4月19日、全日本プロレス事務所にて記者会見が行なわれ、王者・諏訪魔選手と挑戦者・永田裕志選手の三冠ヘビー級選手権試合が発表された。両者は、6月19日の全日本プロレス両国国技館で雌雄を決する。
■両選手のコメント
諏訪魔「先日の『チャンピオンカーニバルで』(以下CC)新日本プロレスの永田選手に優勝されてしまった。全日本プロレスも、(三冠)チャンピオンの俺も凄い屈辱を味わいました。これはもう、三冠のベルトを懸けてリベンジさせてもらいたいと思う。それは(『CC』)決勝戦の終わったあとリングに上がったというのもありましたし、そのあとにも会社にずっと言っていました。その答えが決まったということは、俺としてはありがたいですね。全日本プロレスの威信をかけて闘って、絶対このベルトを防衛していきたいと思います!」
永田「先日、歴史と伝統のある『CC』に出場させていただきまして、初出場にて見事に優勝させていただきました。全日本プロレスのリングを青く染めきった光景は、自分自身、大変美しく見えました。様々なボールを投げたところ、三冠ヘビー級チャンピオンである諏訪魔選手が、僕との対戦を要望してくれました。投げたボールに対して、早々と波紋として三冠ヘビー級選手権挑戦というものが返ってきまして。わたくし永田裕志、全身全霊で受け止めて、この両国国技館大会を“明るく・楽しく・激しく”そして“えげつなく”染め上げてみたいと思います」
■質疑応答
——諏訪魔選手、『CC』での永田選手の印象は?
諏訪魔「結果、優勝してますからね。悔しいですけど、闘いぶりは絶好調なんだなとわかりましたよ」
——永田選手の自信満々な発言を聞いて、諏訪魔選手はどう感じますか?
諏訪魔「ちょっと“上から目線”というのを、正直、感じます。そこに飛びついて『この野郎!』なんてやるというのは、チャンピオンとしてどうかと思いますよ。ただ、そういう新日本の代表として来てる選手が上から来るというんであれば、俺は『そうか!』と。『新日本プロレス、そういうふうに来るんだな』と。俺はわかりましたよ、今回。今回の『CC』で新日本プロレスに対するアレルギー、そういうものが完全にできあがりました。俺も悔しい思いがスゲェありましたけど、全日本プロレスのファンのみんなも絶対悔しかったと思うんで。それはもうこの両国で。完全に。払拭というかね。リング上で白黒つけるのが一番かなと思っています」
——永田選手、諏訪魔選手の印象は?
永田「彼が『CC』という“全日本プロレスの春の祭典”を僕に奪われたという悔しさが、凄くにじみ出ている。それは、試合後、リングに上がってきたときの表情からも十分察することができましたし、いまの発言でもそういうものは察しました。その“ホームの人間の悔しさ”というのは、僕自身が過去に新日本プロレスのリングで様々な外から来た敵に闘いを挑まれ、ときにはベルトを持っていかれたこともありましたしね。そういう悔しさというのは、僕は諏訪魔選手以上に理解してるつもりです。当時、新日本プロレスというのは、そういう敵に対してストレートに新日本内部の人間をチャレンジャーとして送り込めなかった時期もあった。そういう上では、即、三冠選手権というものを会社が認めてくれて、こうやって対永田というカードが2ヶ月前にかかわらず決定事項として発表されてるというのは、ホントに彼(諏訪魔)は凄く恵まれていると思うし。そういう悔しい思いに対して、僕は一切逃げるつもりはありません。正々堂々と正面から闘って、返り討ちにしなきゃいけないと思っています。そういう悔しさが人間を強くするというのは、僕自身かつての新日本でよく理解しています。闘って、諏訪魔選手というのは、まだまだ強くなれるし、まだまだ実力を完全に開花できてない選手だというのもわかります。こういう経験を積むことで、僕なんか足元にも及ばない選手になれるぐらい素質と素材を持っている選手だと思います。果たしてこの2ヶ月でどこまで強くなれるか?それは僕自身も楽しみでありますので。2ヵ月後の両国国技館大会、永田自身もこの2ヶ月でさらに強くなってですね、正面から闘いたいと思います」
——諏訪魔選手を強くするためにも、ベルトを獲るという気持ちですか?
永田「まあ、強くなるかなれないかは、やっぱり本人しだいだと思います。ただ、日本マット界で自分自身がここまで来たというのは、様々な大きなものに挑戦して、成功しただけじゃなく、挑戦が失敗だったことも多々ありましたが、そのつど前を見て、後ろを振り返らず、堂々と胸を張って歩いて来たことで、いまの自分があると思っておりますので」
——自分が経験した悔しさに比べれば……。
永田「どうってことないですね(キッパリ)」
——永田選手にとって、三冠王座とは?
永田「マット界における永田裕志の名前を、もう1度刻み込もうと様々な行動を起こした。まず、第1弾で『NEW JAPAN CUP』を獲った、第2弾で『CC』を獲った。で、第3弾。やっぱり、この三冠ヘビーというベルトを新日本プロレスの人間が獲るというのは、大きな一つの軌跡となるんじゃないですかね?それだけ価値のあるベルトだと思います。こうして(実物を)見ていますと、やっぱり歴史が刻まれているなという印象を受けますし」
■『2011 プロレスLOVE in 両国 Vol.12』
6月19日(日)東京・両国国技館
16:00試合開始
60分1本勝負
三冠ヘビー級選手権試合
<王者>諏訪魔vs<挑戦者>永田裕志
※第43代王者 諏訪魔選手は4度目の防衛戦
★大会情報の詳細は全日本プロレスオフィシャルサイトにてご確認下さい。