ジュニアで「舌戦」戦争が勃発!! 9.21神戸でジュニアベルトを賭けて、対戦する両者。KUSHIDAが「いままで何をやっていたんだよ?」「俺の邪魔をするな」と田口を否定すれば、田口は「KUSHIDAは、ただの独りよがり」「邪魔者扱いされるなら、邪魔するだけ」と意地悪な返答! いったい神戸はどうなってしまうのか?
■クッシーが言ってることに他の選手が賛同してますか? ライガーさんくらいでしょ?
——いや〜、やっぱり田口さんはさすがですね。
田口 ん? 何がですか?
——だって、撮影でKUSHIDA選手のポーズをお願いしたら……。
田口 フフフ! これはクッシーのとは少し違って、「女子」が腕時計を見るポーズですから(ニヤリ)
——さて、9.21神戸大会直前ですが、現在、田口選手が挑戦するIWGPジュニア王者のKUSHIDA選手との「舌戦」が繰り広げられてますね。
田口 そうですね。いや〜、こんなかたちになるとはボクも思ってなかったです(苦笑)。
——これだけ本隊同士で“口”で、やり合うのは珍しいですよね。
田口 そうですね。「週刊プロレス」を見ても……クッシーから、辛辣なコメントが書いてあって。「これで、田口が変わらなかったら、もうダメだ」みたいなね。
——そのあたり、後ほどシッカリうかがいます。まず、KUSHIDA選手が『SUPER Jr.』で準優勝し、シングル・タッグのベルトの2冠に輝いている状況はどうご覧になってます?
田口 彼がTIME SPLITTERSというチームを組んで以降、勢いにうまく乗ってきてますよね。もともと実力はありましたけど。波にうまく乗ったかなって感じで。
——田口選手も波に乗って、一気に上がった経験はあると思いますが。
田口 ま、ボクの場合はApollo55を組んだら、パートナーのデヴィちゃん(プリンス・デヴィット)が波に乗っていったって感じですけど(苦笑)。
——KUSHIDA選手は現在、ジュニアのすべてのタイトルを手にしていますが、ジェラシーは?
田口 いや、自分は人の活躍で、そういう感情を抱くことはあんまりないですね。「人は人、自分は自分」なんで。自分もベルトを全部持って、『SUPER Jr.』も優勝するというのは、目標ですけど。嫉妬の感情よりは「スゲーなあ」と思うくらいで。
——ただ、あそこまで田口さんの姿勢を否定されると、いかがですか?
田口 ま、いろんな意味でボクが“目の上のたんこぶ”だったんでしょうね。ただ、クッシーはちょっと焦りがあるのかもしれない。他を否定して、自分を肯定することで正当化というか。「自分が思ってる道こそが正しい!」と、まっすぐ突き進むために、ああなったんじゃないですか。ただね、実際はクッシーが言ってることに、他のジュニア選手が賛同してますか? (獣神サンダー・)ライガーさんくらいじゃないですか。「やってみろ!」って言ってるのって。
——選手側の支持率的は、たしかに低いかもしれないです。
田口 ただ、やっぱりクッシーは自分で道を切り開いてきたタイプですから。ボクとの違いはそういう部分ですよ。とくに、開幕戦のリング上で言われた「俺の邪魔をするな!」「横取りすんじゃねぇ!」って言葉に表れてると思うんですよ。こっちは、別にそんなつもりはなく、ただ挑戦をするつもりでしたけど。
■「いままで何してたんだ」と言われて。まぁいろいろ、けっこう頑張ってやってきたんですけど……
——その開幕戦ではKUSHIDA選手から、「おまえ、いままでなにやってたんだよ?」という厳しいコメントもありました。
田口 そうすね。「いままで何してたんだ」と言われて。まぁいろいろ、けっこう頑張ってやってきたんですけど……。それを言われたときに、「いままで、アンクル練習してたんだよ」というね(ニヤリ)。
——そのアンクルホールド自体も見事でした。
田口 アレは狙って出しました。ま、自分にはいろいろありますよ。アンクルもあるし、どどんもありますから(不敵な表情で)。
——KUSHIDA選手もそういった田口選手の底知れぬ驚異は感じていると思います。
田口 そういう部分もあっての挑発、焦りにつながってるんじゃないですかね? 「ここで獲られるわけにはいかない」けど、「やっかいな相手がきたな」というね。
——KUSHIDA選手はいい意味で、あえて背伸びをして、突っ張って走ってるようにも感じます。
田口 チャンピオンって、いろいろ方法論があると思うんですけど、クッシーは少し背伸びなことを言って、自分にプレッシャーかけていくタイプですよね。ボクの場合、言わないで自分の中にドンドン秘めちゃう。そこが、皆さんにもいまいち伝わらないというか……(苦笑)。
——自分で言ってしまいますか(笑)。
■志の大きさが違う? じゃあ「志の大きさは、イコール・会場の大きさなのか?」と。
——あと、舌戦で気になったのは、KUSHIDA選手が「(SUPER Jr.の決勝戦で)ライガー選手を両国にお連れします」と発言したのに対し、田口選手は「(SUPER Jr.の決勝を)後楽園に戻したい」という。
