1月4日東京ドーム「レッスルキングダムV」で、鈴木みのる(パンクラスMISSION)との遺恨対決に臨む永田裕志。戦前は“宿敵”の“口撃”に押され気味の感があったが、今回のインタビューではついに本領発揮!大逆襲を見せてくれた。
★インタビュー前編はコチラ!
■アイツの言うことは僕には“ほめ言葉”にしか聞こえない。
——鈴木選手との初対戦はいつでしたか?
永田 2003年の10月(13日)のドームですね。真猪木軍vs坂口軍(新日本軍)で。
——坂口征二現相談役のセコンドとして、息子の坂口憲二さん(俳優)が登場した5vs5のイリミネーションマッチでしたか(※最後の1人となった永田が、鈴木の卍固めでレフェリーストップを喫し、真猪木軍が勝利)。それまでの接点はなかったんですね。
永田 そうなんですよ、あれが最初なんですよ。だって、接点はないと思っていたから。鈴木は総合格闘技のほうに行って、プロレスから色んなものを排除した方向でずっと行っていたんで。まあ、絶対に交わらないと思っていた。まさか来るとは思いませんでしたね(笑)。
——まさしく運命の再会!本当にプロレスは何があるかわかりませんね。そのとき、鈴木選手を特別に意識しましたか?
永田 まあ、どうしてもね。やっぱり、そういうものはあったんでしょうね。だから、当時、外敵と言われていた高山(善廣)とかほかの選手が言っていた「本物のプロレスはこうだ」「俺のプロレスはこれだ」みたいな主張は、あまりピンと来なかったんですよ。「俺たちとスタイル変わらねぇじゃねぇか」と思って。ただ、鈴木に関しては、凄くベーシックな技を使って、一つ一つに凄く説得力があったし、強烈だった。ムダな技は使わない、ムダな動きはしない、余計なものは受けないというかね。そういう部分で「鈴木だけはちょっと色合いが違うかな」という気はしましたね。
——それは、鈴木選手の源流が新日本にあり、自分なりのストロングスタイルを体現していたということなのでしょうか?
永田 さー、どうですかね。アイツの考え方は、僕には理解できないところがいっぱいありますから。知ったこっちゃねぇや(笑)。
——次々と浴びせられる“口撃”については、どう思いますか?
永田 イヤミなことも色々言ってくるし、強烈なんですけど、やっぱりアイツの考え方が僕とは真逆だなと。僕は「いいものはいい、悪いものは悪い」と捉えるけど、鈴木は自分が納得できないものに対してすべて否定に走るというかね。だから、アイツとは感性がぜんぜん違うし、相譲れないものがある。それだけに、見ているほうも面白いんだと思いますよ(笑)。
——では、そういう発言はあまり意識していない?
永田 まあ、「(昔から)変わんねぇな」というところですかね(笑)。
——永田選手のほうも“口”には自信があると思うのですが……。
永田 まあ、悪いですからね。ただ、アイツとはちょっと違いますよ、やり方が。人のことを『クソ』だとか『汚いもの』だとか言わないですもん、僕は。(鈴木は)品性がないというか、教養がないというか。
——なるほど。そこはぜんぜん違うわけですね。
永田 僕が「美しい」と思うものは、アイツは「汚い」と思うんですよ。アイツが「美しい」と思うものは、僕は「なんだよ、それ。汚い」と思うと思いますよ、たぶん。本当に感性がまったく逆。だから、アイツの言うことは、僕には“ほめ言葉”にしか聞こえない。ありがたいですよ(笑)。
■お互い現役でいるあいだは、ピリオドは打てないと思いますよ。
——こうやって話を聞いていると、まさに2人は闘うべくして闘う運命なんだと感じます。
永田 やっぱりそうやって(悪口を)言われれば感情的にもなるし。思いっきり殴っても平気でいられるのは、アイツがそういう感性の持ち主だから。なんの遠慮もいらないですもん、ホント。
——本当に思い切り行きそうですね(笑)。
永田 ええ。まあ、お互い様ですからね。このあいだの(カード発表)会見では、鈴木が「300発は殴りたい」って言っていたけど、逆に「300発でいいのかい!?」ってところですよね。「そんなもんじゃ俺は倒れないよ」っていうね(キッパリ)。
——改めて、鈴木みのるという人物を永田選手から総括すると?
永田 さっきも言ったように俺とはまったく正反対の感性をもった男ですよ。で、「好きか?嫌いか?」と言われれば、「嫌い」と(キッパリ)。向こうも同じことを言うんじゃないですか? そこだけはお互いの感性が一致してるんだよな(大笑)。そういう部分を抜きしにした場合、“自分を一番持っているのかな”と思いますよね。その自分というものを、力づくじゃないと崩させない。じゃあ、力づくで崩したくなりますよね。
——ここで長年の遺恨に決着をつけるつもりですか?
永田 いや。お互い現役でいるあいだは、なんかのタイミングがない限り、ピリオドは打てないと思いますよ。やっぱり目の前にいたら倒したくなる相手ですからね。
——最後に、2011年の展望を聞かせて下さい。
永田 展望も何も、この試合次第ですよね。やっぱり、この試合で中身の濃い、永田ににしかできない、ほかの若いヤツとは一味違う試合ができなければダメだし。そういうシングル戦線にうって出て行くためには、第5試合でメインを食うような試合をしようと思っているんでね。いま、燃えてます!
■2011年1月4日(火)『WRESTLE KINGDOM V』東京ドーム
開場15時 開始17時
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