若手育成をコンセプトに掲げる『LION’S GATE』の2018年第1弾興行。
オープニングマッチは、“新ヤングライオン”上村優也のデビュー戦。胸を貸すのは、昨年7月の『LION’S GATE PROJECT 7』でデビューした成田。
序盤、上村がロックアップからヘッドロックを極めるが、成田が腕を引き剥がして脱出し、ヘッドロックをお返し。これを上村がネックシザースへ切り返すも、成田がさらにヘッドロックを極め、ショルダータックルで吹き飛ばす。
これで成田のペースとなり、ボディスラム、トーキック連射、アームホイップ、フライングメイヤー、スリーパーホールド、キャメルクラッチ、ストンピング連射などで一方的に攻め立てる。
苦しくなった上村は、左右の張り手連打で巻き返し、さらにエルボー連打を打ち込んで行く。すると、成田もエルボーを返し、フライングメイヤーから逆片エビ固めを仕掛ける。だが、上村はいち早くロープへ逃れ、カウンタードロップキックで逆転に成功。
さらに上村は、ストンピング連射、エルボー、チョップ、スパインバスターで成田に追撃。そこから逆エビ固めに行くが、今度は成田が素早くロープエスケープする。
続いて成田はエルボー連打で上村の動きを止め、張り手を食らわせる。これに上村も応戦するが、成田はエルボー連打からショートレンジドロップキックをお見舞い。
さらに成田は、エルボー連打、ショルダースルーで上村に追い討ちし、逆エビ固めで捕獲。上村がロープへ近づくと、リング中央へ引き戻し、ギブアップを奪った。
試合後、これがシングル初勝利となった成田は、足早に退場。1人でリングへ残った上村は、四方の客席へ向かって礼。場内が温かい拍手に包まれた。
──初勝利おめでとうございます。
成田「ありがとうございます。初勝利は初勝利ですけど、僕は正直、これは初勝利と思わず、あくまで先輩から取るのが初勝利だと思ってるんで、まだまだです。まだまだこれから、けっぱっていきます」
──対戦相手の感想を。
成田「やりにくかったです」
上村「(※腰を押さえながらインタビュースペースに現れ)クソーッ!アーッ!今まで1年間、生活と練習を共にして、俺は、絶対に、ヤングライオンの先輩に、負けないと、ずっと見てたんす!ヤングライオンの先輩だけじゃない、これからもっともっと強くなって、もっと上の立場にいる人全員、潰していきます!新日本プロレスに入ったのは、新日本プロレスで一番になるだけじゃないっす!プロレス界で一番になって、もっとプロレス界を高みに持っていけたらと思います。こんな、今日デビューしたて、しかも負けの俺がこんな生意気言うのも何ですが、絶対に俺がチャンピオンになります。絶対に、一番は譲らないです。これだけは絶対に譲らないです」
──今日、デビューできた喜びは?
上村「もちろん、ずっと憧れてたプロのレスラーになれて、喜びはありますけど、でも、初っ端でこうやって負けてしまって、悔しい思いが今は上回ってます。次、3日後、13日、開幕戦の第1試合で八木哲大と試合を組んでいただいてるんで、そこでは今日以上の力を出して、勝ちます!」
──目標とするレスラーは?
上村「今は特にいないです。ただ、あえて言うなら、自分は昔の武藤敬司さんが好きなので……体もまだ全然細いですし、もっと体を大きくして、動けて、跳躍力を生かしたレスラーになりたいです」
──将来はヘビー級に?
上村「それも今はまだ、ガムシャラにやってるだけなので考えてないんですけど、タイミングが合えば、体が大きくなれば、体重が100kg超えてきたらヘビー級にステップアップすることもあるので。今はとりあえず、自分の前に立った選手を潰していくっていう、それだけです」
──成田選手は強いと思いましたか?
上村「いえ、ただ経験が向こうの方が上なだけで、全然こっちも追い詰めてたと思うんですけど、でもまだ、自分には足りないものがたくさんあるんで、そこを補っていけば、成田だろうと八木だろうと、海野だろうと岡だろうと北村だろうと、自分は越えてみせます」
──跳躍力を生かすということだが、これからどんな技を得意技に?
上村「今はまだ体重も軽いですし、重い選手を持ち上げて投げたりとかは難しいと思うんで、もっと体重上げてパワーつけて、投げ技だったり、飛び技も……飛び技で決めたいっていうのもありますし、一番はレスリングの技術で見せていきたいですね。そこは負けないように。今まで高校・大学とレスリングを毎日毎日やってきたんで、そこは負けたくないです」