いよいよ東京に上陸する“ルチャの祭典”『NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2017』! 今回も日本を代表する“ルチャ女子”である元井美貴さんが、大会の注目選手を徹底解説!今回はインタビュー後編!
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★1月20、21、22日後楽園ホール大会3連戦は、新日本プロレスワールドで生中継!!
■初日は、メイン(リーvsカベルナリオ)とセミ(ヒロムvsティタン)のどちらが会場を沸かせるかの勝負でもあると思います
――さて、後編では1月20日(金)~1月22日(日)の後楽園ホール大会3連戦を中心にお伺いしたいと思います!
元井 ハイ。どうぞ、よろしくお願いします!
――まず、初日のメインはCMLL世界ライト級選手権試合のドラゴン・リーvsバルバロ・カベルナリオになりますが、この一戦はどのようにご覧になっていますか?
元井 CMLL世界ライト級のベルトは、2016年の3月にリー選手がカマイタチ選手から取り戻して、8月にネグロ・カサス選手、11月にポルボラ選手を相手に防衛しています。ちなみにカベルナリオ選手はミステル・ニエブラ選手やネグロ・カサス選手たちと¨ラ・ペステ・ネグラ¨という現地でも大人気のルードのユニットを組んでいて。
――カベルナリオ選手は“原始人キャラ”ということで、一見“イロモノ”に思えますが、昨年の『BEST OF THE SUPER Jr.』に参戦しましたし、ちゃんと実力も兼ね備えているというか。
元井 そうですね。コーナーから場外プランチャをしたり、ターンバックル越えのトペを敢行したり、観ていて「ヒザ、大丈夫かな?」と心配になるくらい、おもいきりのいい選手ですね。
――対するドラゴン・リー選手は、2.11大阪で高橋ヒロム選手のIWGPジュニアヘビーに挑戦する前に、自身のベルトの防衛戦を行なうことになりました。
元井 リー選手はCMLL世界ライト級のベルトを10ヶ月以上ずっと守っていますし、ヒロム選手との大一番を前に絶対に負けられないところでしょうね。この日はセミでヒロム選手がティタン選手と対戦しますが、リー選手とたがいにどっちの試合が沸かせるか、勝負でもあるというか。
――メインとセミの対決でもあるわけですね。
元井 メインに関していうと、カベルナリオ選手は必殺のカベルナリアという絞め技、リー選手はフェニックスプレックスあらためドラゴンドライバーが必殺技ですけど、それを巡る攻防に期待したいですね。
――たがいの必殺技をめぐる攻防が見どころというか。
元井 ええ。メキシコはスピーディーな展開の3本勝負が多いぶん、日本ならではのじっくりとした60分、日本ならではの60分一本勝負になるとふだんとは違う作戦が必要になってくるので、この一戦は二人の引き出しが試される試合だと思います。
■後楽園初日、ミスティコ選手&ボラドール選手とトリオを組むジュース選手がどんな存在感を見せるかに注目です
――あと、初日で気になる選手は?
元井 ストゥーカJr.選手ですね! この方は選手の中にもファンが多いんですよ。
――玄人受けするタイプというか。ファンからの人気も高まっていますよね。
元井 個性的な選手ですし、あの“気をつけ”の姿勢で飛ぶトルペドプランチャはインパクトありますね。コーナートップから360度、どこに飛ぶかわからないので、カメラさんも追いかけるのがたいへんだと思います(苦笑)。まさにどの方向に落ちるかわからない“人間爆弾”というか。
――後楽園初日でストゥーカ選手はマキシモ・セクシー選手とタッグを組み、エチセロ&&OKUMURA組と激突しますね。
元井 ストゥーカ選手は現地でもOKUMURA選手と闘うことが多いんですけど、後楽園2日目ではシングルも組まれているので楽しみです。あとは初日だと第5試合も気になりますね。
――ミスティコ&ボラドール・ジュニア&ジュース・ロビンソン組vsウルティモ・ゲレーロ&エウフォリア&オカダ・カズチカ組ですね。
元井 もともと、ミスティコ選手とボラドール選手は現地でバリエンテ選手を含め、“スカイチーム”というユニットを結成していますが、そこに今回はジュース選手が入るという。以前、棚橋選手がそこに加わって、「日本版スカイチームを作ろう」みたいに盛り上がっていたんですけど、ジュース選手の場合は我が道を貫くタイプだと思うので、どこまでスカイチームに寄せていくのかな、と。
――生粋のアメリカンであるジュース選手とルチャドールとの相性は気になるところですね。
元井 ジュース選手はいつもマイペースに試合しているところが、逆に引き立っているんですけど、ほかの新日本の選手がルチャ仕様になる中で、どんな存在感を見せるか注目したいですね。
――逆に対戦チームの“ロス・ゲレーロス・ラグネロス”とCHAOSの融合は、すっかりおなじみです。
元井 そうですね。ゲレーロスはまるで“城を築くかのような攻撃”というか、とても難解な複合ジャベ(メキシコの関節技)が得意なので、そこにオカダ選手が加わると思うといまから楽しみです。
■後楽園2日目のメイン、マキシモ選手は“メインも締められる”実力を見せてくれると思います
――では、後楽園2日目の見どころですが、まずメインではマキシモ選手が保持するCMLL世界ヘビー級のベルトにエチセロ選手が挑戦する王座戦が組まれました。
元井 これは実力者同士の対決ですね~。エチセロ選手はコンフーロをはじめ、いろいろな“魔術”を使ってくるというか、強引とも思えるぐらいの力技で相手を痛めつける強敵なので。
――エチセロ選手が『FANTASTICA MANIA』でシングルのメインを飾るのは初になりますね。
元井 そうですね。メキシコでもメインを張る機会は少ないと思うので、今回は大一番として気合が入っていらっしゃるのでは。逆にマキシモ選手はカベジェラ戦などでメインに立つことも多い選手なので、まさに迎え討つというか。
――インタビューの前編で、元井さんは「お笑いを封じたときのマキシモ選手は強い」とおっしゃっていましたけど、王座戦のときはシリアスで来ますかね?
