約2年ぶりに新日本プロレスに突如出現した“鈴木軍”のボス・鈴木みのると、“IWGPヘビー級王者”オカダ・カズチカがいきなり激突するなど、注目カードが目白押しの“冬の札幌決戦”2月5日(日)北海きたえーる大会を、ミラノコレクションA.T.先生が徹底解説!
■『戦国炎舞 -KIZNA- Presents Road to THE NEW BEGINNING in SAPPORO 〜復活!雪の札幌決戦〜』
2月5日(日)15:00〜北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
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※「ロイヤルシート」「アリーナA」「アリーナB」は完売となりました。
■あの“絵”が素晴らしい。前の何倍にも、迫力、仕事ぶり、暴れっぷりを感じましたね。
――さて、ミラノさん。1月5日の後楽園大会で、鈴木軍が新日本プロレスに戻ってきましたが?
ミラノ 来ましたね~。いや、ビックリしましたよ。
――あの時、ミラノさんは現場にいましたよね?
ミラノ はい。解説してました。で、解説してたら、いきなりですよ。鈴木軍、計8名ぐらいがウジャウジャと来て。やっぱり、鈴木みのる選手の殺気は、全然変わってないですし、あの絵が素晴らしいですね。外国人2人が、リングの上を掃除して、タイチと(エル・)デスペラードとTAKA(みちのく)選手とかが、外を掃除して、ボスが来るまでに、リングの上とリングの周りを、キレイに掃除しておかなきゃみたいな。
――たしかにそうでした。
ミラノ で、そのあとに、ボスはゆっくり来たじゃないですか? あと飯塚(高史)さんは、デスペラードが首輪で引っ張ったりとか、金丸(義信)選手も来てたし、役割が確立されてますよね。
――そうですね。BULLET CLUBや、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンはフラットな感じがありますが、鈴木軍はボスと配下という関係がハッキリしてますよね。
ミラノ お城があったら、王様が必ず一人いて。将棋で例えると、ランス・アーチャーとデイビーボーイ・スミスJr.が、角と飛車ですかね? 相手を片付けに行くっていう意味では。もうその絵が、強烈に頭に残ってて、「これは凄いわ!」と。以前の何倍にも、各選手の迫力、仕事ぶり、暴れっぷりを感じましたね。
■鈴木選手のスタイルには、ケンカが入ってるんですよね。悪態をついたりして、相手をカッカさせたり、「来てみろよ!」っていう顔の表情とか。
――そして、鈴木みのる選手は、2月5日(日)札幌大会で、オカダ・カズチカ選手のIWGPヘビーのベルトに、いきなりの挑戦となりましたが?
ミラノ いきなりですよね。これって、鈴木選手からしても、リスクがあると思うんですよね。1月5日に2年ぶりに帰ってきて。で、お客さんの反応も賛否両論でしたよね?
――そうですね。
ミラノ ノアのリングでベルトを獲って、ガンガン荒らしてたっていうイメージもあるんですけど、一番新しいイメージは、「(GHCヘビー級の)ベルトを獲られた」っていうのが、やっぱりお客さんの頭の中に残っていて、そこから来るヤジがあったり、そういう声はボクも解説席にいて聞こえてはいたんですよ。
――ノアでベルトを落としてるのに、「なぜ、いきなりなんだ?」ということですよね?
ミラノ そうですね。いきなり来て、東京ドームで凄い試合をしたカズチカ選手に挑戦するのは、「ちょっと卑怯だろ」と。「それに、いきなり挑戦しちゃっていいの?」的な空気もあったじゃないですか? で、1か月後にタイトルマッチが組まれるっていう部分で、「リスクが非常にあるな」と。これで鈴木選手が、もし負けてしまった場合は、立場がなくなるってことですからね。
――批判が現実化してしまうということですね。
ミラノ 「ほら、やっぱりな?」みたいな。ただ、鈴木選手としたら、勝つことしか考えてないでしょうから。というか、どんな手を使ってでも、ベルトを引っぺがそうと思ってるでしょうから。そこの部分で、「非常に怖いし、不気味」ですね。いつもの殺気とは違う、独特の怖さがありますね。
――1月4日の東京ドーム大会でのオカダ・カズチカvsケニー・オメガ戦を見ても、新日本は試合スタイルが進化していると思うのですが、改めて鈴木選手の試合スタイルというのは?
