飯伏と内藤が『G1』公式戦で激突する好カード。両者のシングル対決はこれまで3度行われ、飯伏が2勝1敗で勝ち越し。しかし、一昨年の『G1』では内藤が勝利を収めている。

　序盤、飯伏がロープ際でクリーンブレイクすると、内藤がツバを吐いて挑発。そして、内藤は飯伏を場外へ落としてロープへ走り、フェイントでリングへ寝そべる。
　その後、内藤はわざと飯伏と組み合わずにおちょくるが、飯伏が背後から急襲。すると内藤はスライディングを繰り出すが、飯伏がジャンプしてその場飛びフットスタンプを投下。
　それでも内藤は飯伏の脚をセカンドロープへかけ、変型ネックブリーカーをお見舞い。そして、エプロン上でスイングネックブリーカーを敢行すると、変型サーフボードストレッチで絞り上げる。
　内藤の攻撃は続き、スイングネックブリーカー、変型チンロック。だが、飯伏はカウンタードロップキックで逆襲し、打撃ラッシュで追い討ち。さらに、カウンターフランケンシュタイナーで内藤を場外へ追いやり、コーナー2段目からムーンサルトアタックを食らわせる。
　続いて飯伏はスワンダイブ攻撃を狙うが、内藤が回避。そして、マンハッタンドロップで反撃すると、飯伏を踏み台にしてエプロンへ飛び出す。ところが、飯伏がバックエルボーで内藤をダウンさせ、セカンドロープへ乗って持ち上げようとする。だが、脱出した内藤が水面蹴りで飯伏の脚を刈ってセカンドロープへぶつけ、トップロープ越しの低空ドロップキックを食らわせる。
　これでペースを掴んだ内藤は、コーナーを利用した変型ネックブリーカー、ジャーマンスープレックスホールド、フェイント式延髄斬りで追撃。だが、次のジャンピングエルボーアタックは飯伏が受け止め、ジャーマンスープレックスホイップで逆転。
　ここから飯伏は内藤の胸板へローキックを連発。レッドシューズ海野レフェリーの注意で1度はロープブレイクするも、なおも蹴り続ける。そして、強烈なショートレンジラリアットで追撃。
　「飯伏」コールを大「内藤」コールがかき消す中、飯伏はラストライドの体勢に入る。だが、内藤が脱出し、ジャーマンスープレックスホイップ、グロリアで挽回。
　次に内藤は飯伏をコーナー最上段へ乗せ、トップロープ上から雪崩式リバースフランケンシュタイナーを敢行。そして、デスティーノを仕掛けるが、飯伏が抵抗して内藤を担ぎ、槍投げでコーナーへ突き刺す。
　続いて飯伏はエプロン上の内藤をセカンドロープから持ち上げ、超高角度ジャーマンスープレックスホイップを敢行。しかし、内藤はギリギリでフォールを跳ね返す。
　両者へ向けた大歓声で場内が騒然とする中、飯伏がラストライドの体勢に入る。しかし、内藤が脱出し、ロープを利用したスイングDDTで逆転。
　20分が経過し、内藤が再び雪崩式攻撃を狙う。しかし、飯伏が回避してリング内へ退避し、コーナーへ残った内藤にオーバーヘッドキックをお見舞い。そして、なんと雪崩式パイルドライバーで叩きつけるが、内藤はまたもやフォールを返す。
　さらに場内が騒然とする中、飯伏のリバースフルネルソンから内藤が脱出。そして、浴びせ蹴りからデスティーノを仕掛けるも、飯伏が抵抗し、掌底連打で挽回。
　そこから飯伏はハイキックを放つが、内藤が回避し、変型デスティーノで逆転。そして最後は、（正調）デスティーノで飯伏を破った。

内藤「初戦に勝った。だから、なに？　飯伏に勝った。だから、なんだよ。俺は『G1 CLIMAX』に優勝したくてエントリーしてんだよ。別に、飯伏に勝ちたいから、この『G1 CLIMAX』にエントリーしてるわけじゃないしね。それに言ったでしょ？『今年のG1 CLIMAXで“一番の消化試合”は飯伏戦だ』って。さぁ、次の公式戦は21日後楽園ホール。メインイベントでのYOSHI-HASHI戦。ってことは、つまり次の大合唱は21日の後楽園ホールってことっすかね。21日の後楽園ホール大会、ご来場予定の皆様、楽しみに待っててください。思いっ切り大合唱しましょう。ではでは皆様、またお会いしましょう。アスタルエゴ、アディオス」

飯伏「（※コメントスペースにたどり着くなり座り込む。しばらく言葉が出ない様子。カメラのシャッター音だけが鳴り響き、長い沈黙の後に口を開き）……すいませんでした。（※一言だけ絞り出すと、またもしばらくの沈黙）……ありがとうございました（※と言いながら、土下座するように頭を下げる。それだけ言うと立ち上がり、ふらふらした足取りで控室へ戻っていった）」