■『TAKA&タイチ興行 リベンジ』
5月22日(木)東京・新宿FACE
観衆:207人
3月21日にファイナルを迎えながら、邪道&外道の条件付きで開催されることになった『TAKA&タイチ興行』“リベンジ”。
異例のシングルマッチ2試合という形式が取られ、TAKAが外道、タイチが邪道にいずれも勝利すれば、『TAKA&タイチ興行』の復活が決定。しかし、TAKA&タイチのいずれかが負ければ、興行収益全額を邪道&外道に譲渡。さらに、TAKA&タイチのタッグを解散するという厳しい条件がつけられた。
●第1試合 30分1本勝負
○タイチ
(19分08秒 タイチ式外道クラッチ)
×邪道
【試合経過】序盤、タイチはまともに闘わずに邪道をいらつかせ、いきなり握手を要求。これに邪道は応じず、敢えてレフェリーと握手。ところが、直後にタイチが背後から急襲。
さらにタイチは、イス攻撃で邪道の動きを止め、顔面を掴んだ変型キャメルクラッチで追い討ち。しかし、邪道が次のアックスボンバーをかわし、反対にアックスボンバーをお見舞い。
これでペースを掴んだ邪道が、グリーンキラー、延髄へのエルボースタンプ、踏みつけ攻撃、ヘッドロック、リバースクロスフェースオブJADO、逆水平チョップなどで猛攻。
苦しくなったタイチは、串刺しアックスボンバー2連発、カウンターアックスボンバーで逆転。そこから串刺しジャンピングハイキック、ローリングソバット、側頭部へのキックと畳み掛ける。だが、邪道は次のパワーボムを回避し、カウンタートーキック、パントキック、バックドロップ。そして、再びグリーンキラーをさく裂させてフォールへ行くも、カウントは2。
続いて邪道はもう1度グリーンキラーを仕掛けるが、タイチの脚と激突したレフェリーがこん倒。その隙にタイチがイス攻撃を見舞い、タイチ式外道クラッチ。だが、レフェリーが動けずにノーカウントとなる。
ここで「レッツゴー・タイチ」コールが起きるものの、邪道がカウンターのクロスフェースオブJADOで逆襲。そして、アックスボンバーを放つが、タイチがカウンタートラースキックで再逆転。
そしてタイチは、スライディングアックスボンバーから再びタイチ式外道クラッチを狙うが、邪道が抜け出してクロスフェースオブJADO。これでグロッキーになったタイチを押さえ込むも、カウントは2。
すると、邪道はビューティフルパントキックを発射。だが、タイチがレフェリーを盾にして回避し、急所にキック。そして、今度こそタイチ式外道クラッチで3カウントを奪った。
試合後、タイチが「邪道。いや、邪道さん。イヤイヤながらも、俺らに付き合ってくれて・・・。まあ、『ありがとう』とは言わねぇよ。それがよ、この先みじけぇアンタたちのやさしさだと思って、恩返ししてやったよ。『(BEST OF THE)SUPER Jr.』にも出れねぇヤツはサッサと帰ってくれ」とマイクアピール。
怒った邪道が「オイ! タイチ。オメー、俺みてぇな体になりてぇらしいな!? 俺みてぇな体になるにはな! “毎日の祈り”と“ビタミン”と“トレーニング”だ!!」とやり返すも、タイチは相手にせず。「オマエが勝ってこそリベンジだ!」と、TAKAに勝負を託した。
●第2試合 30分1本勝負
△TAKAみちのく
(30分00秒 時間切れ引き分け)
△外道
【試合経過】TAKAにはタイチ、外道には邪道がセコンドとしてつく。そんな中、TAKAと外道はじっくりとしたレスリングを展開。外道が片足タックルでテイクダウンを奪うも、TAKAがフェースロックに切り返し、両脚で極めるヘッドロックへ繋ぐ。
その後、TAKAが脚攻撃で外道の動きを止め、串刺しアックスボンバー、串刺しジャンピングニーアタック、低空ランニングニーアタック、膝十字固め、アンクルホールド、鉄柱を悪用した膝攻撃などで畳み掛ける。
