ノア時代はタッグを組んでいたこともある両者がAブロックの公式戦で激突。勝ち点6でAブロックトップタイの石森はここで勝利して、決勝進出に一歩近づきたいところ。
まずはお互いの動きを読み合い、決定打を許さない石森とACH。しかし、ACHがフェイントからの逆水平チョップを石森に食らわせる。ならばと石森も素早い動きでACHの股を潜って、コーナーに上がりボディシザーズドロップをACHの首に落とす。さらにACHを客席方向に向かせてサードロープに座らせると、テーピングをしてある肩にキックを一撃。続けてロープを潜っての滑り込み式ジャーマンを決めてみせた。
一方のACHも客席からのコールに応えて奮起。石森にハンマーパンチを落としてから、トペスイシーダで追撃だ。さらにACHはドラゴンフライを石森に投下。それでも立ち向かってくる石森をカウンターで捕まえるとバックブリーカーからのジャーマンという連続技を食らわせてみせた。
石森もロープを使ってのスタナーで反撃開始。ACHに担ぎ上げられても着地してからロープに飛んで、ハンドスプリング式のレッグラリアットだ。しかし、両者ダメージが大きいのか、ダブルダウン状態となってしまった。
気力で起き上がってきた2人はリング中央でエルボー合戦を展開。さらに胸を突き出してのチップ合戦だ。これでもACHが引かないと見ると、石森はラリアットを繰り出す。ならばとACHも石森の動きをかい潜り、四つん這いになったところで背中にフットスタンプ。さらに石森の顔面を自らのヒザに落とす技を放った。
ダメージが大きいACHだが、このチャンスに自ら肩のテーピングを外してコーナーに上がる。そして、ミッドナイトスターを発射。しかし、石森はこれを自爆させると、正面からドロップキックで打ち込み、先程のお返しとばかりにACHの顔面をヒザにぶつける。最後はブラディークロスで3カウントを奪ったのだった。
石森「効いた……。A・C・H、すべてぶつけてきたね。でも、最後はコンディションの差。あと、(※自身の右胸を軽く叩いて)ここ、ハートの強さ。これで4勝。勝ち点も8。公式戦は、残り1試合。次はYOH。きっちり潰すよ。この『BEST OF THRE SUPER Jr.』、制するのは……オスプレイ? 違うよ。KUSHIDA? 違う。ヒロム? 違う……。この俺、BONE SOLDIER、タイジ・イシモリ。It’s REBORN!」
ACH「終わった……いろいろ言ってきたけど、彼に対するリスペクトの気持ちは失ってない。それは俺にとって、とても重要なことなんだ。彼とはこれまでと全く違う状況に身を置くことになったけど、俺の気持ちは変わってない。彼が俺のことをどんなに悪く言おうとも、俺の彼に対する気持ちは変わらない。正直言うと、怒りの感情も俺に中に生まれていた。だけど、それがすべてじゃないし、それが彼との関係を支配しているわけじゃない。どちらが上っていうこともなかったし、今でも対等だ。例え英語とフランス語でしゃべっても、それで崩れるような関係じゃないし、嫌になることもない。今夜、勝ったのは彼だ。俺にとっては残念な結果だけどね。これで、このトーナメント(リーグ戦)で優勝する可能性は消えてしまった。そのかわり、ほかの誰も優勝させるな。ほかの誰もだぞ。イシモリ、お前が優勝するんだぞ。オスプレイも倒しているんだからな。これでイシモリは、俺から遠く離れたところに行ってしまう。それはそれで、素晴らしいことだ。次、俺がお前を倒すから。お前のところまで、たどり着いてやる。とにかくこれで一つの区切りだ。あくまで区切りな。イシモリとチェスをしているような感じだ。彼にも俺の気持ちが伝わってくれたならうれしい。いや、伝わったと思っている。直接、話さなくてもな。だから、こうやって笑みがこぼれてしまうんだろうな。また彼とは闘う時が来るはずだし、闘わないといけない。イシモリ、お前は俺のお気に入りのレスラーさ。お気に入りの人間さ。一緒のこのトーナメントに参加できてよかったよ。それも、同じBブロックでね。とにかく、これで俺たちの第一章が終わった。オカ!(※と叫んで、岡が手にしていたAAWヘビー級のベルトを受け取る) さて、もうすぐ家に帰って、愛犬の顔が見れるな……。とにかく今は、彼に『ありがとう』と言っておくよ」