バディファイト Presents G1 CLIMAX 26
- 日時
- 2016年8月14日(日) 13:30開場 15:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 10,204人(超満員札止め)
-
第9試合 無制限1本勝負
「G1 CLIMAX 26」優勝決定戦※ケニー・オメガが「G1」初出場・初優勝レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
後藤が優勝決定戦に進出したのは、自身が初出場・初優勝を遂げた2008年以来2度目。初出場のオメガは、これが初となる。後藤が勝てば2008年大会以来2度目の優勝。オメガが勝てば初優勝で、外国人として初めての『G1』覇者となる。
試合開始前、テレビ朝日の実況席がLIVEで場内に紹介され、野上慎平アナウンサー、解説の中山雅史氏、ミラノコレクションA.T.氏、そして蝶野正洋が登場した。
そこからオメガと後藤が入場し、いよいよ試合開始のゴング。両者への大声援で場内が騒然となる。その後、後藤がヘッドロックを極め、ショルダータックルをお見舞い。すると、オメガがその場飛びフランケンシュタイナーで反撃に出るが、後藤がカウンターミドルキックで吹き飛ばす。
後藤が足4の字固めでさらに攻めると、場内がブーイングに包まれる。すると、後藤が追走式ラリアットでオメガを場外に落とし、鉄柵攻撃を浴びせる。だが、オメガがトラースキックで巻き返し、鉄柵上からムーンサルトアタックを敢行。さらに、ボディスラムで後藤の背中をエプロンの角へ激突させ、パワーボムホイップでエプロンへ叩きつける。
ここからオメガのペースとなり、スイングネックブリーカー、変型キャメルクラッチ、チンロック、コタローフェースクラッシャーなどで攻め込む。そこからチョップ合戦を挟み、後藤が追走式ラリアットで逆転。
さらに後藤は、串刺しニールキック、バックドロップ、串刺しラリアット、ダイビングエルボードロップと得意技を連発。そして、ファイヤーマンズキャリーの体勢に入るも、オメガが脱出してツバを吐き、カミカゼ&ライオンサルトの連続攻撃。
再びオメガのペースとなり、追走式ラリアットをかわして高速ドラゴンスープレックスホイップ。これで後藤が場外に落ちると、ノータッチトペコンヒーロで押し潰す。
後藤がリングへ戻ると、オメガは背後からミサイルキックで撃ち抜く。だが、後藤は次のドラゴンスープレックスを抵抗し、カウンター牛殺しで逆襲。さらに、エプロン上に立つオメガをラリアットでなぎ倒す。
続いて後藤はオメガをコーナー最上段へ乗せ、雪崩式牛殺しを敢行。そして、スリーパーホールドからドラゴンスリーパーへ移行するも、オメガが抵抗。それでも後藤はジャーマンスープレックスを繰り出すが、オメガがバク宙で着地し、その体勢からランニングニーアタックをお見舞い。
次にオメガは、変型スタガリンブローの体勢で後藤を持ち上げ、頭部を自分の膝に打ちつける。そして、ランニングニーアタックから片翼の天使を狙うが、後藤が回避してスリーパーホールド。オメガに抵抗されると、背中に乗ってなおもスリーパーを極める。すると、オメガが後藤を背負ったままコーナー最上段へのぼり、後ろ向きに倒れて圧殺。
その後、両者がエルボー合戦を繰り広げ、そこからオメガがフロントハイキック。さらに、シットダウン式ラストライドで後藤に大ダメージを負わせる。だが、次に放たれたフェニックススプラッシュは、後藤が回避。
続いて後藤は、“滝って”ローキックを炸裂させる。そして、昇天から逃げたオメガの顔面にヘッドバットを食らわせ、裏昇天で追い討ち。さらに、GTRの体勢に入るも、オメガが膝蹴りを頭部に浴びせて脱出。
さらにオメガは、ニーアタックで追撃し、高速ドラゴンスープレックスホイップで後藤を叩きつける。それでも後藤はランニングニーアタックを受け止めるが、オメガが頭部へ膝蹴りを連発。そこからロープへ走るが、後藤がカウンターラリアットで逆襲。そして、昇天・改からフォールに行くも、カウントは2。
次に後藤はドラゴンスリーパーの体勢に入るが、オメガが切り返してブラディサンデー。さらに、スタイルズクラッシュで追撃すると、最後は片翼の天使で後藤を撃破。史上初の外国人『G1』覇者となった。
COMMENT
——大ケニーコールがありましたが、それはどうでしたか?
オメガ「DDTにいる時を思い出した。DDTは俺の家族みたいなものだった。俺のことを息子のように扱ってくれた。しかし、その続きはどうだったろう? …だから、今日ファンがケニーコールをした時に、最初の一瞬だけは気持ちがよかったよ。心の中に、温かい気持ちが広がった。しかし、それから思い出した。レスラーは愛され始める間もなく、次の新しい人気者のために、捨てられるものだ。だって、ロス・インゴベルナブレスを見ててもそうだろ。お前ら、以前はBULLET CLUBを愛してただろ?でも、今はみんなロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのTシャツを着てるだろ。でも今は、俺がナンバーワンのレスラーだから、好きになってるだろ?それは、当たり前だろ。」
——試合中、シットダウン式ラストライドなど、技を出していましたが?
オメガ「ノーコメント。次の質問」
——初めて、外国人選手が『G1』を制しましたが?
オメガ「まぁ正直言うと、日本のレスラーは心が強い。絶対諦めない覚悟を持っている。俺は、この他の選手より、2倍の才能があるのに、みんな諦めない。死を覚悟して闘っている。でも、俺は違う。お金と名声を手にしたいだけだ。で、伝説になるのは大変でしたか?はい。そうだよ、大変だったよ。今日、他の男の心を壊す必要があった。魂を折る必要があった。生放送で、アイツを破るしかなかった。あぁ〜、気持ちよかった」
——今日闘った後藤選手については、いかがでしたか?
オメガ「実は、今日初めてゴトウと闘った。でも、お前らはわかってるだろ?俺が闘ってない選手は、まだほかにもいる。ゴトウは、その中の一人なだけだ。でも、俺はついていた。だって、ゴトウは前の試合で、マルフジと闘っていた。マルフジは誰かわかるよね?一応有名人だよね。マルフジは、俺と同じように膝を使って闘っている。まぁ俺の膝の方が強いけどね。人の顎を壊すまで、何回も膝をぶつける必要がある。だから、マルフジがゴトウを弱らせてくれたから、片翼の天使1発で、ゴトウを倒すことができた。だから、試合の前、俺は自信を持っていた。まぁ今日の試合は、短くてよかった。2日間の試合を合わせて、1時間くらい闘ってるからな。それはめんどくさかった。まぁでも、全部終わって、今日グッスリ眠れると思う。次に質問。今、BULLET CLUBの中で、お酒飲まないのは、俺だけ。俺はこの(※ビール)缶で乾杯するけど、これは飲まないで、あとでコーラを飲む。今日は、祝わないとね。BULLET CLUB for life!(※メンバーと乾杯)今日の勝利の祝いは、ここにいる選手だけじゃなくて、いないニックとマットのためにも祝う。そして、以前失った仲間のことも、忘れることはいけない。アイツらがいなければ、俺は今ここまで来られなかった。BULLET CLUBのおかげで、俺は初めて外国人選手で『G1』を制することができた。だから、これは俺の勝利じゃなくて、BULLET CLUBの勝利だ。BULLET CLUB乾杯!バンザイ!グッバイ・アンド・グッナイ」
※後藤はヤングライオンに担がれ、ノーコメントのまま控室に運ばれた