だが、次の宇宙人プランチャを外道が自爆させ、イス攻撃で追い討ち。そして、鉄柱を悪用した膝攻撃をお返しすると、リバースインディアンデスロック、ドラゴンスクリュー2連発、低空ドロップキック、足4の字固めなどで試合の主導権を握る。
さらに外道は、チンクラッシャー、DDTで追撃し、ボディスラムからスーパーフライを敢行。ところが、TAKAが両膝でブロックし、ダブルダウンとなる。その後、両者がスタンディングで互いの膝にキックを打ち合い、残り試合時間3分の時点でTAKAが足4の字固め。
これでTAKAは外道をギブアップ寸前まで追い込み、残り1分になると低空ランニングニーアタックからフォール。しかし、外道がカウント2で跳ね返し、首固めで逆襲。最後は丸め込み技の応酬となるが、どちらも3カウントは奪えず、時間切れ引き分けに終わった。
●第3試合 30分1本勝負(※延長戦)
タイチ
○TAKAみちのく
(10分24秒 みちのくメフィスト→片エビ固め)
邪道
×外道
【試合経過】第2試合終了後、ファンの「延長」コールに対して外道が怒りのマイク。
外道「延長!? 延長か、オイ!? ふざけんじゃねぇ、コノヤロー! 誰がやるか、コノヤロー! (※さらに大きな「延長」コール) 何回も言わせんな! ふざけんな、コノヤロー! (※TAKA&タイチに対し)オイ! 2タテできなかったな!? 2連勝できなかったな!? 約束どおり終わりだよ、コノヤロー! この興行は終わりだよ! じゃあな! さようなら!」
ここで外道たちが去ろうとすると、タイチが「オイ、ちょっと待て。たしかにTAKAは勝てなかった。2連勝できなかった。けどな! 負けてもねぇんだよ」などと食い下がる。
すると外道が「オイ! オイ! 恥ずかしくないか!? 屁理屈もよ、そこまできたら悲しいな、オイ?」と反論。さらに、「じゃあ、いいよ。まとめて面倒見てやる、コノヤロー!」と言った瞬間にマイクでタイチを殴り、そのまま第3試合が“延長戦”としてスタート。
邪道がタイチにイス攻撃を見舞うと、外道はむき出しになったコーナーの金具へTAKAを叩きつける。これでTAKAは完全に動きが止まり、邪道&外道がラフプレーで徹底的に痛めつけて行く。
追い込まれたTAKAは、邪道の串刺し攻撃をフロントキックで迎撃し、串刺しジャンピングニーアタックで逆襲。ようやくタッチを受けたタイチが、串刺しアックスボンバー2連発、カウンターアックスボンバーで邪道に追撃し、「レッツゴー・タイチ」コールを浴びる。
その後、邪道がトーキック、グリーンキラー、ビューティフルパントキックなどで逆襲するが、タイチがレフェリーを盾にして邪道を惑わせ、トラースキックで逆転。
TAKA対外道となり、TAKAが串刺しアックスボンバー、串刺しジャンピングニー、ジャンピングフロントハイキック。その後、外道と邪道がタイチを排除し、外道が顔面攻撃、チンクラッシャー、邪道が河津落とし、外道がトラースキック。
続いて外道と邪道はスーパーパワーボムを仕掛けるが、タイチが妨害。そして、タイチが外道の側頭部へキックを浴びせ、TAKAがみちのくドライバーIIからフォールするも、邪道がカット。すると、外道は外道クラッチで逆襲に出るが、今度はタイチのカットが間に合う。
さらに、タイチが邪道、外道の順でトラースキックを見舞い、TAKAも外道へトラースキック。そして、2人はダブルトラースキックで外道に追撃し、合体技みちのくメフィスでとどめを刺した。
【試合後のマイクアピール】
TAKA「邪道、外道・・・。いや、秋吉さん、高山さん・・・・・・。やっとたどり着きましたよ。鈴木軍、CHAOS、関係ねぇや。俺にとっちゃよ、昔から知ってる秋吉昭二さん、高山圭司さんなんだよ。俺たちの闘いに付き合ってくれて、ありがとうございました。(※マイクでしゃべろうとした外道に対し)ちょっと待て、まだしゃべるな!!(※場内笑) アンタがしゃべり出すと、止まらねぇし、口じゃ勝てねぇから(※場内笑)。今日はリベンジって言っても、俺はシングルであなたに勝ってない。タイチ、おまえも前回負けたままだよな? 真のリベンジはまだ終わってない。もうちょっとだけ、俺たちの遊びに付き合ってもらえませんかねぇ〜!?(※大拍手)」