元井 マキシモ選手は名前に“セクシー”をつけて来日するのは初めてなので、多少のセクシーは振りまいてくると思いますが(笑)。やはり試合の後半になるにつれてコミカルな面は封印してくるんじゃないかな、と。
――なるほど。
元井 2011年の第1回の『FANTASTICA MANIA』でも、オープニングマッチはマキシモ選手vsタイチ選手でしたし、前半の試合を盛り上げているマキシモ選手のイメージが強いですよね。でも、今回は「メインも締められるぞ」という実力を見せてくれると思います。
――そして、セミではアトランティス選手とルーシュ選手のスペシャルシングルマッチが組まれましたが、これも注目の一戦というか。
元井 この二人は現地でも激突することが多いですね。ポイントとしては、ルーシュ選手にとってアトランティス選手は、盟友であるラ・ソンブラ選手のマスクを一昨年の『アニベルサリオ』(CMLL年間最大のビッグマッチ)で剥がした相手という。
――現地でも遺恨があるわけですね。
元井 ハイ。ルーシュ選手はあたりが強くて、とくにラ・ランサ(槍)という相手に突き刺さるようなダイビング・フット・スタンプが強烈ですよね。ただ、アトランティス選手も電光石火のアトランティーダという必殺技を持っているので。
――けっして侮れない、と。勢いからするとルーシュ選手が有利にも思えてしまいますが、アトランティス選手はCMLLを代表する大ベテランですし。
元井 そうですね、30年以上のキャリアの持ち主で、同じ団体一筋で戦っているという部分でも“CMLLの顔”というか。この一戦は世代を超えた試合という部分でも楽しみです。やはり、ヒロム選手とリー選手もそうですけど、CMLLで因縁のある選手同士がぶつかる試合は要注目ですね。
■2日目の第3試合、ソベラーノ選手の横回転とオスプレイ選手の縦回転、この “回転対決”は要注目です!
――この後楽園2日目の特徴としては、後半戦はルチャドールしか出てこないのも凄いなと。
元井 ハイ。たしかに“CMML直輸入”のカードがここまでズラリと並ぶのって、いままでになかったですよね! ルチャドール同士の試合が見たいっていう日本のファンの声が反映されているというか。一部のメキシコの選手は「せっかく日本に来たんだから、日本の選手と闘いたい」という思いもあるみたいですけど(笑)。
――なるほど。せっかく日本に来たのに、と(笑)。
元井 もちろん、ルチャドール同士以外の試合も楽しみですけどね、田口隆祐選手がルチャとどんな化学反応を起こすのかとか(笑)。そういえば2日目は、第3試合がどの組み合わせも熱いですね!
――ソベラーノ・ジュニア&KUSHIDA&田口組と&バルバロ・カベルナリオ&オカダ&ウィル・オスプレイ組の一戦ですね。
元井 ハイ。ソベラーノ選手はトルニージョなど横回転が美しくて、オスプレイ選手はその場飛びやコークスクリューのシューティングスター・プレスといった縦回転の技がたくさんありますよね。この二人の”回転対決”は要注目です!
■最終日は、ボラドール選手とミスティコ選手の“本領発揮”に期待したいです!
