新日本の会見などでおなじみ、清野茂樹アナウンサーとロックバンド・ヒックスヴィルの木暮晋也さんがナビゲートし、吉祥寺のカフェ「キチム」で開催されている「音のプロレス」。
今回で4度目となるこのイベントは、今回、上級編「プロレスラーを迎える会」と題して新日本プロレスの中邑真輔選手がゲストとして登場。即日完売の大人気となり、場内は立ち見も出るフルハウス状態。
大歓声の中、登場した中邑選手。序盤で、まず好きな音楽との出会いを聞かれ、「初めて見たライブはブルーハーツですね。たぶん小学校か中学生」と告白。このあと、中邑選手のiPodから、中邑選手が普段聴いている音楽を紹介するコーナーに突入した。
中邑選手がピックアップしたのは、なんと映画『ベストキッド(原題「KARATE KID」)』のサントラ盤。「わざわざアメリカからBOXセットを輸入盤で取り寄せた」というこだわりの一枚だが、「とくにミヤギさんが盆栽いじってる場面の曲が最高なんですよ」と、独特の中邑ワールドが展開。
このあとも『ロッキー』のサントラの魅力を語りまくり、場末のスナックで歌っているという『冬のリヴィエラ』(森進一)を流すなど、予測不能な展開に。
さらに、清野アナからの「もしもCD(歌)を出しませんか? というオファーがあったらどうします」という質問には「ぜひ挑戦したいですね」と意外な返答。「いまままでのレスラーの例を考えたら、誰もが辞めろと言うだろうけど、ぜひ大火傷してみたい(笑)。やるなら打ち込みじゃなく、生音がいいですね」と衝撃発言も。
このあと12年『G1 CLIMAX』公開練習のドラム練習映像を披露したり、ファン時代に好きだった入場テーマ曲として、レイジングスタッフの曲を挙げた中邑選手。過去の自分の入場シーンの変遷をビデオで紹介するコーナーでは、「いまプロレス界の入場は、中邑選手が断然ナンバーワンですよ!」と清野アナが熱弁。その中でも「最高」という今年の1.4東京ドーム(桜庭和志戦)の入場シーンが上映された。
これを受けて、「入場前はふわふわしてますよ。ギリギリまで緊張感を花道に持っていく。自分で自分を盛り上げすぎないように」と入場前の気持ちを語った中邑選手だが、ここで清野アナが「新日本プロレスと交渉して、特別に貸していただいた」という、1.4東京ドームの入場前、ステージ裏の様子を本邦初公開!
静かに闘志を燃やし、大舞台を控えて身体をアップする様子から、最後はドームの花道の向こうへ吸い込まれていく超レア映像に、会場から大きなどよめきと拍手が起こった。
さらに中邑選手が「自分にとってお兄ちゃんみたいな大事な存在の作曲者と、どういう曲にしたらいいか一緒に考えた」「この曲を今後、変えることはないでしょう」というほど強い思い入れのある現在のテーマ曲「SUBCONSCIOUS」の話を展開。
すると、ここで中邑選手へのサプライズとして、木暮さんがギター1本で「SUBCONSCIOUS」生演奏を披露することに!
とくにファンにはおなじみの主旋律を弾いたシーンでは、会場のファンから「おお〜!」と歓声が起きるほどで、その完成度の高い演奏に場内大拍手!! この演奏には中邑選手も「木暮さん、持ってくなあ〜!」「これ聞いたら、明日から頑張れます!」と興奮を隠しきれない様子だった。
このあとお客さんによる入場シーンコンテストが開催されたが、中邑選手が、本物のインターコンチネンタルベルトや、本物の中邑使用済みベストを貸し出す大盤振る舞いで、盛り上がりを見せた。
そして終盤には、清野アナから「中邑選手に、いつもと違う曲で入場してもらえないか」とお願い。これに応えた中邑選手は、ファンからリクエストされた曲の中から、マイケル・ジャクソンの『BEAT IT』をチョイスして、中邑流の入場を堂々披露! 場内は爆発的な盛り上がりを見せた。
イベントの最後に、目前の10月14日、両国大会における丸藤正道戦に関して、「今回は飛び道具的な相手。非常に振り幅が広い選手なんで、ひさびさにおもしろそうだなあ〜と思ってます。丸藤相手なら、たぎるんじゃねーかなと思う」とコメント。音楽とプロレスが熱くクロスオーバーした一夜となった。
撮影/タイコウクニヨシ