田口 ええ。今年、決勝が代々木になって。ま、お客さんは代々木のほうが入るかもしれないけど、自分は後楽園の雰囲気が好きですし。『SUPER Jr.』の決勝の後楽園っていったらすぐ売れきれちゃうプレミア感。限られた人しか見られないモノでもいいんじゃないかと。チケット発売したら1日で売り切れるような。大きい会場で多くの人に見てもらうのもいいけど、そういうのが一つあってもいいんじゃないかと。
——それはそれで逆にブランド化できるんじゃないかと。
田口 これは茶化してるんじゃなく、自分は後楽園の『SUPER Jr.』決勝を、セコンドで見てるときもあったし。準決勝で敗れ、決勝で敗れ、優勝もしましたけど。その全部を後楽園で経験した上での発言です。あの決勝の特別な雰囲気がいいんですよ。お客さんがギュッとつまってる感じの。
——しかし、その発言にKUSHIDA選手は怒って、「志の大きさの次元が違う」というコメントを残しました。
田口 う〜ん。「志の大きさ」と言われてしまうとねえ。じゃあ「志の大きさは、イコール・会場の大きさなのか?」と。
——これまた辛辣ですね。
田口 本当にそれでいいのかって?『SUPER Jr.』という価値を高めるにはもっと『SUPER Jr.』に適した会場があると思うんですよ。大きい会場で、ジュニアの序盤のグラウンドの細かいテクニックの動きとか伝わるのか? ま、飛ぶのは伝わりますけど、細かい部分を見てもらうには後楽園が適している。
——やっぱり、田口選手とKUSHIDA選手は価値観がかなり真逆です。
田口 これは彼がメキシコに自分で行ってデビューして、ハッスルやSMASHとか、いろんな団体を経験してきて、ハングリー精神が強いですから。小さいところでやってきたから、大きい会場でやりたいって部分があるのかもしれない。
——KUSHIDA選手は外から入ってきた選手ですが、その点に関しては?
田口 そこは、あんまりないですけど、新日本プロレスに入門して、一から新弟子からやってきた選手とは、やっぱり考え方が違う感じがしますね。
——「わかりあえないな」という感じ?
田口 わかりあえないかもしれない。ちょっと考え方が違いすぎますね。……ただ、そこは、いままでクッシーと向き合って話をしていなかったってことでしょう。「こうしたいんだ」とか、ボクも実際言ってなかったんで。ま、こういう部分を引き出されただけでも、いいかもしれない。
■田口ワールドで、いま好きな言葉があるんですよ。「オー・マイ&ガーファンクル」(笑)。
——そして、田口選手は、今回の神戸で通算9度目のジュニアシングルベルト挑戦です。
田口 負けられないですね。毎回、「負けられない」と言い続けて、もう9回目ですけど。2007年にベルト失ったんで、井上(亘)さんに獲られてから、ずっと縁がないんで。約7年ですか……。
——正直、田口ファンもモヤモヤした部分はあると思います。
田口 7転び8起きすら過ぎてしまったんで(苦笑)。「獲ってもそれだけ挑戦してれば獲れて当たり前だろ」って人もいるだろうから、そういう人も納得させられる試合をしなければいけない。だから内容も問われますね。
——いまの流れ的には、関節技勝負という部分が焦点になりそうです。
田口 そうですね。ホバーボードロックvsアンクルホールド。腕vs足で。まぁ、ジュニアですけど、華やかな飛び技とかじゃなく、最近のタイトルマッチとは違うものになるんじゃないかなと。
——ここで田口選手がベルトを獲ったら、“発言権”が出てくると思いますが、何かブチ上げたいプランとか、一言はありますかね。
田口 獲ったら一言?フフフ! あの〜、田口ワールドで、ちょっと今好きな言葉があるんですよ。「オーマイ&ガーファンクル」(笑)。オー・マイ・ゴッドのことですけど。それを言いましょうか。
——それが言いたいと(笑)。田口選手は「キンプロ」方面でも活躍してますけど、ベルトを獲ると、また違った風景も見えると思いますが。
田口 そうですね。自分にベルトがあったら「もっとふざけられる権利」を手に入れると思うんで。
——もっとふざけられる権利!?
田口 ええ。いまのままだと「ふざけてばっかでなにやってんだ」って言われるかもしれないけど。ベルトさえ持っていれば、文句言わせませんから。強いものは何をやっても一番じゃないですか?
——「ふざけられる権利」を手に言えるためにも、ベルトを奪取する?
田口 そうですね。もっとふざけられる。もっと自由な田口隆祐を出すためにも。ジュニアのベルトを持って、さらにふざけたいです!(キッパリ)。
——う〜ん。KUSHIDA選手が怒りそうだなぁ……。
(終)
■『DESTRUCTION IN KOBE』
9月21日(日)16:00 兵庫・神戸ワールド記念ホール
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■『DESTRUCTION IN OKAYAMA』
9月23日(火・祝)17:00 岡山・コンベックス岡山
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