POWER STRUGGLE
- 日時
- 2015年11月7日(土) 15:30開場 17:00開始
- 会場
- 大阪・大阪府立体育会館
- 観衆
- 5,128人(超満員)
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第9試合 60分1本勝負
IWGPインターコンチネンタル選手権試合- <第12代王者>
- <挑戦者>
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中邑 真輔
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“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン
※中邑が初防衛に成功レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
かつてアメリカのLA道場でともに汗を流した両者が、インターコンチを賭けて対峙することに。果たして勝利を収め、来年の1・4東京ドームに王者として歩を進めるのは?
開始のゴング、まずはロックアップで組み合った両者。アンダーソンはロープに中邑を押し込むが、意外にも仕掛けることなくクリーンブレイク。再び両者は組み合うと、中邑がアンダーソンのバックを奪う。すると、アンダーソンが中邑のリストを取って絞りあげるが、中邑はグラウンドに持ち込む。しかし、すかさずアンダーソンは立ち上がり、中邑をロープに押し込む。だが、またもやクリーンブレイク。
今度は逆に中邑がアンダーソンにロープを背負わせると、脱力ポーズ。すると、ここから試合が一気に動き出し、両者はロープを使った素早い攻防を展開。場内は大歓声に包まれる。
続いて中邑は小内刈りでアンダーソンをグラウンドに引き込むと、フロントスリーパーでスタミナを奪っていく。さらに中邑は肩口にヒザを叩きこんでアンダーソンを立ち上がらせると、フライングメイヤーからニードロップを狙う。だが、これを交わしたアンダーソンは中邑の顔面に強烈なフロントキック。
しかし、中邑はエプロンサイドでアンダーソンにキックを見舞い、反撃の体勢に入るが、ここでギャローズが乱入。中邑の首を掴むと鉄柵に叩きつける。そして、アンダーソンはエプロンサイドの中邑にガンスタン。さらにジャンピングフロントキックで中邑を場外追放。それを追いかけたアンダーソンは、中邑をエプロンサイド目掛けてパワーボム。
リング上、アンダーソンは中邑にフィッシャーマンバスター体勢から変形のバックブリーカー。そして執拗にフォールへ入るが、中邑はカウント2でキックアウト。すると、アンダーソンは中邑の顔面をかきむしり、さらに胸板にパンチを連発し、「イヤァオ!」と挑発するように雄叫び。そして、中邑の後頭部を小馬鹿にするように蹴り上げる。
これには中邑もエルボーで反撃。しかし、アンダーソンはカウンターのゼロ戦キックを叩きこみ、そして串刺し攻撃へ。これを迎撃した中邑は、すかさずジャンピングボマイェ。そして、エルボーからアンダーソンの後頭部にジャンピングキックを見舞い、顔面踏みつけバイブレーションへ。しかし、アンダーソンもすぐさま立ち上がり反撃。だが、中邑はアンダーソンの串刺し攻撃をキックで迎撃すると、アンダーソンをコーナーに固定して、その腹にヒザを叩きこむ。
ここで両者はエルボー合戦へ。これに競り勝ったアンダーソンは、間髪入れずにリバースガンスタン。さらにアンダーソンは中邑の串刺し攻撃を交わすと、ジャンピングキックを叩きこみ、ランニングジャンピングパワーボムを敢行。だが、中邑もキックで反撃すると、バッククラッカーに繋ぎ、さらに胴絞めスリーパーでアンダーソンのスタミナを奪っていく。そしてリバースパワースラムを見舞い、続けてボマイェを狙うが、アンダーソンはカウンタースピニングスパインバスター。
両者は再びエルボー合戦へ。これをバックエルボーで制した中邑は、追撃のカカト落とし。そして、スライディングボマイェを決めるが、アンダーソンはカウント2でキックアウト。続く中邑のボマイェを交わしたアンダーソンは、セカンドロープに登った中邑に対して、飛びついてのガンスタンを炸裂。さらにアンダーソンはセカンドロープに登り、中邑を抱え上げると雪崩式のスピニングガンスタン。だが、次のガンスタンを交わした中邑は、大一番でのみ見せるランドスライドを敢行。
続く中邑のエルボーで、アンダーソンはエプロンサイドに後退。しかし、アンダーソンはロープを1回転すると、その反動を利用してラリアット。そしてバーナードライバーで中邑を突き刺すが、これはカウント2。ここを勝機と見たアンダーソンは、正調のガンスタンを狙うが、中邑は空中でアンダーソンの腕を捕獲し、腕ひしぎ十字固めに切り返す。だが、これはアンダーソンが丸め込みで脱出。
そしてアンダーソンはまたもガンスタンを狙うが、中邑は交わしてアンダーソンの後頭部にボマイェ。そして、正調ボマイェの体勢に入るが、アンダーソンはエルボーで迎撃。ならばと、中邑はスタンディング状態のアンダーソンのアゴをボマイェで打ちぬき、3カウントを奪取。中邑が接戦を制し、インターコンチ王座初防衛に成功した。
COMMENT
ロッキー「シンスケ、from LA道場to ケイオス。 防衛おめでとう。カンパーイ!」
中邑「ありがとうございます」
外道「おめでとう、真ちゃん」
※石井、矢野、外道、ロッキー、バレッタがコメントブースを去る
——今日の試合を振り返って、アンダーソン選手はいかがでしたか?
