優勝決定戦は「棚橋vs諏訪魔」! その結末はいかに!?/4月9日全日本プロレス後楽園大会試合結果(2)
全日本プロレス
GAORA SPECIAL 2008
チャンピオン・カーニバル(最終戦)
4月9日(水)
東京・後楽園ホール
第8試合
チャンピオン・カーニバル優勝決定戦
時間無制限1本勝負
○諏訪魔
(29分49秒 ラストライド→体固め)
×棚橋弘至
※諏訪魔がチャンピオン・カーニバル初優勝
=試合経過=
チャンピオン・カーニバル開幕戦にて、タッグマッチで初遭遇した棚橋と諏訪魔による優勝決定戦。大ブーイングを浴びながら入場した棚橋とは対照的に、諏訪魔は大歓声を受ける。だが、棚橋は、全く動じる素振りを見せず、余裕の表情を見せる。
ショルダータックルで倒された棚橋は、額を突き合わせて諏訪魔を睨み付ける。その後、両者はコーナーでのエルボー連打、ボディスラムを互いに見舞い合うと、諏訪魔はラリアットで棚橋を場外へ落とし、なんとトペスイシーダ!
しかし、棚橋も負けじと、コーナーに乗った諏訪魔をデットリードライブで投げ飛ばし、場外へ追いやると、エプロンからトペコンヒーロ! リングに戻ると「愛してま〜す」のポーズ。ブーイングが飛ぶと、心地よさそうな表情を浮かべる。
続けて棚橋は、諏訪魔にロープ越しのドラゴンスクリュー、グラウンドドラゴンスクリュー。そして、諏訪魔の左脚を踏みつけてマッチョポーズ。さらに監獄固めで諏訪魔の脚を集中攻撃していく。諏訪魔は下からの張り手連打で反撃して脱出しようとするが、棚橋はエルボーで諏訪魔を黙らせ、そのまま絞め続ける。
諏訪魔がロープエスケープしても、技を外そうとしない棚橋。注意してきた和田京平レフェリーにクレームをつけ、観客からブーイングを浴びる。その隙に蘇生した諏訪魔は、スピアーからマウントパンチ。しかし、棚橋は状態をひっくり返し、マウントパンチで反撃。そして、ロープ、鉄柱を利用した戦法で諏訪魔の左脚を集中的に攻め立てる。
さらに棚橋は、エルボー合戦で張り手をヒットさせて諏訪魔を怯ませると、フライングフォーアーム、エルボー&太陽ブロー連打、そしてセカンドロープからのサマーソルトドロップ。得意のムーブでリズムを整え、ドラゴンスープレックスを狙う。しかし、諏訪魔はこれを阻止し、変型ドラゴンスクリューからアンクルホールドへ。
一転してピンチに陥った棚橋だったが、体勢を上手く入れ替えて諏訪魔の左脚を掴むと、グラウンドドラゴンスクリュー。そして、パワーボム、スリングブレイドで諏訪魔の反撃を許さない。
棚橋は、スリングブレイドをもう一撃狙うが、諏訪魔はこれを不発させ、強烈なバックドロップ。立て続けにジャーマンスープレックスホイップ、フルネルソンスープレックスホイップを放ち、大技攻勢で棚橋に迫る。だが、それでも棚橋はスリングブレイドで応戦。これでダメージが蓄積した両者は、共にダウンしてしまう。
先に立ち上がった諏訪魔が、棚橋にエルボー。これがきっかけとなり、両者は激しいエルボーの打ち合い。その中で棚橋は諏訪魔の足を取るが、上手く抜け出した諏訪魔はショートレンジラリアット。そして、ぶっこ抜きジャーマン、バックドロップで棚橋の脳天をマットに突き刺し、フォールを迫る。
フィニッシュを狙った諏訪魔がラストライドを狙うと、棚橋は阻止してフルネルソンの構えへ。そして、クラッチを変えてだるま式ジャーマンスープレックスホールドでカウント3を迫る。
さらに棚橋は、スリングブレイドで諏訪魔をカバー。これをカウント2で返されると、ハイフライフローでダイブ。間髪いれずにもう1回飛ぶが、諏訪魔は両膝を立てて阻止。ここで再び共にダウンする。
試合時間25分経過のアナウンスがされる中、先に立ち上がった棚橋は、グラウンドドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドで諏訪魔をガッチリ捕獲。諏訪魔がロープを目指すとマット中央に戻し、さらに腰を落として絞り上げる。
それでも、諏訪魔は意地のロープエスケープで脱出。すると、棚橋はドラゴンスープレックスホイップでカバーへいくが、カウントは2.9。棚橋がもう一度ドラゴンスープレックスを狙うと、諏訪魔はこれを阻止。そして、コーナーのターンバックル目掛けて棚橋をフロントスープレックスで投げ飛ばす。
さらに諏訪魔は、ラリアットからフォールするが、棚橋は意地のキックアウト。そして、諏訪魔のラストライドを前方回転エビ固めで切り返すが、カウント3ならず。
ここで諏訪魔は、カウンターのラリアットで棚橋をダウンさせ、必殺のラストライドを今度こそ炸裂させる。さすがの棚橋もこれで力尽き、諏訪魔が勝利。棚橋のチャンピオン・カーニバルは準優勝で幕を閉じた。
=試合後コメント=
※武藤敬司、渕正信、西村修らとビールで乾杯をして
諏訪魔「三冠(ヘビー級王座)のベルト、この勢いで獲りたい。あとは真っ白。(棚橋は)面白い。なんか価値観が……というか、もっと闘いたい。対角線上に立った時、前のドーム(2007年1月4日レッスルキングダム)で闘いたかったという気持ちが凄くこみ上げてきた。(今日は)後楽園ホールだけど、お客さんたちは本当にプロレス好きな人たちばかりで。こんな舞台って、あるんですね。今回、棚橋選手が新日本として来て、全日本の看板は絶対に守りたいという気持ちがスゲェこみ上げてきた。全日本プロレス、これからどこの団体にも負けない、日本一の団体にしたい。絶対に負けない」
棚橋「(セコンドに付いていた平澤光秀に担がれてコメントブースへ到着して)チキショー! 自分の足で立って帰りてぇよ……。何もねぇよ、何もねぇ。いいわけを考えよう、みんなでいいわけ考えようぜ。負けちまったぜ。いいわけ考えて新日本のシリーズに……何食わぬ顔でシリーズ戻ってやるぜ。チクショー! 諏訪魔、俺に勝ったな、この野郎。どういう事かよく考えろよ。……俺は誰だ? そう、天才児だ。今日も朝までいいわけ考えてやる。誰もが納得するいいわけ考えてやる。何食わぬ顔で新日本に戻ってやるぞ、この野郎!!(と叫び、控え室へ)」
※控え室へ戻った棚橋だったが、再び記者団の前に姿を見せて
棚橋「一個だけ。新日本のシリーズがすぐに始まるからさ。いいわけ考えるよ、うぃーっし。諏訪魔、(天井を指差し)トップ獲れよ」