ミラノ 鈴木みのる選手って、なんだかんだ相手を潰しますけど、要所要所で、対戦相手の色って少し出るんですよ。ただ、鈴木選手のアクの強さを上回ることが難しいので、試合が終わってみると、「鈴木みのる選手の圧勝だったよね」というイメージが凄くつきやすいんです。
――よくわかります。
ミラノ ただ、試合の攻防だけ見てると、相手も鈴木選手に対してガンガン技をやってたりするんですよ。でも、要所要所のポイントを鈴木選手は絶対に外さない。しかも、悪態とか殺気、「この人、強いよね」っていうイメージが、お客さんに浸透してるので、ちょっと何かをやるだけでも、「やっぱり強いわ!」っていう風に思われるんですよ。しかも、実際に強いですから。結果的に、「鈴木選手に色を消されてしまったね」とかいう圧勝のイメージがつきやすいですよね。
――改めて、ミラノさんから見て、鈴木みのるというレスラーはどんなタイプの選手ですか?
ミラノ まず、打撃とサブミッションが中心ですよね。加えて、プラス半分、“ケンカ”が入ってるんですよね。でも、ボコボコ殴るとか、ボコボコ蹴るとか、そこら辺のドラム缶を使うとか、そういうのじゃなくて、スピリット的に、ケンカが入ってるんですよ。
――なるほど。
ミラノ そこが「相手を潰す」っていうところなんでしょうけど。で、相手をおちょくって、バカにして、打撃を誘っときながら、あえてその打撃を喰らって、さらに自分がキレるみたいなスタイル。そういう部分で、『ドラゴンボール』のフリーザの変身じゃないですけど、第一形態、第二形態、第三形態と、キラーぶりが変身していくイメージが、凄く強いですね。
――かつての新日本プロレスのストロングスタイルというのも、そのケンカの要素が濃厚に入っていたと思いますが?
ミラノ ただ、ケンカとストロングスタイルも、微妙に違うとは思うんですよね。レスリングの打撃とグラウンドを、しっかりやるっていうよりも、なんか汚い言葉を吐いたり、悪態をついたりして、相手をカッカさせたり、「来てみろよ!」っていう顔の表情とかが、凄くケンカっぽく見えるというか。
――たしかに鈴木選手は、ケニー・オメガ選手みたいに、ベストバウトを念頭にしている選手とは、ちょっとタイプが違いますよね。
ミラノ そうですね。お互いのいいところを出した上で、自分がさらに上をいってやるとか、そういうスタイルが、いまの新日本プロレスで中心になって来ている中で、「そんなの関係ない」「俺が勝てば、それでいい」っていう部分を前面に出している印象が一番強い選手ですね。
■いまのカズチカ選手は、いろんな“修羅場”を乗り越えてきてるので、全然心配はいらない。
――ここ数年のファンとしては、鈴木選手のスタイルに“異物感”もあると思いますが?
ミラノ そうですね。たしかに普段のオカダ選手vsケニー・オメガ選手の闘いでも、オカダ選手のドロップキックが当たり、お客さんが沸きます。でも、鈴木選手に同じようにドロップキックが当たった時には、「あの鈴木選手に当たった」っていう部分で、さらに沸くと思うんですね、お客さんが。
――ああ。そういう意味で、ファンの感情移入の仕方も変わってくる。
ミラノ そうですね。単純な技の攻防ではなく、まともに技も当たるかわからないような、“当てにくい人物”に対して、技が当たった時、技を仕掛ける時は、お客さんがもっと喜ぶと思いますし。そういう相手に当てるのは難しいですけど、「どう当てていくか?」が、カズチカ選手にとって、いままでの闘いとも考え方を変えなきゃいけないところだと思うんですけど。
――ただ、オカダ選手もこの2年間で、天龍源一郎選手と闘ったり、様々な経験をしてきた中で、ミラノさんはこの鈴木みのる戦をどう見ますか?
