事が出来ました。これからも新日本プロレス、プロレス界は俺が引っ張って行きます。この俺を誰だと思っ ている、オイ! G1 CLIMAX 2008覇者、後藤洋央紀だ!」とコメント。大量の紙テープが舞う中、両国のファンの大声援を背に、中邑、ミラノ、稔と共に引き上げて行った。
 
各マスコミ賞一覧
日刊スポーツ賞:吉江豊
スポーツニッポン賞:後藤洋央紀
東京中日スポーツ賞:棚橋弘至
レジャーニュース賞:永田裕志
Jスポーツ賞:小島聡
デイリースポーツ賞:真壁刀義
内外タイムズ賞:真壁刀義
FIGHTING TV サムライ賞:大谷晋二郎
オフィシャル携帯サイト賞:中邑真輔
週刊プロレス賞:大谷晋二郎

COMMENT

※中邑と稔とミラノが、「オウちゃん、2008年、初出場、初優勝、おめでとうございます! かんぱーい!!」というミラノの掛け声と共に、クアーズのビールを後藤にかけて祝福
後 藤「あぁ〜〜! しみる! これはうれしい痛みということで。ウマいです。マジで最高のビールの味です。(G1を振り返って)最初、まったく結果が出ずに苦しんだんですけど、後半な んとか盛り返して。まぁ、自分の中ではマイナスに考えることなく、常にプラスに考えて闘ったんで、それが大きな流れを変えるきっかけになったと思います。 過酷だというのは分かっていたんで覚悟してたんですけど、体験してみて、やっぱり新日本プロレスのG1 CLIMAX、凄くハードでした。(『印象に残った試合は?』)RISEとして闘っている中邑との1戦。あれは本当に自分の流れを転換する節目になったと 思います。まぁ、彼とはずっと若手の時から一方的にライバルだと思ってましたんで、これからもライバルに変わりないですよ。今は組んでますけど、競い合っ ていきたいです。(真壁について)彼も若い世代に入る、これからの新日本の時代を築き上げていく1人だと俺は思っていますんで、ああいう闘い方ではありま すけど、それはそれでいいんじゃないかと俺は思いますけどね。(新しい歴史を作るのは)G1 CLIMAX覇者の使命。それを俺は今日、この時点で背負ったわけです。これからの新日本プロレス、プロレス界はこの後藤洋央紀が引っ張っていきます。歴 史を作っていきます。(IWGP奪還が)最初の俺の使命。今日ものん気に最前列で見ていたけどね、俺は武藤に言ってやりますよ。オマエにこんな試合ができ るか? 必ず俺が獲り返す。たしかに彼が作り上げたプロレス界の偉大な歴史というのは称えますけどね。もう彼の時代じゃないですよ。そういうものを俺はこれから表 現していくというか。歴史を作るというのはそういうことです。『俺が新日本を潤す』なんて、そんなもん必要ないよ。俺が潤してやる。(『この喜びを誰に伝 えたい?』)今、プロレス界から遠ざかっていますけど、柴田勝頼。彼に伝えたいですね。彼は昔からのライバルであり、恩人。俺、彼がいなかったらプロレス ラーになってなかったかもしれないんで。今日、ここにいるのも彼のおかげ。もちろん、今まで応援してきてくれたファンのみんな、そういう人たちのおかげで すけど、彼に伝えたいと思いますね。(『もう1度組んだり、闘いたい?』)それはもちろんあります。(『今日は何をしたい?』)このG1 CLIMAX優勝という喜びをゆっくり味わいたいと思います。ありがとうございました」

真壁「(本間の肩を借りてバックステージに到着し て)なんだお前ら、何聞きてぇんだ?(『優勝まであと1つだったが?』)1つ? 1つも2つも同じだよ、バカ野郎。優勝しねぇと話になんねぇ。オイ、何だよ。勝ったの後藤だな。いいじゃねぇか、この野郎。悔しい? 悔しくない? そんなんじゃねぇよ、バカ野郎。もうリスト入りだよ、バカ野郎。いいか、俺様を倒したんだ。テメェ、どういう事になるか分かってんだろな? 殺しのリスト入りだよ。(インタビュースペースに座って)オイ、バカ野郎。もうチョイだ、もうチョイ。(『後藤選手を流血させたが?』)俺のステージだ。 こうなる事は分かってんだろ。(負けたのは)しょうがねぇ。ただ、許さねぇぞ。俺は負けたとこれっぽっちも思ってねぇ。場内をよぉ、ムカつかせて、興奮さ せて、テメェらくそファンをいじってやったのはこの俺だ。負けたとは思ってねぇ。勝負は二の次だ、バカ野郎。いいか、次だ! 後藤洋央紀、必ず会うだろ、どっかの舞台で。覚悟しとけ。(『優勝決定戦でもセコンドを介入させたが?』)最高じゃねぇか。オイ、言っといてやる。オイ、 新日本、マスコミ、バカレスラー、バカ者たち、テメェらに言っておいてやるよ。俺たちのプロレスはこれなんだよ! これが怖いんだったら、来るんじゃねぇバカ野郎! いいか、ムカつくような事を言ってみろ、テメェら。タダじゃ済まさねぇぞ、この野郎! 介入? 前代未聞? オイ、前代未聞だからやってんだよ。初めてだからやってんだよ。バージン奪ってんのはこの俺なんだよ! いいな。何か他にあるかよ?(『火祭りに続き、G1も準優勝という結果だったが?』)あとチョイだ。言ったろ? あとチョイだ。あとチョイでよぉ、神様がソッポ向きやがるんだ。俺の素行不良か? そんなもんだろ。直す気はサラサラねぇけどな。もうチョイだ、もうチョイ。いいか、新日本制覇、日本のプロレス界制覇まであと少しだよ。俺らの勢い、俺ら の怖さ、怖くねぇヤツはいつでも来い。叩き潰してやる」

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