『WORLD TAG LEAGUE 2017』Bブロック公式戦として、ここまで共に0勝6敗同士の真壁刀義&ヘナーレ組と北村克哉&デビッド・フィンレー組が対決。開始のゴング前からヘナーレと北村は額を突き合わせて気合をぶつけ合う。
先発はそのヘナーレと北村。激しいエルボー合戦から、北村が強烈な逆水平チョップ。すると、ヘナーレはヘッドバット。そしてロープに走るも、すばやくリングに入ったフィンレーがカウンターのドロップキック。
ここから北村はヘナーレにサイドスープレックス。そして、ネックロックに捕らえるとフィンレーとスイッチ。フィンレーはヘナーレをボディスラムで投げつけてからギロチンドロップ。
次は北村と共にダブルのショルダータックル。続いて北村はヘナーレに切り裂くような逆水平チョップを連発。ヘナーレもエルボーでやり返すが、北村はヒザ蹴りからスリーパーへ。
タッチしたフィンレーがヘナーレにブレーンバスター。そして、エルボーの連発からヘナーレをコーナーに持ち上げる。しかし、ヘナーレはフィンレーをリングに落とすと、フライングボディアタックショルダーアタック。
ようやくスイッチした真壁は、フィンレーに串刺しラリアット。そして、頭上にナックルを叩き込み、ノーザンライトスープレックスを狙うが、フィンレーは切り抜ける。そしてロープに走るも、これは真壁がカウンターのラリアット。
続く串刺しラリアットを切り抜けたフィンレーは、セカンドロープからダイビングエルボー。スイッチした北村は真壁に串刺しエルボー。さらに豪快なスピアーでダウンを奪う。
続いて北村はジャックハマーを狙うが、これはヘナーレがカット。すると、北村とフィンレーを、真壁が二人まとめてラリアットでなぎ倒す。ヘナーレは北村にサモアンドロップ。最後は真壁がグロッキー状態の北村にキングコングニードロップを叩き込んで3カウントを奪取。
これで真壁&ヘナーレ組は1勝6=勝ち点2、フィンレー&北村組は0勝7敗=勝ち点0で全公式戦を終了。試合後、フィンレーと北村は抱擁を交わし、肩を組んで退場。
真壁「やっと一つだ。やっと一つ、最後の最後に獲った。こればっかりは、ちょっとキツかったな、正直な。もっと獲れるかと思ったけど、やっぱり新日本プロレスのベルト保持者、元保持者、第一線走ってるヤツばっかりだった。いやあ、こりゃ、キツいわ。ところがどっこいよ、最後の最後であの野郎(ヘナーレ)が男を見せやがった。耐えて耐えて耐えて耐えて、最後獲ったろ、な? これこそまさに珍プレーだろ? やった。これで勝たないとよ、こけしの野郎(本間朋晃)に顔合わせられねぇから。これで、こんだけの強者ぞろいのリーグ戦で1勝。たった1勝。されど1勝。最高の1勝だと思う。一番、今回のリーグ戦でステップアップしたのは、誰よりもヘナーレだろ。な? これでヤツ自身も、新日本プロレスの第一線がどんなにキツいかがわかっただろ。この1勝っていうのが、どんなに大変なことかわかった。ま、最後の最後で、新しいパートナー、今のパートナー、ヘナーレで1勝獲れたのは最高だな。あとは、この1勝を見て、こけしの野郎がどう見るかだ。こけし、どうだ? 悔しいだろ、この野郎? そういうこった。(※真壁のコメントを離れて聞いていたヘナーレに向かって)よし、ヘナーレ、カモン、来い」
ヘナーレ「OK、マカベサン、サンキュー・ソーマッチ」
真壁「(※ヘナーレに英語で)言ってやれ。みんなに向かって」
ヘナーレ「たくさん負けた。でも、このタッグリーグの公式戦で負けるたびに、マカベサンは僕に『闘う気持ちをなくすな』『次は勝てる』『次は勝てる』って言ってくれた。負けても負けても。でも、勝てずに負けてばっかりだった。それでも『次は勝てる』って言ってくれた。だから最後まで、強い気持ちを持って闘ってこられた。そして今日の勝利だ。本当に、ここまで長かった。去年と今年、2度タッグリーグを通じて、やっと勝てたんだ。パートナーを変えて、やっと今夜、最後の最後でようやく1勝できた。最高だよ。僕はいつも最高のものを出してきた。今の最高を証明して闘ってきた。逆に悪い部分をなくすように闘ってきた。このニュージャパン・プロレスリングでまだまだ頑張っていきます。イヤア!」
フィンレー「(※パイプイスを手にコメントスペースにやってきて、北村をそこに座らせる)あそこでトップロープから落ちなければ……。ああ、残念だ。でもまあ、よく頑張ったよ、よく頑張った。サンキュー。このタッグリーグ、一つは勝ちたかったけどな。マカベは最後に勝ってうれしかっただろうな。俺たちはこのタッグリーグ、どれも勝つつもりで闘った。でも、そううまくはいかなかった。“ビッグK”(北村)とでは勝てなかった。だけど失敗だとは思ってない。とにかく、一つひとつの試合で勝とうともがいていた。だけどねぇ……。まあ、俺のストーリーはこういうものさ。周りは世界最高のレスラーばっかりだからな。(NEVER)6人タッグのチャンピオンにはすんなりなれたけど、すぐにベルトを渡してしまったしね。(チャンピオンは)短かった。だけど、まだもう1試合残ってる。今年はもう1試合な。2日後、フクオカで。誰が相手かわからないけど、最後は勝ちたいな。誰が相手でも構わない。今年の最後だけでも、俺の年っていうふうにしたいからな。“ビッグK”よ、また次のツアーまでな。さあ、行こう」
※北村はイスに座ったままフィンレーのコメント聞いているだけで、最後に「サンキュー」と言うのがやっとだった。