外道「ゴタゴタゴタゴタなげぇんだ、コノヤロー! 次はいつだ、コノヤロー、オイ! 新日本のリングじゃねぇ! テメーらのこのリングでキッチリ決着つけてやる。次、用意しろ、コノヤロー!(※大拍手)」
TAKA「(※退場する邪道&外道に対し)邪道さん! 外道さん! アンタら、最高の先輩だよ!!(※大拍手) とことん付き合ってもらいますよ。タイチ、前回『ファイナル』って言って、今回リベンジする機会もらって、若干みんなの信用は失ったかもしれねぇ(※場内笑)。それでもさ、平日で、たった2試合しかないのに、こんだけの人が来てくれた!(※大拍手) まあよ、邪道・外道もいいけどよ、そろそろ“もうひとつ上”狙ってみねぇか? 欲張るとロクなことなんねぇけどよ、俺たち、実は。ちょっとだけ、欲張ってみねぇか!? (※観客に対し)まあ、俺たちがあとどれぐらいこういう形でやれるかは、わかりません。先はわかりませんが、あと何回かだけ、TAKAタイチに付き合ってもらえませんか?(※大拍手) 新日本プロレス本隊ではできないようなこと、この『TAKA&タイチ興行』のリングでやりたいと思っています。俺たちは今度こそ裏切らないんで、もう1回だけ俺たちを信じて、ついて来て下さい。じゃあ、タイチ! とりあえずよ、次は『SUPER Jr.』だな?(※大拍手) 毎年、この時期になると言ってきたけど、今年こそ! 今年こそ! 『SUPER Jr.』の決勝戦は・・・『SUPER Jr.』の決勝戦は! TAKAみちのくvsタイチの、“鈴木軍対決”だ!!(※大拍手)」
タイチ「オイ? ホントにそれ、目指してるのか!?」
TAKA「ホントに思ってたら! 言うわけねぇだろ〜!!」
TAKA&タイチ「ワハハハハハ!! ・・・あ〜〜あ」
【試合後コメント】
TAKA「まあ、さすが邪道・外道というところですかね。俺はシングルではやっぱり勝てなかったんだけど、凄く充実した闘い? 俺と外道という選手にしかできないような、ああいうプロレス、いまないと思うんでね。俺がやりたいのはああいうプロレスだし。なかなか新日本プロレスではそういう機会がないし。なんといっても『SUPER Jr.』に2人が不参加ということでね。まさに俺たちだけの『SUPER Jr.』ができたなと。で、試合後、ああやって向こうから継続させるような発言があったように、『たぶんあの2人もやりがい感じてくれてんじゃねぇかな?』って、俺はなんとなく思ってます。まあ、鈴木軍とCHAOSのザコかもしれない俺たちが、これだけ熱いものができたし」
タイチ「この脇役同士の抗争で。ここまでね(微笑)」
TAKA「ヒートさせるんだから。『TAKA&タイチ興行』というのは、そういう意味では、俺はまだ、なんか存在する意味があるんじゃないかな?と思うけどね」
タイチ「それは最後の外道の言葉だと思う。あんなこと言わないでしょ? あいつは!?」
TAKA「外道だもん、だって。外道さんらしからぬ、ああいう発言があったんで。もうちょっとだけ、やってみたいなと。俺らもやりたいこと、まだあるんでね。あと何回かやりたいことがあるんで。もちろん、邪道・外道とも完全決着しなきゃいけないし。それ以外に、ちょっとひとつ上を狙いたいことがあるんでね。なかなか新日本プロレスでできないことなんで」
タイチ「新日本プロレスじゃできない闘いを、俺らがやってるわけだから。邪道・外道のシングル(戦)なんて見れるの、ここだけしかないし。あいつらが新日本で出番あるって言ったら、負けるときぐらいだろ?(笑)」
TAKA「ま、俺らも同様だけどな(笑)。そんなヤツらの『TAKA&タイチ興行』、もうちょっとだけやります」
タイチ「ザコ同士でもこんだけできるっつうことだよ」
【写真:山本正二】