当初、IWGPインターコンチネンタル王座には棚橋弘至が挑戦予定だったが、左腕の負傷(全治2カ月)により欠場。その代役として名乗りを上げたのは、棚橋のパートナーであるエルガン。今回の試合はラダーマッチとして行なわれ、リング上に吊るされたIWGPインターコンチネンタルベルトを獲得した選手を勝者とする特別ルールで行われる。
試合前、海野レフェリーがリング下を調べると、潜んでいたヤングバックスを発見。そして、花道を下がるように指示する。
開始のゴングと同時にオメガは串刺しエルボー。しかし、エルガンもオメガをコーナーに叩きつけると、さらに強烈なショルダータックル。続く串刺し攻撃はオメガが交わすも、エルガンはリフトアップに捕らえ、そのまま無造作に前方に投げ捨てる。さらにエルガンはブレーンバスターの体勢に入るが、オメガはうまく背後に着地して逆水平チョップ。そして場外に降りるとラダーに手を伸ばすが、これはエルガンが追いかけて阻止。そしてオメガがのホウキを奪うと一撃を浴びせ、オメガをリング上に。そしてエルガンがラダーを運ぼうとするが、オメガはそこ目掛けてプランチャを敢行。
さらにオメガはリングに戻ると、ノータッチ式のトペ・コンヒーロ。ここでハングマン・ページと高橋裕二郎が乱入。二人がエルガンを押さえると、オメガはラダーを叩きつける。そして、オメガはリングにラダーを持ちこんで、ベルトを獲得しようと上るも、これはエルガンが阻止。
エルガンはラダーを抱えると、プロペラのように回りながらBULLET CLUBに攻撃。さらにエルガンはエプロンサイドのオメガを捕らえ、リング内にアバランシュホールド。そして、コーナーに立てかけたラダー目掛けて、オメガを3度にわたって力いっぱい叩きつける。オメガの顔が苦痛にゆがむ。
続いてエルガンはラダーをリングに寝かせると、そこにオメガがを設置。そして、エプロンサイドからプランチャを見舞うが、これはオメガが回避。さらにラダーでエルガンの腹部に一撃。続いてオメガはハンマースルーでエルガンをラダーに叩きつけようとするが、エルガンはこらえてナックルパート。さらに延髄斬りを叩き込むと、オメガをラダーに投げつけるが、オメガは間一髪で場外にエスケープ。すると、エルガンがオメガとBULLET CLUB目掛けてトペ・コンヒーロ。
リングに小型のラダーを持ちこんだエルガンは、そのラダーに登るが、オメガがバケツのフタで頭部に一撃。そしてオメガは前方回転エビ固めの要領で、ラダー上のエルガンを捕らえると、そのまま後頭部をマットに打ちつける。
オメガは不気味な笑みを浮かべると、コーナー上に設置したラダーにエルガンを叩きつける。エルガンがひるんだスキに、オメガはベルトそばのラダーを上るが、すかさずエルガンが阻止。しかし、オメガはエルガンを場外に蹴落とし、その頭部にバケツのフタで一撃。そしてオメガは鉄柵とエプロンにつり橋のようにラダーを立てかけると、ブレーンバスターの体勢へ。しかし、逆にエルガンが持ち上げ、オメガを腹部からラダーに叩きつける。
さらにエルガン振り子のようにオメガをラダーに投げつけようとするも、オメガはうまくラダーに着地。そして、そこからケブラーダを放つが、これをエルガンは受け止めると、そのままラダーにオメガを投げつける。場外でオメガがのたうち回るうちに、エルガンはラダーを上る。
しかし、オメガは交通標識の鉄板をオメガの頭上に振り下ろして阻止。そして、オメガはカミカゼからムーンサルトプレス。このスキにオメガはラダーを上るが、エルガンは肩車に捕らえると、そのままうしろに倒れ込む荒技。さらにエルガンはラダーでオメガの腹部や背中に攻撃。続いてセカンドロープにラダーを立てかける。そのラダーに、エルガンはオメガをショルダースルーで叩きつける。するとラダーが折れ、場内からはどよめきが。
エルガンはリング内にバケツを二つセットすると、そこにラダーを橋のようにかける。そして、そのラダー目掛けて雪崩式ブレーンバスターを狙うが、これはオメガがエスケープ。そして、オメガはダイビングボディプレスを放つが、エルガンが受け止める。しかし、オメガはうまく着地すると、エルガンをラダー目掛けてフェイスバスター。さらにオメガはラダーに向けて風車式のパワーボム。この衝撃で、またもラダーが折れ曲がる。
すると、オメガは新しいラダーをリング内に設置。しかし、上っている途中でエルガンが蘇生し、オメガを抱え上げると、コーナーにパワーボム。続けてエルガンは持ちあげるが、オメガがはその勢いを利用してラダーへ。だが、これもエルガンは阻止する。
