1月19日(木)都内ホテルにて、「2016年度 プロレス大賞授賞式」(東京スポーツ新聞社制定)の授賞式が行われ、新日本プロレスからはMVP(最優秀選手賞)を受賞した内藤哲也選手、年間最高試合賞(7月18日 北海きたえーる、オカダ・カズチカvs丸藤正道)を受賞したオカダ・カズチカ選手が出席した。
※技能賞を受賞したケニー・オメガ選手は欠席のため、代理で高橋裕二郎選手が出席。
まず、東京スポーツ新聞社・代表取締役会長の太刀川恒夫氏からご挨拶が行われると、表彰式へ。
東京スポーツ新聞社・代表取締役社長の酒井修氏が、最優秀選手賞“MVP”を受賞した内藤選手を、「貴殿は激動の新日本プロレスに、新たな景色をつくり、新時代を到来させました。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン現象を巻き起こし、トランキーロと制御不能発言する姿には、多くの観客が魅了された。時代の寵児となった功績を称え、最優秀選手賞を贈ります」と表彰。
続いて、ベストバウト賞を受賞したオカダ選手を、「貴殿は非凡なセンスをいかんなく発揮し、『G1 CLIMAX』丸藤正道戦を、両団体のエース対決にふさわしい試合を展開。3年連続の受賞は、史上2位タイの記録です。常にハイレベルな試合を提供したことを称賛し、年間最高試合賞を贈ります」と表彰した。
そして、技能賞を受賞したケニー・オメガ選手を、「貴殿は卓越した技術、年間を通じてハイレベルな試合を提供し、ファンを魅了しました。『G1 CLIMAX』の優勝とあわせて、技能賞の受賞は、外国人選手では史上初の快挙です。その絶え間ない努力と、華麗な技を評価し、ここに技能賞を贈ります」と表彰し、代理の裕二郎選手が、ケニー選手のコメントを代読。
そして、表彰後の乾杯の挨拶を、33年連続で坂口征二氏が務めた。
※各選手の壇上でのコメント&囲み取材の模様は以下の通り
■内藤哲也選手の檀上コメント
内藤「2016年プロレス界で最も“神ってた男”ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、内藤哲也です。この度は、東京スポーツ新聞社制定“プロレス大賞MVP”に選んでいただき、誠にありがとうございます。ま、誰がどう考えても、2016年のプロレス大賞MVPは、内藤哲也だったわけで、当然のことが、当然のように起こっただけ。まさに、デスティーノ・運命だったと思います。今まで、このプロレス大賞にまったく縁がなかったんですが、いよいよプロレス大賞、そして東京スポーツさんも、内藤哲也への『掌返しが始まったのかな』と、嬉しくもあり、少し寂しい気持ちもありますが、2017年も、EVIL、BUSHI、SANADA、ヒロム、内藤、我々、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが、様々な話題を提供し、そしてプロレスを応援してくださる皆様へ、楽しい時間を、楽しく考える時間を、我々が提供したいと思ってます。2017年、我々、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが、どのような動きを見せるか、どのようなプランがあるのか。その答えは、もちろん、トランキーロ……あっせんなよ」
■オカダ・カズチカ選手の檀上コメント
オカダ「新日本プロレス“レインメーカー”オカダ・カズチカです。3年連続4回目のベストバウトですけども、さっき最年少の受賞者の方が、3度目ということだったんですけど、『もう越えてしまったのか』と思います。そして、2017年は、しっかりプロレスで盛り上げていきますので、皆さん、よろしくお願いします」
■ケニー・オメガ選手のコメント(※高橋裕二郎選手が代読)
「昨日ですね、ケニーとメールのやりとりをして、ケニーから返信がありましたので、読みたいと思います。It’s OK for no comment.Please just enjoy the party.Thank you so much Yujiro.で、最後にハートマークが入ってます」
■“MVP”受賞、内藤哲也選手の囲みコメント
――2016年プロレス大賞受賞、おめでとうございます。授賞式に参加していかがですか?
内藤「ボクは小さい頃から、プロレスファンですから、こういう授賞式があることも知ってましたし。それはレスラーになってからも、授賞式の写真なんかを見るたびに、『あっ、この賞には、俺は縁がないんだろうな』と、ずっと思ってたんですけどね。まぁ、今年壇上で、こうやって受賞者の中の中心として、ボクが立てたこと、凄く嬉しく思います。ま、嬉しく思いますが、当然の結果でしょうね」
――2017年に向けて、モチベーションが上がりましたか?
