現地時間・10月15日にアメリカのイリノイ州シカゴのOdeum Expo CenterでROHのビッグマッチ『GLOBAL WARS: CHICAGO』が開催された。
この日のメインイベントでは、“IWGP US ヘビー級王者”ケニー・オメガにYOSHI-HASHIが初挑戦するタイトルマッチが行われた。
ケニーは、9月24日神戸大会で、ジュース・ロビンソンの挑戦を受けて、初防衛に成功。この試合後にバックステージに現れたYOSHI-HASHIが挑戦を迫った経緯がある。今回は提携団体ながら、アメリカ本土では初の防衛戦となった。
試合は、アメリカで圧倒的な人気を誇る王者・ケニーに果敢に挑んでいく挑戦者・YOSHI-HASHIという構図。前半は、得意の逆水平チョップや場外攻撃で試合をリードしていったYOSHI-HASHI。
だが、試合中盤、ケニーは、フランケンシュタイナーから場外のYOSHI-HASHIにトぺコンヒーロ! さらに、場外に設置してあったテーブルに向ってYOSHI-HASHIをパワーボムで投げ飛ばす圧殺刑。
イッキにペースを握ったケニーは、リング上でも変形の牛殺し、ドラゴンスープレックスを決めるが、YOSHI-HASHIもラリアット、DDT、ジャックナイフ式パワーボムと一歩も引かない。
しかし、YOSHI-HASHIがカルマを狙ったところ、レフェリーが場外転落してしまうと、ヤングバックスとマーティー・スカルが登場。スーパーキックパーティーを始めようとするも、これはケニーがストップ。しばし考えたあげくに「10ブーツをやるぞ!」と観客にアピール。するとハングマン・ペイジとCodyも登場してくる。
5人がコーナーでそれぞれのブーツ(10ブーツ)を重ね合わせたところに、ケニーがYOSHI-HASHIを投げ飛ばそうとするが、これはYOSHI-HASHIが回避。逆に、YOSHI-HASHIも矢野通やウィル・オスプレイ、バレッタらを呼びよせて、逆のコーナーで10ブーツを完成させ、そこにケニーを投げ飛ばそうとする。
しかし、おたがいが踏ん張り、リング中央で打撃戦を展開する二人。場内から「10ブーツ!」コールが発生。自軍のコーナーにYOSHI-HASHIを叩きつけたケニーは、続けてCHAOS側のコーナーにも叩きつけたあげく、リング中央でのパワーボム、そしてロープ際でVトリガーを的中させる。
すかさず、片翼の天使を成功させるが、なんとセコンドの矢野がレフェリーをリングから引きずり下ろす頭脳プレーを発揮。さらに、バレッタがケニーがドュードバスターを決めると、次々と両軍の選手がリングインして必殺技を披露して、場内は大歓声。
混乱の中、復活したYOSHI-HASHIは必殺のスワントーンボムを狙ったものの、これはケニーが回避。ここで、ケニーはサポーターを外して渾身のVトリガー! さらにもう一度、片翼の天使をパーフェクトに決めてYOSHI-HASHIを沈めた。
■ROH『GLOBAL WARS: CHICAGO』
現地時間・10月15日 イリノイ州シカゴOdeum Expo Center
【IWGP US ヘビー級選手権】
〇(王者)ケニー・オメガ(片翼の天使→片エビ固め)YOSHI-HASHI×
※王者が2度目の王座防衛に成功。
このほかの試合では、第2試合で高橋ヒロムvsマーティー・スカルのシングルマッチが実現。次期IWGPジュニアヘビー級挑戦をめぐって、日本でもやり合っていた両者。試合は、おたがいの持ち味を発揮した好勝負となったが、最後はスカルが必殺のクロスフェイス・チキンウィングでタップ勝利を奪った。
第3試合では、KUSHIDAが“盟友”チーズバーガーとのタッグで、ジ・アディクション(クリストファー・ダニエルズ&フランキー・カザリアン)と対戦。コスチュームの色を白に統一して大奮戦したKUSHIDA&チーズバーガーだったが、最後はダニエルズがムーンサルトプレスでチーズバーガーを葬った。
第6試合 には、鈴木みのる、ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.ボーイの鈴木軍が登場。対するは、ジェイ・リーサル&ケニー・キング&シェイン・テイラーのROHトリオ。
この日も鈴木みのるが『風になれ』で入場すると、場内は大歓声&手拍子で迎え入れ、リングイン時に「カ・ゼ・ニ・ナレ~」と大合唱が巻き起こった。試合が、6選手が入り乱れる大乱戦となったが、最後はテイラーにターゲットを絞った鈴木が、スリーパーでガッチリ捕獲。さらに場内を見回してからのゴッチ式パイルドライバーをズバリ。堂々と試合を決めた。
第7試合では、矢野通がコルト・カバナとシングル戦。この日もDVDを持ち込んだ矢野。しかし、カバナもDVDを持参しており、試合前にトレードすると大歓声。しかし、矢野はDVDを投げ飛ばし、そのスキに丸め込む頭脳プレー。カバナも同じようにやり返す。
試合は、丁々発止の頭脳戦が展開し、なぜかレフェリーをキャッチボールするシーンも。試合終盤、レフェリーがダウンしているあいだに、矢野がカバナにローブロー。さらに、矢野がリング下から持ち出したテーピングで、カバナの両手をぐるぐる巻きに。ここでターンバックルを外した矢野が振り向きざまに走り込んだが、カバナは両手で迎撃! ジャックナイフ式エビ固め決めて、矢野に逆転勝利した。