9月10日福島・県営あづま総合体育館大会でマイケル・エルガンを相手に防衛したNEVER無差別級王者・鈴木みのる。
現地時間9月22日・ROHラスベガス大会にて、ROH世界王座にも挑戦が決定している鈴木みのるに直撃インタビュー!!
■オイ、誰が「全員出揃った」と言った? 誰が“フルメンバー”だと言ったんだ?
――さて、鈴木選手。この夏に飯塚選手が復帰し、『DESTRUCTION』ではランス・アーチャー選手も本格復帰しています。鈴木軍が新日本に再上陸して以来、“鈴木軍の陣容が揃ってきたと思いますが。
鈴木 たしかに、そうかもしれない。ただ、正直に言うと、新日本プロレスに戻って来たときの全員の感情を俺はよく知っているし、そして「なぜつまづいたのか?」も十分理解しているつもりだ。
――あ、鈴木選手的には、新日本の侵攻に「つまづいた」というお気持ちがあった?
鈴木 あるよ。そして、こうした“すべてのこと”には必ず理由がある。全部に理由はあるんだよ? 逆に「なんかわからないけど勝っちゃった」「なんかわからないけど負けちゃった」。そんなことは存在しないんだ。それは理由や原因から、目をつぶってるだけだ。
――ただ、鈴木軍のメンバーが揃ってきたことで、士気も上がってきているのでは?
鈴木 揃ってきた? 俺が言ってるのはそういう話じゃねえぞ? オイ、誰が「全員出揃った」と言った? 誰がフルメンバーだと言ったんだ?(ギロリ)。
――たしかに、自分が想像した「揃ってきた」という範疇ですけど…。
鈴木 それは、おまえらが思ってる、おまえらの常識の中の“フルメンバー”だろ? 俺は「出揃った」なんて一言も言ってないからな。
■いいか? 俺はNEVER王座がすべてなんて、一言たりとも言ってないからな。
――それでも飯塚選手とランス・アーチャー選手がカムバックしたのは心強いのでは?
鈴木 まあ、そのことによって、アイツらがメンバーの気持ちを引っ張ってくれれば、より動きやすというのはあるけどな。
――ただ、今回のシリーズは、ザック・セイバーJr選手がインターコンチに挑戦、デスペラード選手がIWGPジュニアに挑戦、タイチ・金丸組はジュニアタッグに挑戦、K.E.S.がIWGPタッグに挑戦。鈴木軍がほとんどのベルトに絡んでいる状況があります(このインタビューはシリーズ開始前に収録)。
鈴木 まあ、それも“当初の予定”にようやく戻っただけの話だ。ただ、それだけの気持ちしかない。
――「やっと来たな」という思いは?
鈴木 はあ? 俺は「やっと来たな」なんて思わないし、「軌道修正した」とも思ってない。「この程度か?」とも思ってないけどな。俺がもともと思っていた軌道にもう一度、乗っかってきただけだ。しかも俺は俺で……ああ、コレは言うのはやめようかな(ニヤリ)。
――ぜひ、聞かせてください。
鈴木 いいか? 俺はNEVER王座がすべてなんて、一言たりとも言ってないからな。そしてさっきも言ったように「選手が出揃った」とも一言も言ってないんだ。
――ただ、ここに来て、鈴木軍が全方位的にタイトル戦線に絡んでいる状況があります。現状、年間最大のクライマックスといえる1.4東京ドームに向けた気持ちはありますか?
鈴木 東京ドームに向けた気持ち? ……まあ、いま俺から言えることは、鈴木軍はそんな小さなモノには向かってないと言うことだ。
――あくまで新日本に向けてではなく、鈴木選手独自のプランがある?
鈴木 フフフ。それこそ、鈴木軍が新日本に再度登場するなら、1月4日東京ドームだろう、と誰もが9割9分の人が予想していたんじゃないか? しかし、俺たち乱入したのは1月5日の後楽園ホールだった。だから、おまえらみたいなバカ相手に計画を練るのはたやすいことだ。ケータイやパソコンを見て「キィー!」ってなってるヤツら。おまえら、みんな俺たちに振り回されてしまえばいいんだよ(ニヤリ)。
■今回はROH側、そしてCodyからのラブコール。アイツら、アメリカで“鈴木みのる”という名前が欲しいんだよ
――さて、現地時間9月22日・ROHのラスベガス大会にて、鈴木選手の参戦が決定しました。Cody選手が保持しているROH世界王座に挑戦が決まりましたが、現在の心境は?
鈴木 フフフ。まあ、コレは正直、ROH側、そしてCodyからのラブコールと言っていいだろうな。アイツら、“鈴木みのる”という名前がアメリカで欲しいんだよ? あくまで、俺は求められた側だ。だから、「挑戦に行くんだ」なんていう気持ちはさらさらないね。
――むしろ挑戦を受ける側のお気持ちでしたか。
鈴木 もっと言い切ってしまうと、新日本の残りの大会スケジュールをキャンセルしてわざわざ行くんだぞ。「じゃあ、いったい何しに行くんだろう」って? そんなこと言うわけねえだろ。
――いままで新日本で試合をされていて、「ROHで試合をする」ということは視界に入っていましたか?
鈴木 べつにどこでも一緒だろ。まあ、リングの形が違えば、考え方は多少は変わるかもしれない。でも、世界中どこでも俺がやることは一緒だ。
――いま新日本プロレスワールドで全世界のプロレスファンが鈴木選手の試合を見ている。そこは計算に入っていると思いますが、そういう意味では今回のオファーは“来るべきして来た”感じですか?
鈴木 そうだ。俺にとっては「当然のことだ」と思っている。「一生懸命頑張ってきたから、舞い込んできたビッグチャンスだ」なんてこれぽっちも思ってねえぞ。コレは、俺自身が作り上げた舞台だと思っている。至極、当然だと思っているよ。
――エルガン相手にNEVER王座を防衛し、ここでCody選手に勝てば“2つ目のシングルベルト”になりますが?
鈴木 ククク! べつにベルトを2、3個持っているから偉いわけじゃねえだろ? 本当に日本人は“数の話”が好きだねえ。「2個持っている、3個持っている、だからスゲー! 一番がスゲー!」。俺は、そういうプロレスファンの偽善者ぶりにほとほと嫌気が差しているんだよ! いくつ持ってたって関係ねえだろ? 俺はいくつだってブン獲ってやるよ!
――なるほど。
鈴木 いいか? 今回に関して言えば、“挑戦者”は鈴木みのるじゃない。ROHとCody、そしてアメリカのプロレスが、この鈴木みのるに挑戦するんだよ。今回はそういう試合だ。俺は構わねえぞ? 国民上げて、かかって来いよ(ニヤリ)。