Aブロック公式戦、飯伏幸太(5勝3敗)と後藤洋央紀(4勝4敗)が対峙。両者は15年の『NEW JAPAN CUP』の優勝決定戦で激突し、そのときは飯伏が勝利を収めている。この一戦を落とせば、今年の『G1』は負け越しとなる後藤としては、意地を見せると共に『NJC』のリベンジを成し遂げたいところ。飯伏としてもひざびさの新日本参戦を有終の美を飾りたいところだが果たして?
開始のゴング、ロックアップで組み合うと、飯伏はロープ際でクリーンブレイク。続いて後藤はヘッドロックに固め、ショルダータックルでダウンを奪う。しかし、飯伏も強烈な右ミドルで後藤を場外に落とし、バミューダトライアングルを狙う。だが、後藤はエプロンサイドからラリアットで迎撃。
そして、後藤は飯伏を鉄柵に叩きつけ、首筋にエルボー。後藤は戦場をリングに戻すとブレーンバスター。そして、チンロックから頭部にエルボーを落とす。飯伏もエルボーで反撃するが、後藤はひるまず、逆にエルボーで後退させて串刺しラリアット。だが、飯伏もカウンターのドロップキックを炸裂。
ここから飯伏はヒザ立ち状態の後藤にキックを連発。そして、打撃のコンビネーションからその場飛びのムーンサルトプレス。続いてバックを取るが、後藤は切り抜けて左ミドル。だが、飯伏はこれを受け止めてエルボー。ここから両者はエルボーのラリー。続いてロープワークの展開から飯伏がジャーマンを決めるも、すぐに立ち上がった後藤はラリアットで豪快に一回転させる。
後藤は村正を決めると、飯伏をコーナー最上段に設置。そして、雪崩式の牛殺しを狙うが、切り抜けた飯伏はオーバーヘッドキック。今度は飯伏が雪崩式攻撃の体勢に入るも、後藤はヘッドバットで落とす。しかし、飯伏はロープの反動を利用してワンジャンプでコーナー最上段に登ると、一気に雪崩式フランケンシュタイナーを敢行。
ここから両者はラリアットの相打ち。続いて後藤がラリアットを繰り出すが、飯伏はその腕にキック。そして、ロープに走るも、後藤は両肩に抱え上げて牛殺しを炸裂。さらにGTRを狙うが、飯伏は後方回転して回避。そのままドラゴンスープレックスの体勢に入るも、後藤は切り返してスリーパー。
そして、飯伏の動きが止まると自ら技をとき、PKを炸裂。ここから牛殺しを狙うが、飯伏は丸め込みに切り返す。これは後藤が返すも、すかさず飯伏は延髄にキックをヒット。ここで飯伏はカミゴェの体勢に入るが、後藤はこらえるとヘッドバット。そして裏GTRを決めると、GTRに繋いで激勝。
この結果、後藤、飯伏共に5勝4敗で『G1』公式戦を終えた。
後藤「今回、決勝にはいけないかもしれないけど、終わってみれば充実した『G1』でした。最後の公式戦勝利で終われてよかったです。決勝にはいけなかったけども、今後に繋がるオレにとっては最高の『G1』だったんじゃないかと。今日の結果はまた来年必ず活きると思いますので。もう来年を見越して明日からやっていきます。ありがとうございました」
※飯伏はインタビュースペースに着くなり座り込む。
――久しぶりの『G1』参戦で、今までとは違ったものになったのでは?
飯伏「そうですね。決勝に行く可能性はものすごく低かったんですけど、最後まで諦めず、『まだこれ勝てばどうにかなるかな』っていう…ならないのかもしれないけど、本当にゼロではないと思ったんで。まぁ最後、自分に出来る限りの力は出せたんじゃないかと思います」
――リーグ戦では棚橋選手への勝利が大きかったのでは。
飯伏「状況としても、自分の地元の鹿児島で棚橋さんとやって、『G1』リーグ戦ながら勝つことができて、ホントにいい経験をさせてもらったなと思います」
――開幕前に大爆発すると言ってましたが?
飯伏「自分がやれることはやったつもりなんで、自分は大爆発したつもりです。それはもう、自分は大爆発したつもりなんですけど、ファンの方がどう思うかは分からないです」
――久々のシリーズで、厳しかったとかキツかったとかは?
飯伏「キツかったし、いろいろプロレスの勘だったり新日本プロレスのプロレスというのがまた新しくなってる感じがしたんで、自分がいた2年前とは全然違ってて、また新しいところでやった感覚ですね。でも、思ったよりも疲れとかはないですね。むしろ、もっと経験したいというか、もっと戦いたい。そう思いました。ホンットに楽しかったです」
――今後の新日本プロレス参戦については?
飯伏「ファンの皆さんがどう思うかは分からないですけど、もう一回チャンスがあればまた出たいです。自分の中ではチャンスは切り開いたつもりなんで」
――最後、四方のお客さんに挨拶していましたが。
飯伏「長い『G1』、本当にありがとうございましたと。自分に声援してくれる人たちに、本当にありがとうという気持ちを伝えたいですね」