ミラノ いや~、やはりアクの強さでは、鈴木みのる選手の方が、ガツンと押してる感じはあるんですけど。ただ、以前のカズチカ選手だったら、対鈴木みのる戦となったら、「うわっ! カズチカ大丈夫かな?」と思ったと思うんですよ。でも、いまなら、なんだかんだで「オカダ選手、全然大丈夫なんじゃないの?」みたいな。「相手をシッカリ受け止めた上で、チャンピオンシップらしい試合をして、最後はレインメーカーに持っていくんじゃないの?」っていう信頼がおける、安心感がありますね。
――それは、この2年間でやってきたこと、闘ってきた選手、舞台をご覧になって思うことですか?
ミラノ そうですね。最初、「天龍さんと試合をやる」って聞いた時も、昔ドラゴンゲートに天龍さんが上がってきた時に、ボクの先輩たちが、何もできずにボコボコにされたんですよ。そのイメージがあったので、「カズチカ、大丈夫かな?」って思うわけですよ。顔を殴られたり、靴紐だらけの顔になって、アザだらけになるのかなとか、いろいろ思ったんですけど、全然心配しなくて良かったですね。そういう意味で、彼はここ数年でいろんな“修羅場”を乗り越えてきてるので、いまなら全然心配はいらないな、と。
――現時点では、オカダ選手と鈴木選手のどちらが有利だと思いますか?
ミラノ ボクは、「オカダ選手が、勝つんじゃないかな」とは思うんですが、鈴木選手は何をしてくるかわからない怖さがありますよね。ノアから2年ぶりに帰って来て、一発目のビッグマッチでタイトルマッチが組まれた中で、あの人のことだから、「ただで終わらせることは、まずないだろう」と。加えてカズチカ選手は、ここ一番は強いんですけど、前哨戦ではいつもグチャグチャにされてるイメージが強いんですよ。
――そうですね。ケニー・オメガ選手との前哨戦も時もそうでしたし。
ミラノ 机に叩きつけられたり、試合後に襲われてのびてたりとか、そういうイメージを思い出してきて。なんかグチャグチャにされて、それを踏んずけて、「どうだ!」みたいに、ふんぞり返ってる鈴木選手の絵が、いま頭に浮かんできちゃったので、ちょっとわかんなくなってきちゃいましたね……。この2年間で、「鈴木選手もどう変わっているのか?」っていうのが、怖いところではあります。
――鈴木選手の中で、「いまの新日本プロレスファンに、俺のやり方を見せてやる」っていう部分があったら、それは脅威ですよね。
ミラノ そうですね。この前の1.5後楽園もそうですけど、鈴木選手が姿を現した時点で、例えば2000人いる後楽園のファン、新日本プロレスワールドを見ている何万人の人たちが、100パーセントの確率で、みんな「この人、悪い人だな」っていうイメージは、満場一致なわけですよ。一目見て、「あの人が、どういう人間か?」ってのがわかるっていう部分での、あの人のオーラや雰囲気が、いまの成長したカズチカ選手すら飲み込んでいくのか? そこは楽しみですね。ちょっと久々に、「どうなるんだろう?」って、ハラハラ・ワクワク、スリリングな感じがします。
■タイチ選手は「どう変わったか?」っていう部分を見せつけるには、いいチャンスだと思います。
――その他にも、2.5札幌大会では、鈴木軍のメンバーがタイトル戦を行いますが、その中でも、ミラノさんと因縁深いタイチ選手が、TAKAみちのく選手と組んで、IWGPジュニアタッグ王座に挑戦します。
ミラノ そうですね。タイチ選手は、この2年でシングルプレイヤーとしても、メキメキ実力が出てきたようで。しかも以前、タイチ選手はIWGPジュニアタッグを獲ってますよね?
