IWGP王者・中邑の対戦相手は“帝王”高山善廣!/1月4日東京ドーム公開記者会見
12月12日、東京ドームシティーラクーアにてファンミーティングが開催され、1月4日東京ドーム大会「レッスルキングダムIV in 東京ドーム」に出場する選手たちが、それぞれ意気込みを述べた。
■各選手のコメント
永田裕志「このあいだ、タイトルマッチで勝っておけばメインをはれたんですけど、残念ながら敗れてしまって。まだカードは出ていませんが、ここ数年、1月4日東京ドームといえばベストバウト的な試合をしてますので。皆さんの楽しめるようなカードができてくるよう、準備万端にして待ってます」
中西学「まぁ、相手もまだ分からないんですけど、とにかく誰が相手でも思いっきり闘ってドームで中西学を爆発させたいと思っています。以上です」
タイガーマスク「自分の相手は(12月)23日にならないと分からないんですけど、誰が来ようがキッチリと防衛して。このジェットコースターのように2010年を突っ走りたいと思います」
後藤洋央紀「自分はタイトルマッチになるわけですけど、杉浦(貴)選手には2連敗という大きな貸しを作ってしまいましたので、ベルトという利子をつけてしっかりと借りを返してもらおうかなと思います」
真壁刀義「オイ、テメェらも分かってると思うけどな、俺はよ、散々、散々ノアにラブコール贈ってんだよ。未だに名乗り上げる奴がいねぇってどういうことだ、この野郎。あと2週間あるよな、誰でもいい、名乗りを上げてこいよ。それだけだ。いいか、これだけは言っておいてやる、これだけ俺が言っておいて勇気のねぇ野郎は、ノアは腰抜けだとなるな。腰抜け野郎、とっととプロレス界からどっかいけよ。以上」
棚橋弘至「改めまして、今、日本で一番調子に乗ってるレスラー棚橋弘至です。MVPありがとうございます。思えば今年1月4日、武藤敬司選手とドームでやって、それが重要なターンニングポイントとなって、2009年頑張り通せたと思うので。2010年のドームも、ノアの潮崎(豪)選手の持つ“ノアの世界観”を取り次いで、新日本に返ってきて2010年もMVPを取れるように。いい大会にしたいと思いますので、よろしくお願いします」
——さらに、同大会の追加対戦カードも発表され、中邑真輔選手が持つIWGPヘビー級王座への挑戦者として高山善廣選手がサプライズ登場。その場で調印式を行なうと、両者は激しい視殺戦を展開した。
■調印式でのコメント
高山「新日本プロレスのファンの皆さん、久しぶりです。先日のIWGP選手権の後、チャンピオンの発言を聞いて、闘いを求めているのであれば俺しかいないと思って名乗りを上げました。1月4日東京ドーム、中邑真輔との闘いを皆さんに見せます」
中邑「自分の希望にかなう唯一のプロレスラーだと思っています、高山選手は。その心意気に礼を尽くす意味でも、容赦なく闘って、容赦なく倒しますので。以上です」
■会見後のコメント(高山選手)
–中邑選手との対戦が決定した現在の心境は?
高山「別にどうこうというのは無い。まぁ、久しぶりに向かい合ったら背が高いなと思った」
–6年ぶりの対戦となるが、この間、中邑選手の成長ぶりは見ていた?
高山「常に追いかけてた訳じゃないから、断片的にしかないけど。なんか、前は華麗なテクニックで闘う、今は力技で勝つという印象が」
–中邑選手は、前に対戦した時にはなかったボマイェという膝蹴りを武器としているが?
高山「俺はデビューとしてからずっと膝蹴りが得意技だから。本家とは思ってないけど、彼は俺やロシア人の膝蹴りを食らって、これ痛いんだなぁと、身に染みて分かってるから使い出したんじゃないの」
–中邑選手はストロングスタイルや、闘いにこだわる発言をしているが?
高山「だから、俺が手を挙げた。(新日本の)中じゃ“運動会”しかできないって事でしょ。まぁ、ドームはノアも出るので対抗戦というけど、対抗戦なら大学生でもできる。やるじゃん、毎年恒例の何々みたいな。それは闘いじゃねぇって」
–高山選手が参戦していない間に、新日本マットもかなり変わったと思うが?
