DOMINION 7.5 in OSAKA-JO HALL
- 日時
- 2015年7月5日(日) 14:30開場 16:00開始
- 会場
- 大阪・大阪城ホール
- 観衆
- 11,400人(超満員札止め)
-
第5試合 60分1本勝負
NEVER無差別級選手権試合- (第8代チャンピオン)
- (チャレンジャー)
※真壁が初防衛に成功。レフェリー|タイガー服部
MATCH REPORT
ゴングと同時に「オッシャ、来いオラ!」と気合を入れる真壁。まずは石井がロックアップから、いきなりのラリアットで真壁を場外に追放。そして、なんとコーナートップからトペコンヒーロを敢行し、場内を沸かせる。真壁はリングに生還するも、石井は逆水平チョップ、ヘッドバット、ストンピングで追い詰めていく。さらにブレーンバスターを見舞い、「真壁どうした!」と挑発。すると、真壁はエルボー合戦に持ち込み、ロープに飛んだ石井をパワースラムで投げ捨てて反撃開始。さらにコーナーで石井の頭上にナックルを落とすと、ノーザンライトで投げ切る。
負けじと今度は石井が反撃。逆水平チョップ、ナックルを交互に真壁に打ち込み、お返しのパワースラム。続いて両者は足を止めて、真っ向から張り手とナックルを交換。競り勝った石井はロープに飛ぶも、待っていたのはカウンターのラリアット。そこから真壁はパワーボム。さらに石井の後頭部にエルボーを入れ、ラリアットを狙うが、これは相打ち。そして両者はショートレンジのラリアットをぶつけあうが、またも競り勝ったのは石井。そして真壁を高々と抱え上げてパワーボム。さらに真壁をトップコーナーに固定すると、雪崩式ブレーンバスター。しかし、続くスライディングラリアットは真壁がかわし、お返しのデスバレーボム。すると、石井は左肩を押さえてうめき声を上げる。
両者はエルボー合戦を繰り広げるが、石井は肩を押さえて倒れ込んでしまう。しかし、真壁の追撃のエルボーをかわすとジャーマン。真壁も負けじとジャーマンで固めるが、これはカウント2。ここを勝機と見た真壁はコーナーからキングコングニーの構えに入るが、避けた石井は真壁のバックを取ると、コーナーに向けて投げっぱなしジャーマン。そして後頭部ラリアットを見舞うが、真壁は反撃の袈裟斬りチョップ。すると石井は強烈な頭突きで真壁からダウンを奪い、スライディングラリアットを繰り出すが、これはカウント2。
石井は強烈なラリアット、そして垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、これは真壁が足をバタつかせて回避。そして石井を肩に持ち上げて、その顔面をコーナーに叩きつけると、ドラゴンスープレックス。さらに強烈な後頭部ラリアット。石井がなんとか立ち上げると、今度は互いに袈裟斬りチョップを乱打。競り勝った真壁は石井をコーナーに詰めると、ショートレンジのラリアットを連発。すると、石井は前のめりに倒れ込んでしまう。エプロンサイドには林リングドクターの姿も。
鬼気迫る表情の真壁は、とどめとばかりに石井をトップコーナーに上げるとスパイダージャーマン。そしてキングコングニーを後頭部に突き刺してカウント3。王者が粘る挑戦者を下し、初防衛に成功した。
COMMENT
真壁「死闘だよ。あの野郎とやるときは、いつも死闘だよ。そんなことわかってる。んなことわかってるけどよ、それが俺たちの闘いだからしょうがねぇ。でも、足、何回ぐらついたか。是が非でもベルトを獲り返てえっていう気持ちが伝わったしな。まごついちゃったな、勝負に。言葉で言うと“呂律が回らねえ”、足腰が、いや“三半規管が腰抜かしてた”。いやあ、危なかった」
−−序盤の石井選手のラリアットから、かなり追い込まれたように見えましたが……。
真壁「効いたな。序盤戦にいきなり……。アドレナリンが出まくってる時だったら、あんなの屁でもないけどさ、始まったばかりで、やろうがどうやって勝負を仕掛けてくるかって、読み合いだろ? そこで大きいの喰らっちゃったよ。ダメだな、俺もダメだな、そういうの考えると。ガムシャラにいくべきところを計算なんかしちゃうと。王者の風格? いや、違う。王者の打算、王者のなまけみたいなもんだな。甘えだな。それが出たな。勝負どころって時に、勝負懸けないと、絶対にて響いてくるから。それをますます実感できたな。(4.29)熊本では勝ったは勝ったけど、階段上るのもやっとの状態だったろ? 今回は、逆に俺がそうしてやろうと思ったけど、ダメだな。野郎も一流の選手ってことだろ。あれを見たら誰もそう思うだろ」
−−それを乗り越えてのBEVER王座防衛を掴み取りました。
真壁「言ったろ? 一番スゲエのは俺なんだ。どんなに相手が凄かろうが、俺には関係ねえんだ。俺は目の前の相手をねじ伏せるだけだ」
−−このあと防衛戦もですが、『G1』も始まります。
真壁「ダメだね。俺自身、気持ちに甘えもなければ、うぬぼれもない。そんなもの、ありゃしねぇけど、今日の試合中盤の“いけんじゃねえか”っていう甘え、それが向こうに波をやったかなって感じがするね。現役バリバリの横綱、IWGPのチャンピオン、ボクシングの3冠チャンピオン、やつらは新弟子だろうがなんだろうが容赦しねえ。だから試合が面白くなってくんだ。前回の石井もそうだったし、今回の石井も是が非でもというもの(ベルトを奪い返してやるという気持ち)だった。いやあ、試合中、何回(記憶が)飛んだかわかんねえよ。だからプロレスって面白いんだろうな。やってる方はキツイけどよ。チャンピオンのまま殿堂入りしたいなと思うわ。ところがどっこい、こういう試合じゃねえと響かねえやつらもいるだろ? そういうヤツらに、新日本プロレスのこの俺様の試合がスゲエだろってお見舞いするのが、この俺様の生涯の目標だ。まあでも、あの豆タンク、どっから力出んだ?」
−−1.4東京ドームから数えて、石井選手とは3度目のシングルマッチでしたが、それでも敵ながら天晴れって感じでしたか?
真壁「それがプロレスのスゲぇとこだろ? ほんとだったら地の底まで落としてよ、2度と這い上がれないところまでケチョンケチョンにしてやろうって思うけどよ、そうもやってやれない。上等だよ。試合見て、わかんだろ? 小兵ながら、ヒールでありながら、どんな(に相手が)デカかろうが、力持ちであろうが、ストライカーであろうが、関係なく勝負する。だからこそ、プロレスは面白えんだよ。俺だってそうだろ? 何にもねえところから始まってんだから。だから言い方変えりゃ、俺と石井の試合は、“ザ・新日本プロレス・雑草”だよ。そうじゃない? 俺、別にエリートだから、雑草だからって、そんなこと言ってるわけじゃねえ。雑草だからスゲエ試合、見せれんだ。それだけだ」
−−先ほど「王者の甘えがあった」って言われましたけど、そういう試合を乗り越えて勝ったことが、今後の防衛ロードのプラスになることはありますか?
真壁「間違いないね。そういう甘え、俺は甘えなんて微塵も感じてねえけど、スキができんだよな。それは甘えでしかないんだ。次はいろんな挑戦者とやってもいいし、石井でもいい。新日本得意のリマッチもあんだろ? 俺は望むところだ。だから面白えんだ、プロレスは。何度でも言ってやる。ただ、キツイけどな」
※石井はノーコメント