――そうですね。先日、インタビューをした際、「日本人同士のタッグで、IWGPジュニアタッグを最後に獲ったのは、俺とTAKAだ」というようなコメントをされていましたが?
ミラノ 「だから、俺らは凄い」みたいな感じなんですかね? まぁ、タイチ選手は、ノアでシングルのベルトを巻いたりで、「どう変わったか?」っていう部分を見せつけるには、いいチャンスだと思いますけどね。『SUPER J-CUP』で見かけた時も、体もデカくなってましたし、鈴木みのる選手から伝染したのかわからないですけど、「他は関係ない」みたいな。俺が歌を歌えて、イチャイチャできて、試合でサウザー(マンガ『北斗の拳』のキャラクター)のように振る舞えれば、それでいいみたいな感じが、プンプンしてますし。
――ただ、タイチ選手自身も、さらに大きな勲章を欲しいと思ってる気がします。
ミラノ そうですね。いままでポジション的に目立たなかったので、そういう部分がクローズアップされなかっただけで、実際いつトップになってもおかしくない。で、いまはもうトップになりましたから、そこの部分で彼のやるムーヴが、これからセンセーショナルなことが、新しいことが起こるのか、彼がどんな動きを身に着けてきたのか、そういうのも注目したいですね。
――あと、タッグパートナーのTAKAみちのく選手の存在に関しては?
ミラノ TAKA選手は、タイチ選手を好きなようにさせて、一歩下がってコントロールしたり、要所要所で上手さを出したり、「ここヤバいな」っていう時に、クルッと形勢を変えたりとか、そういうのに長けてますよね。
――ただ、チャンピオンのロッキー・ロメロ&バレッタも、経験豊富なタッグではありますが?
ミラノ そうですね。今のロッキー・ロメロ&バレッタは、3WAY、4WAYで、目まぐるしい攻防を勝ち抜いて、残ってきて、頭の回転も速くて、どんなことにも順応できて、世界でトップレベルのチームと、ずっとしのぎを削ってきたチームですからね。だから、このチャンピオンタッグに対して、いまの純血の日本人2人が、どこまで攻防として喰らいつけていくのか、または追い越すのか、そこを注目したいですね。
――ありがとうございます! 次回は2.11大阪大会についてもおねがいします!
■『戦国炎舞 -KIZNA- Presents Road to THE NEW BEGINNING in SAPPORO 〜復活!雪の札幌決戦〜』
2月5日(日)15:00〜北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
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※「ロイヤルシート」「アリーナA」「アリーナB」は完売となりました。
■『戦国炎舞 -KIZNA- Presents Road to THE NEW BEGINNING』
1月29日(日)16:00〜 岩手・雫石総合運動公園体育館
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※「特別リングサイド」「2階指定席」が残り僅かとなりました。
1月31日(火)19:00~ 宮城・夢メッセみやぎ
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2月1日(水)18:30〜 青森・青森県武道館
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2月2日(木)18:30〜 秋田・秋田県立体育館
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■『戦国炎舞 -KIZNA- Presents Road to THE NEW BEGINNING』
2月7日(火)18:30~東京・後楽園ホール
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※当日券は16時より販売致します。
2月8日(水)19:00〜 栃木・ニューサンピア栃木
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※「指定席B」は完売となりました。
※「特別リングサイド」「指定席A」は残り僅かとなりました。「指定席B」が完売となったため、急遽当日のみ「立見券」(4,500円)の販売が決定致しました。
2月9日(木)18:30〜 長野・長野運動公園総合体育館
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■『戦国炎舞 -KIZNA- Presents Road to THE NEW BEGINNING in OSAKA』
2月11日(土)17:00〜 大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
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※※前売券は全席種が完売となりました。
※当日券の発売はございません。予めご了承いただけますようお願い申し上げます。