高山「そこそこやってるとは思うけど、一生懸命見てる人には伝わるくらいじゃないかな。俺のところに伝わるのはさ、“学園パロディ”やってる青いおっさんとかマスクのオッサンとか。そういうのばっかくるんだよな」
–以前、参戦していた時とはだいぶ状況が違う?
高山「だって、俺がいねぇんだもん。違うだろ。まぁ、中邑はチャンピオンだし、棚橋は(東京スポーツ社プロレス大賞の)MVPだし、立派なもんだよね。立派に育ったところを、そろそろ刈り入れ時じゃねぇか」
–IWGPのベルトよりも中邑選手に興味がある?
高山「ベルトを持っている、新日本で一番強い中邑真輔だから闘う。ベルトを獲ったら、前のドームの時(2004年1月4日)、俺のベルト(NWF世界ヘビー級王座)を封印されたから、今度はIWGPを封印してやるよ。IWGPなんて興味ないもん。IWGPの歴史ってさ、思い起こせばトラブルの歴史だから。そういうイメージしかない。で今度は俺が獲って、これで終わりにする」
■会見後のコメント(中邑選手)
–6年ぶりに対戦する高山選手の印象は?
中邑「現時点で自分の希望に沿う選手。日本のプロレス界では高山善廣が唯一無二の存在。自分にとっても物凄く特別な選手であって、自分の短い7年のプロレス人生の中で岐路だったり、ターンニングポイントだったりという場面には、必ず大きな壁として立っていた人間でもあります。自分の希望に唯一答えてくれたという心意気に尽くす礼としては、倒すしかない」
–高山選手とだったら理想の闘いができると?
中邑「そうでしょうね。お互い、この6年で色々な事があって成長し、変化し、色んなものが変わってきていると思います。その試合の節目で何もかもが分かるというか、そんなに多くの言葉はいらないかもしれない」
–この6年間の高山選手の試合は見ていたか?
中邑「しっかりとチェックはしてなかったですけど、“スーパーグランドスラム”と言うんですか。三冠も獲り、全てのベルト(新日本のIWGP、IWGPタッグ、全日本の三冠ヘビー、世界タッグ、ノアのGHCヘビー、GHCタッグ)を巻いたという。その活躍は、プロレスに携わっていれば聞こえてくるので」
–共に膝蹴りを得意技としている点については?
中邑「まず、使う人間が違えば、全くものとして違うと思うので。そこに関して、意識はしてないです」
–高山選手は「俺の膝蹴りを散々浴びて、中邑も膝蹴りを使うようになった」とコメントしていたが?
中邑「それもありますよ。顔面がブチ壊れるくらいの膝蹴りを食らっていますから。まぁ、そこから自分の技にしてきたというのは、もちろんありますけど」
–2003年12月31日にアレクセイ・イグナショフ選手(キックボクサー)、2004年1月4日に高山選手と連戦で闘った事で、自分自身が成長できたというのはあるか?
中邑「プロレス人生というか、自分の人生の中で非常に大きな出来事だったし。あの(高山との)試合で何もかも無くなってしまってもいいくらいの気持ちで闘いましたから。その後、(負傷欠場となり)IWGPを自ら返上という形にはなりましたけど。今回は、色々な思いがあるんですけど、その全てを1月4日の闘いに込めてもいいなという気持ちはありますから」
–その時と比べて一番変わった点は?
中邑「たえず考え方もスタイルも、色々なものが変わっていますけど。中邑真輔自身、何が変わったといえば、前回(闘った時)よりは大きくなっているだろうと。6年間、強さを求めて、自分の変化を求めて闘ってきたわけですから、何も変わってないって事は無いですけど。あの時よりも一回りも二回りも大きくなっているつもり」
–今回のドーム大会はノアとの対抗戦が大きな柱となっているが、その事については?
中邑「何ですかね、非常に自分らしくていいんじゃないかと。回りは新日本対ノアで、中邑真輔はというと。まぁ、(高山は)ノアへの参戦経験が多い方ですけど、ノアとしては見ていない。“対人間高山善廣”がテーマですね。自分の中ではこの一戦に集中するのみなので、特にノアとの対抗戦と比較とかは。そこにモチベーションは無いですね。見る方が勝手に比較してくれればいい。自分自身、全てを懸けて闘うので」
–高山選手はベルトを獲ったら、封印すると言っていたが?
中邑「それを懸けてでも闘う価値のある選手だと思います」