中邑「そうっすねぇ。まぁホントのこと言うと、ここ2週間ずっと緊張して。今まで緊張というモノを克服したと自分ではそう思っていましたが、まだまだちっちゃいっすね。なんだろうなぁ、何度もアンダーソンと闘ってきた中で、今日の感情に悔いはなかったかもですね。まぁロッキーがfrom LA道場、アンダーソンもそう。やっぱり(胸を叩き)自分の気持ちの中では、アイツは特別だから。試合に賭ける思いも、重たかったですよ」
——その特別な相手に勝利して、今年のインターコンチネンタル戦線は終わり、そして1.4東京ドーム大会もいよいよというところにもなってきましたが、とんでもない挑戦者が現れたんじゃないですか?
中邑「そうっすね。まぁ待ちに待ったというか、このインターコンチの闘いの中で、一度も、タッグですら触れてない、10年以上前に両国で触ったくらいですからね。まぁ自分の中でただ一つ触れてない刺激で言うなら、AJスタイルズでしょう」
——ファンもどんな闘いになるんだろうと楽しみに待ってると思いますが、AJ戦に向けて意気込みをお願いします。
中邑「さっきの今ですぐ意気込みもなにも、AJ、棚橋、オカダ、試合見てる。世界の試合に出かけた時に、必ずAJがいる。その凄さも間近で見て来た。アイツは自分に足りない、自分の持ってない何かを持ってるんでしょう。獲りに行きます、マジで」
——次期シリーズのことを考えると、下手すると、AJスタイルズにまったく触れずにドームを迎えることが考えられますが?
中邑「どうせなら、そっちの方が。東京ドームなら刺激的じゃないですか。(※記者からの質問が終わると)なければ以上。ありがとうございました。最後にチャド、I love you」
アンダーソン「(※コメントスペースにたどり着くなり座り込み、頭を抱え込む。そしてコメント)いつになく強く(打撃を)叩き込んできた。俺もいつも以上に強く返していった。だからこそ、あそこまでハードな闘いになった。そして俺は負けた。俺たちのこのプロフェッショナル・レスリングの闘いに、世界中の誰も文句は言わせない!シンスケ・ナカムラはベストなプロフェッショナルレスラーだ。だけどそんなこと関係ない。彼はベストフレンドだった。だけど今はそんなこと関係ない。今の俺たちはプロフェッショナル・レスリングにおける関係だけだ。今日は負けてしまった。完敗だ。しかし俺はまた、あのリングに戻る。彼とまた向かい合う。2012年のG1決勝のように、また大舞台で向かい合った。そして、この2015年、大舞台のメインイベントで闘えたこと。(※ここまで言ったところでAJスタイルズが歩み寄り、慰めるようにアンダーソンの頭を胸の中に抱き締める)次はここにいるAJスタイルズが、誰もが認めるベストレスラーである彼が、IWGPインターコンチネンタルのベルトを奪う。サンキュー、BULLET CLUBの兄弟たち」
AJ「こういう結果になった限り、次は俺が行かなければならない」