内藤「いや、誰がどう考えても、2016年プロレス大賞MVPは内藤でしょ? ま、選考委員21人中18人が、内藤に票を入れたと。残り3票は、一体どこにいってしまったのか? それは一体誰なのか? 誰が他の候補者に票を入れたのか? そこは、非常に気になりますが、如何せん当然の結果ですからね。当然のことが、当然のように起こっただけ。来年のモチベーションにつながるようなことではないですね」
――2017年は、1月4日東京ドームで、棚橋弘至選手を破り、ベルトを防衛して、良いスタートを切れたので、今年の野望をお聞かせいただければと思います。
内藤「この東京スポーツのプロレス大賞に関しては、おそらく来年もMVP受賞者として、ボクがこの場に来ることになってしまうと思います。今年2017年、まだ始まったばかりですが、色々なプランはもちろん練ってます。これから、徐々に徐々に、皆様を楽しませていこうかなと思ってます。じゃあ、今浮かんでるプランは一体なんなのか? その答えは、もちろん、トランキーロ……あっせんなよ」
――MVPは獲りましたが、今回ベストバウトを逃してしまいましたが?
内藤「ま、負けた試合ではありましたが、去年の8月両国でのケニー・オメガ戦というのは、非常に周りの評判も聞いてましたし、てっきりボクは、このプロレス大賞MVPとベストバウトの2冠を獲れるものだと思ってたんですけどね、獲れなかったので、その辺は悔しい反面、今年は勝った試合でベストバウト、そして当然のごとく2年連続MVP、『来年はダブル受賞でいきたいな』と思います。ま、ボクはプロレス大賞に受賞したいがために、プロレスをしてるわけではないですが、もちろん周りに評価されて、嬉しくないレスラーはいませんから。ボクは、このMVPという結果、非常に嬉しく思います」
――宮城県の仙台市から来たのですが、新人賞を受賞した橋本千紘選手についてはいかがですか?
内藤「ボクは、基本的に新日本プロレス以外の情報をあまり入れないんですけど、橋本選手の名前は知ってました。ジャーマン・スープレックスが強烈な。新人賞っていうのは、今ボクが獲りたくても獲れない賞ですし、ボクも当時獲れると思ってたけど、獲れなかった賞だったので、その点に関しては、『凄い羨ましいな』と思いますし。あと、ポーズ(『ぎゅん!』という決めポーズ)良いですね。アレは、やりたくなりますね」
――是非、「ぎゅん!」をやってください。
内藤「『ぎゅん!』をやればいいですか? ボクが『ぎゅん!』をやる姿を見たいですか?」
――はい!
内藤「今、やるかやらないか、その答えは、もちろん、トランキーロ……あっせんなよ」
――去年は、ブーム的な形で一年が過ぎましたが、今年は満場一致でのMVP受賞を狙っていますか?
内藤「むしろ2016年の選考会で、3票獲り逃したと。『そのお三方は一体どこを見ていたんだ?』と。『ホントに、プロレスを見ていたのか?』と。それすら疑問に思ってしまいますけどね。ま、その3票ってのが、今年に向けてのいいテーマになったので、どこの誰かは知らないですけど、『その3人が、こっちに向かざるを得ないようなムーヴメントを、今年も起こしていきたいな』と。まだ現時点で、ボクらはもちろん満足してないですから。これ以上、『もっと大きなムーヴメントにしていきたな』と思ってます」
――その2017年滑り出しとなる2月11日(土)大阪大会のマイケル・エルガン戦が重要になってくると思いますが、現時点で対エルガンについてはいかがですか?
内藤「ま、2か月3か月、彼はズル休みをして、試合をせずに、コンディションを整えてるわけで、『今までに見たことないぐらいのコンディションのマイケル・エルガンで、日本に来てくれるんだろうな』と。それに引き替え、毎日毎日オクパードで、試合続きでカンサード、疲れてる俺が相手ですからね。そりゃ、マイケル・エルガン有利でしょ? しかも、シングルマッチでマイケル・エルガンは、今俺に3連敗中ですからね。『4連敗したら、もう居場所ないよ』と。『もう新日本、来なくていいんじゃないの?』って言われちゃうよ。それぐらい切羽詰った状況なわけで、今までとは違うマイケル・エルガンを、ボクは期待してますよ」
撮影/山本正二
▼東京スポーツ・プロレス大賞ページ
http://www.tokyo-sports.co.jp/wrestling/