3月6日、「旗揚げ記念日」大田区総合体育館大会の前に、新日本プロレスの三澤威トレーナーが緊急会見を開き、3月3日沖縄県立武道館にて試合中の頸椎負傷により病院に搬送された本間朋晃選手の状況について、説明が行った。なお、正式な症状名は「中心性頸椎損傷」と発表された。
■三澤トレーナーの話
「本間選手なのですが、頸椎のところの頸髄の中心性損傷ということで、頸髄の3番・4番のところでちょっと腫れが見られるということで、そこから来る神経が麻痺した状態になりました。徐々に翌日から手足の動きが見えてきまして、現在、下肢(脚)のほうはかなり動きが出ています。それで、上肢の手のほうも、物を握ったりとか、肘を曲げたりという動きが見られてきているので、日に日に麻痺の状態がよくなっている状態です。3・4番付近で一番心配された呼吸とか、心臓のほうに来る神経がどうかな?というのがあったんですけど、急性期(ケガ直後の危険な状況)の3日間ぐらいを見まして、そこの心配もだいぶ消えましたので、いまはICU(集中治療室)ですが、今日の午後にも一般病棟に移って、そのまま回復を待つ見込みで、状態を見ている状況です」
■報道陣からの質疑応答
――本人の意識は?
三澤 意識は最初の時点からシッカリありました。会話もリング上の時からできていましたし。
――ちょっと一部では、言葉がうまく話せていないんじゃないかという話もありましたが。
三澤 リングの上でも会話は可能だったんですけども。ただ、ある程度の力を入れないと声が出ないので。かすかには会話はできてたんですが、リング上ではハッキリとはできていなかったんですが。病院に着くころには、正常に会話をしていました。
――難しいと思うんですが、今後の見通しは?
三澤 これはですね。2、3日経っても、マヒの改善や動きが見られない場合は心配なんですけど、幸い日に日に動きがかなり見られているので、それをあとはどの程度回復していくかということなので、希望は持てると思いますね。
――本人は、実際どんなことを話している?
三澤 本人は、「絶対によくなる」「動けるようになってまたリングに戻る」と。それとあの状況ながらも、けっこう皆さんのことを心配して、「すいません」とか「迷惑かけます」とか。あとはたわいない話も日常の会話もしてますし。いたって元気でやってます。
――今後の治療なんですが、手術という選択肢はない?
三澤 現在の状況に関しては、場所が脊髄なので、手を入れて何かするとか、積極的に何かをするという方法ではなくて、まずは本人の自力で回復を待つという感じですね。その後に関して、以前のケースでいえば中西学選手みたいに、そこから何か手術をする、とかいうことはいまは考えてなくて、そこは今後の話になると思います。
――イメージ的には、「腫れが引くのを待つ」という感じなんでしょうか。
三澤 う~ん。わかりやすく言うと、一般のケガで捻挫したりとか、ケガしたところが腫れる、と。それと似たような状況が脊髄の中でも起きていますので、その腫れが引いてくると、今度は落ち着いてくると。そんな感じですね。
――その腫れが引いてしまえば、意外と回復は早いというか希望が持てる。
三澤 そうですね。それはもう希望が見えますね。ただ、その普通の、どの場所が折れたとか捻挫したとか靭帯が切れたとかというわけではないので、まず回復してみない限りはわからないですね、脊髄の場合は。なので、要何か月とか、どのぐらいとか期間は予想がつかないですし。もう、ホントにあっという間によくなる場合もあれば、マヒが多少残る場合もあるし。そこはなってみないとわからないので、回復するのを期待するという状況です。
――三澤さんの見方でけっこうなので、ケガした時の状況を具体的に説明してもらえれば。
三澤 いや、ホント、試合の技の瞬間を見ていないので、リング上に駆け付けた時点では、「動けない」と。四肢麻痺状態でした。本人が「動けない」と。で、運ぶ過程で手足の動きのチェックもしましたけど、その時は動かせない状況でした。
――現在は、沖縄の病院にいらっしゃるということですが、様子を見て東京に動かす?
三澤 まず、脊髄に振動を起こさないというのが一番なので、そこの固定が確保されて、多少動いてもそれ以上脊髄が悪化しない、という状況であれば転院することを考えます。いまの状況ですと、しばらくは沖縄の病院ということになりますね。
――いま、ご家族が付き添っていらっしゃる?
三澤 いまはもう一人のトレーナーが付いていますね。ご家族の方とは毎日やりとりをしていますが、沖縄ということもあって命に別状はないということで現時点では、来ていない状況です。
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