ここからエルガンがラリアットを連発。しかし、オメガもジャンピングニーで反撃。しかし、続く一発はエルガンがラダーを投げつけて迎撃。そこからエルガンはオメガを肩車のように抱え上げるが、オメガはリバースフランケンシュタイナー。さらにエルガンの後頭部にジャンピングニーを叩き込むと、片翼の天使の体勢に入るが、エルガンはうまく着地して強烈なバックブロー。そしてラリアットを狙うが、オメガが交わしてスリング・ブレイド。
オメガはラダーをコーナー際に設置すると、その頂上目掛けて上るが、反対サイドからエルガンも上る。そして、ラダー上でオメガを捕らえると、一気に雪崩式ブレーンバスターを敢行。その衝撃に場内からはどよめきが巻き起こる。
すかさずエルガンはラダーを上るが、しぶといオメガはエルガンのヒゲを掴んで阻止。そして、ラダー上で両者は張り手合戦。両者、一緒に落下してしまう。ここからエルガンはエプロンサイドでパワーボムを狙うが、オメガはリバース。続いてオメガは、リングの下から二台のテーブルを持ち出して設置。オメガはこのテーブルにエルガンを設置すると、ラダーを上るが、エルガンはそれを捕らえると、テーブル目掛けてパワーボム。
ここを勝機と見たエルガンは、リングに戻ってラダーを上り始めるが、ベルトにあと一歩のところでヤングバックスがスプレー攻撃。さらに手錠でエルガンの右手をコーナーに固定してしまう。ここでキャプテンとヨシタツが救出に来るも、ヤングバックスはスーパーキックで排除。続いてサイダルが姿を現し、ヤングバックスが気を取られているうちに、背後からリコシェがトペ・コンヒーロ。そして、リコシェとサイダルはエルガンの手錠を外そうとするも、鍵がないため手間取ってしまう。そこに回復したオメガが現れ、スプレーとバケツ攻撃でリコシェ&サイダルを排除。そしてラダーを上る。
これで万事休すと思われたが、なんとエルガンは力尽くで手錠をブチ切り、ラダーを押し倒してオメガを場外葬。このスキにエルガンがベルトを奪取。30分以上を越す死闘を制止、新王者に輝いた。
エルガン「ケニー、俺は何度も何度も言ってきただろ。でも、まだまだ言い続けないといけないな。お前は誰かのバックアップを受けている以上はな。今夜、お前が言ってきたすべてを受け入れた。誰かのバックアップを受けることも含めてな。そして俺は、ラダー(マッチ)は俺の方が得意なことを証明した。何年も踏み入れたことがなかったにもかかわらずな。ケニー、このベルトは俺の腰にピッタリだ。これはハードワークをこなしてきたものの象徴であり、そこまで身を捧げた者の象徴だ。そしてタナハシの思い、タナハシへの俺の思いの象徴でもある。それを俺は手にしたんだ。ケニー・オメガよ、お前はまだ俺に問題を残してるぞ。それはBULLET CLUBを終わらせることだ。これは俺にとってステップに過ぎない。まだ半分も終わってないんだ。まだまだ前菜を平らげただけさ」
※ヤングバックスが引き揚げるオメガのあとを追いかけてインタビュースペースに。
ニック「ケニー、悪かった。すまない」
オメガ「まぁこういうこともあるさ。次を見とけ」
マット「すまなかった」
オメガ「なんか仕事がうまくはかどらなかったな。でも、俺たちはBULLET CLUBだ。CLUBにはそれぞれ役割というものがあるんだ。俺たちにはたくさんのメンバーがいるけど、THE ELITEと言えるのはたった3人だけさ。俺たちはほかと違うものを築いていくんだ。そういう役割を与えてくれたことは神に感謝する。今夜はほかに2人が加わってたけど、まだ慣れてないからうまくいかなかった」
マット「俺たちはもう10年以上も一緒だから息が合うんだけどな」
ニック「どれぐらいメンバーはいるんだ?」
オメガ「100人はいるぜ。まあ、聞いてくれ。俺はまだまだ先へ進んでいくんだ。ちょっと邪魔者が入った。ちょっとしたスキにな。まあ、俺の仕事は終わった。悪い結果だったけど。マイケル・エルガン、おめでとうって言っとくよ。でもこれで終わりじゃないぞ。次に会うまで、今日の勝利を噛みしめておくんだな。さあ、メインイベントが始まるぞ」
ニック「今夜限りのことだ」
オメガ「いろんなヤツが入ってきやがって。リコシェの野郎、何をしやがるんだ。トペ・コン・ヒーロ?俺をからかってるのか?あれですべてが狂ったんだ(※と言い残して引き揚げていく)」