――そして最終日ですが、メインのボラドール・ジュニアvsウルティモ・ゲレーロ。これはもう“鉄板中の鉄板”というか。
元井 まさしく、これはCMLLの看板カードを持ってきたっていう感じですね! 現地でもボラドール選手が所属するスカイチームと、ゲレーロスは闘うことも多いですし。去年9月の年間最大興行「アニベルサリオ」でも世界トリオのタイトルマッチが組まれて、スカイチームが防衛していますね。
――ポラドール選手も昨年の『BEST OF THE SUPER Jr.』に参戦しましたが、優勝決定戦に進出できなかったという部分で、「まだまだ俺はこんなもんじゃない」という気持ちがあるかもしれないですね。
元井 そうですね。そういう意味では、「ボラ様、ココにあり」という試合を見せてほしいです。自分に厳しい選手で、トレーニングももの凄くされていると聞いていますし。入場の時の華やかなコスチュームも気になります。
――一方のゲレーロ選手は大御所というか、“いつでもどこでもゲレーロ”という感じですが。
元井 きっと、ゲレーロ選手は自分の声援が少ないと帰っちゃったりするので、そこはお客さんにもそこは盛り上げてもらいたいと思いますね。あとはみなさん、“ゲレーロスポーズ”もお忘れなく!(笑)。
――ゲレーロポーズは会場に一体感を生みますからね(笑)。セミのミスティコvsエウフォリア戦についてはいかがですか?
元井 スカイチームとゲレーロスの対決など6人タッグでは何度も当たっているお二人ですが、シングルマッチは新鮮ですね。
――じゃあ、これも日本ならでは実現するカードというか。
元井 ミスティコ選手は名前の重圧もあると思いますし、ケガに泣かされることが多いので、そこがちょっと心配です。おととし来日されたときも、ケガ明けで必ずしも本調子ではなかったみたいなので。今回は万全のコンディションで、「さすが“神の子”!」という本領発揮の試合を見せてほしいですね!
――なるほど。
元井 エウフォリア選手は通常、ゲレーロスとしてユニットで戦うことが多いですけど、キャリアは十分にある選手です。ゲレーロ選手と同じく1990年デビューなので、邪道選手や外道選手(1989年)、テンコジのお二人(1991年)に匹敵するくらいのベテランですね。シングルプレイヤーとしても実力を示してくれると思います。
■去年、リングアナのイヴァンさんが「ナイトーはいっつもこんなに入場が遅いの?」って驚かれていて
元井 あと、選手以外の部分で注目だと、今回もリングアナのイヴァンさんが来日されるんですよね。
――CMLL専属リングアナのイヴァンさんですね。
元井 コール時の選手名もスペイン語読みになるので、ライガー選手が「ライゲル」、タイガーマスク選手が「ティグレ・エンマスカラド」、レッドシューズさんが「サパートス・ロホス」になったり、そういうふうに耳で楽しめるのも、『FANTASTICA MANIA』ならではというか。
――あの独特なコールも、アレナ・メヒコにいるような気分を味あわせてくれますよね。
元井 そういえば去年、イヴァンさんが「ナイトーはいつもこんなに入場が遅いのかい?」って驚かれていて。リングインするまでを、しゃべりで埋めなきゃいけないので大変だったみたいです(笑)。
――内藤選手もそれをわかっていて、あえてリングインを引き延ばしてましたもんね(笑)。そのほか、『FANTASTICA MANIA』を楽しむポイントはありますか?
元井 やっぱり、年を重ねるごとにマスクを被って応援するかたが増えていますよね。メキシコ流だとスッポリ被らず、キャップみたいに頭に乗せるファンが多いんですけど、それも日本で少しずつ浸透しているというか。
――マスクを持参するファンの方は本当に多いですよね。
元井 メキシコでは、応援する選手の対戦相手のマスクを持って応援するかたも多いんですよ。右手にリー選手、左手にカマイタチ選手とか。ほかに気になるのは、観客席でBUSHI選手のマスクを被った“BUSHI選手応援団”が、どこまで増殖するのかなって(笑)。そのうち、100人くらいになりそうですよね。
――右も左もBUSHI選手ばかりで(笑)。声援で覚えておいたほうがいいものはありますか?
元井 スペイン語で「がんばれ!」を意味する、「エッチャレ!」とか「バモス!」は選手に伝わりやすいと思います。選手のほうも「オートラ!」(もう一回!)とか、リングから煽るように客席に向けて言葉を投げかけてくるんですけど、
たとえばルードの選手が「アリーバ!ロス・ルードス!」(ルードの方が上だ!)って言ったら、すかさず拍手もしくはブーイングを返してほしいですね。
――せっかく、年に一度のルチャのお祭りですし、お客さんにも積極的に楽しんでいただきたいですよね。
元井 そうですね! そうですね!ルチャ・リブレは「自由な闘い」ですし、拍手をしたりブーイングをしたり、自由に意思表示をしていただいて。ルチャドールの中には「日本のファンにももっとエキサイトして観てほしい」と言っていた選手もいるので、ぜひ後楽園をアレナ・メヒコだと思って、存分に楽しんでほしいですね!
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■「NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2017」
1月20日(金)東京・後楽園ホール
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当日券は「立見」「小中立見」を16:00より発売いたします。
1月21日(土)東京・後楽園ホール
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当日券は「立見」「小中立見」を16:00より発売いたします。
1月22日(日)東京・後楽園ホール
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当日券は「立見」「小中立見」を16:00より発売いたします。