この日のメインイベント、第10試合は、ただいま『G1』両ブロックで唯一の4連勝(=8点)を誇るIWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ。
この日の相手は、今年の『G1』“初出場”ながら、左ヒザを負傷中、さらに星取も「1勝3敗=2点」と苦しい展開が続いているジュース・ロビンソンが公式戦で激突する。
試合は、「オカダ」コールと、「ジュース」コールが交錯しながらスタート。まずはロックアップからおたがいを確かめるように、腕をとり合う攻防。ここから、オカダはグラウンドでジックリ腕を決めていく。
オカダはヘッドロックからショルダータックルで先行。一方、ジュースは巻投げを連射してからのスライディングキック式のラリアットで呼応。
この攻撃で場外へ出たオカダだったが、追いかけてきたジュースをフェンスの外にショルダースルー。イスを設置して、ファンに拍手を要求したオカダだったが、ここを背後からジュースが急襲。
しかし、冷静なオカダはジュースを鉄柵に叩きつけて、ビッグブーツでフェンスの外に蹴り込む。さらに、リングに上がってきたジュースにセントーンアトミコ。続いてネックブリーカー。ここから、厳しいチンロックでジュースを捕獲。
ジュースも場内の「ジュース」コールに反応しながら、立ち上がってオカダにパンチ。オカダはボディスラムから、セントーンを狙うが、これを不発に終わらせると、ジュースはガットショットで反撃!
さらにジュースは串刺しのボディアタック、河津落とし、セントーン、ボディスプラッシュと畳み掛ける。たまらず左ヒザを攻めたオカダに対し、カウンターのスパインバスター。必殺のキャノンボールも炸裂させて、一気にペースを握る。
しかし、ファイヤーマンズキャリーで担ぎ上げてのプリンスズ・スロウウン狙いはオカダがカット。ここから変形4の字固めでジュースのヒザを容赦なく締め上げていく。これを苦悶の表情で、なんとかエスケープしたジュース。
引き続き左ヒザを狙われる中、リバースDDTを決めたジュース。自身に気合を入れてからのナックル発射するが、オカダもアッパー式のエルボースマッシュで譲らない。
ここからエプロンに立ったジュースは、場外へ向けたブレーンバスターを狙うものの、これはオカダが踏ん張ってカット。
ここから両者ともエプロンの攻防となり、ジュースはエプロンサイドでパイルドライバーを狙うも、逆にオカダにリバースされて背中からエプロンに叩きつけられてしまう。このダメージが深かったのか、場外カウントギリギリで生還するジュース。
ここでオカダはボディスラムから、得意のダイビングエルボードロップ。そして、レインメーカーポーズに場内は大歓声。しかし、続くレインメーカー狙いは、ジュースがフルネルソンで捕獲、ここから豪快にオカダを叩きつけていく。
続くパワーボム狙いは切り返されたものの、ジュースはカウンターのドロップキック発射。しかし、オカダもすかさず本家・ドロップキックで逆襲。ここから再び、レインメーカーを狙ったものの、これを切り返したジュースは渾身のラリアットをヒットさせたが、カウント2。
一気呵成のジュースは今度こそプリンスズ・スロウウンを成功させたが、これもカウントは2。ここでついにパルプフリクションの体勢に入ったものの、オカダはツームストンパイルドライバーで切り返してみせる。
ここでダウンしているジュースに向かって「立てよ、コノヤロー!」と荒々しく吠えながら顔面にキックを入れていったオカダ。「来いよ、コノヤロー!」「どうした? こんなもんじゃねーだろ?」と挑発。これにジュースに立ち上がると、オカダはニヤリと笑顔を見せる。
ここからオカダは強烈なフロントハイキック2連発。しかし、ジュースも自分の頬を叩いて鼓舞しながら立ち上がり、ハイキックをカットして、スピンキック発射!
さらに場内の「ジュース」コールの中、オカダのリバースネックブリーカーを切り返して豪快なパワーボムを炸裂させると、場内は騒然……! ここからパルプフリクションを狙ったものの、スピーディーにレインメーカーで切り返していくオカダ。
しかもダウンした状態でも、手を離さないオカダはジュースを引きずり起こしてのラリアット。さらに「うわああああ!」と吠えながらのレインメーカーを決めようとしたが、なんとジュースが渾身のナックル炸裂! これには場内も大歓声。
絶好の勝機到来と見たジュースは、力を振り絞ってパルプフリクションの体勢へ。しかし、この体制から、オカダはジュースの身体が宙に浮いたタイミングに合わせて、衝撃のジャーマンスープレックス!そして畳み掛けるように強烈なレインメーカーを炸裂! これがダメ押しとなって、カウント3を奪取した。
相手の力を引き出したうえでの圧倒的な横綱相撲で、なんと破竹の5連勝(=10点)をマークした王者は、完全に独走状態へ。はたして、公式戦でこの男を止める選手は出て来るのか?